イケメン!臆病!クレイジー!映画に登場する愛すべき○○な弟たち

恋と映画は出会うタイミングが全て

真央masao

家族の日といえば、「母の日」「父の日」が有名ですが、「弟の日」もあるって知ってました?

3月6日は「弟の日」。これは「兄弟型姉妹型」の研究をしていたマンガ家・文筆家の畑田国男さんが1992年に提唱したのだそう。

そこで今回は、映画に登場する愛すべき「個性的な弟」たちをご紹介しましょう。

兄をこよなく愛するキュートな弟

シンプル・シモン

シンプル・シモン』のシモン

2011年のアカデミー賞外国映画賞スウェーデン代表に選出された、ハートフルなラブコメディ。アスペルガー症候群の弟シモン(ビル・スカルスガルド)が、自分のせいで彼女に出て行かれてしまった大好きな兄サムのため、新しい恋人探しに奮闘する様子を描く。

シモンは宇宙が好きで、予定通りに進まないこと、人に触られるのが大嫌い。気に入らないことがあると、自分の“ロケット”にこもり、想像上の宇宙へ飛び立ってしまいます。しかしサムの優しさ、そしてサムの恋人候補として見つけたイェニファーの自由奔放な性格に感化されて、次第に成長していくシモンが愛らしい。

ずっと表情の硬いシモンが、最後に見せる自然な笑顔がたまらなくかわいらしい。

シンプル・シモン

兄に世話をかける無邪気な弟

ギルバート・グレイプ

出典元:YouTube(Movieclips Classic Trailers)

ギルバート・グレイプ』のアーニー

田舎町で過食症の母と知的障害者の弟、二人の姉妹の面倒を見ながら生活をしている青年が、トレーラーで旅をする少女との出会いをきっかけに、自分の人生を見つめ直すヒューマン・ドラマ。

若かりし頃のジョニー・デップが兄ギルバートを、まだあどけなさが残るレオナルド・ディカプリオが弟アーニーを演じたことでも知られる名作。本作でディカプリオは、弱冠19歳にしてアカデミー賞助演男優賞にノミネートされました。

知的障害者という役を見事に演じたディカプリオ。話し方や振る舞いまで細部に至るまで、アーニーが憑依していたとしか思えないくらいの好演。特に兄ギルバートと喧嘩して仲直りするシーンや、2階にいる母を起こしに行くシーンなどは、上手く会話が出来ないゆえの絶妙な表情が心に響きます。

ギルバート・グレイプ

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恋愛に奥手だけど一途な弟

シンプル・シモン

ハッピーエンドが書けるまで』のラスティ

『きっと、星のせいじゃない。』などのジョシュ・ブーン監督による、愛に立ち往生する小説家一家が織り成すラブストーリー。離婚した妻を待つ父親、愛を信じない娘サマンサ、愛に臆病な息子ラスティ(ナット・ウルフ)、それぞれが一歩ずつ幸せに向かって歩みだす。

社交的である一方恋愛にはニヒルなスタンスをとる姉サマンサに対して、弟ラスティは恋愛をロマンチックに捉える奥手なタイプで、クラスの気になる女の子・ケイトには声すらかけられないチェリーボーイ。そんなある日、クラスのパーティーでケイトに暴力を振るう彼氏をたまらず殴り倒し、ケイトを連れ出したところから彼の恋が走り出す。

真面目なルイスとの出会いによって恋愛に真摯に向き合うようになるサマンサと、恋愛経験豊富なケイトによってどんどん社交的になっていくラスティの対比がなんともユニーク。

ハッピーエンドが書けるまで

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応援したくなるイケメンな弟

小野寺の弟・小野寺の姉

小野寺の弟・小野寺の姉』の進

イケメンだけど奥手な弟・進(向井理)とパワフルな姉・より子の姉弟を描くハートフルコメディ。ある日届いた誤配達の郵便をきっかけに、進とより子それぞれの恋と人生が動き出す。

姉のために恋愛に消極的な弟と、弟になんとか積極的な恋愛をしてもらいたい姉の、噛み合わないけどお互いを大切に想う気持ちの強さに心が温まります。向井理演じるイケメンでも鼻につかない進のキャラクターに、見ているこちらまでもが思わず進の恋を応援したくなる。

向井理と片桐はいりの外見は言わずもがな全く似ておらず、姉弟設定に最初は違和感だらけなのだが、見終わる頃にはまるで本当の姉弟に見えてしまうから不思議。ふたりの息の合った演技を楽しめます。

小野寺の弟・小野寺の姉

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凶暴でクレイジーな弟

レジェンド 狂気の美学

レジェンド・狂気の美学』のロン

1960年代初頭のロンドンに実在した双子のギャングの栄光と破滅を描いたクライム・サスペンス。『ダンケルク』『マッドマックス 怒りのデス・ロード』などのトム・ハーディが一人二役で、双子のギャングを完璧に演じる。

兄のレジーは頭が切れ、腕っぷしも強く、人望も厚い。一方で弟のロンは心に病を抱え、凶暴でクレイジーな振る舞いばかりで、周囲から煙たがられていた。度重なる波乱を巻き起こすクレイジーな弟。それにも関わらず、最後まで弟を誇りに想うサムの男気に感服せずにはいられません。

そんな兄レジーをロンなりに慕っていると感じる場面も印象的。特に壮絶な兄弟喧嘩のシーン。兄レジーにボコボコに殴られてキレた弟ロンが、空き瓶を手にとると「さすがにそれは駄目だ」と兄に言われて、素直にその指示には従ったりします。

壮絶な兄弟喧嘩の後、最終的には両者血だらけになっても仲直りできるところに、双子ならでは(!?)の絆を感じます(もちろん周囲にいた部下たちはドン引き)。

レジェンド 狂気の美学

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超絶ラップを繰り広げる弟

ヴィジット

ヴィジット』のタイラー

『シックスセンス』などを手掛けたM・ナイト・シャマラン監督によるサスペンススリラー。祖父母の家で休暇を過ごすことになった姉弟は、その間「3つの約束」を守るように伝えられるが、次第に奇妙な光景を目の当たりにすることに耐えられなくなり……。姉弟の手持ちカメラで撮るPOV形式を用いることで、ふとした映像も奇妙さを駆り立てる。

弟タイラー(エド・オクセンボールド)は自分のラップを動画にしてネットにアップするのが趣味な超現代っ子。祖父母の家に向かう列車の中で車掌さんと一緒にラップをかますシーンも。

「汚い言葉を使いそうになったら女性歌手の名前を使うことにする」の宣言通り、ヤバイものを見たときに「サラ・マクラクラン」や「ケイティ・ペリー」と呟くなど、恐怖の中にも笑いを提供してくれるイカしたキャラクターです。

エンディングでタイラー a.k.a Tダイヤモンドが披露するラップがお見事!

ヴィジット

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最後に

あなたが「弟にしてみたい」弟はいたでしょうか?

時に兄や姉の陰に隠れてマイペースに育った弟たちは、映画の中でも個性的なキャラクターを存分に発揮しています。

ちなみに、兄の日は「6月6日」。兄弟を象徴する「ふたご座」生まれ(5月22日〜6月21日)の中間日ということで、同じく畑田国男が提唱。この兄の日の3ヶ月前の3月6日を「弟の日」としたと言われています。

提唱者の畑田国男が取り組んでいた「兄弟型姉妹型」の研究とは、兄弟や姉妹という家族構成が当人の性格・人格形成にどのような影響を与えるのかの研究。

筆者は、弟がいる長男。映画でもつい弟の行動にツッコみたくなってしまうのは、兄の性なのでしょうか。ただ、今回ご紹介した映画に出てくる弟たちは、総じて兄姉想いな弟ばかりで、全員愛らしく映ります。

今回の作品以外にも兄や弟が登場する映画はたくさん。ぜひその関係やキャラクターに注目して、楽しんでみてはいかがでしょうか。

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※2021年8月24日時点のVOD配信情報です。

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