『スター・ウォーズ』や『ハリー・ポッター』超え、世界興行収入No.1シリーズのマーベル・スタジオ最新作『キャプテン・マーベル』が、いよいよ日本でも公開に! マーベル初の女性ヒーロー単独主役である本作の主人公は、過去の記憶を失ったミステリアスなヒーローだ。すでに全世界では大ヒット中の本作について、共同して監督を務めたという異色形態のアンナ・ボーデン監督&ライアン・フレック監督を直撃! 『キャプテン・マーベル』が、ほかのMCU作品とは一味違う理由など、さまざま聞いた。
ーー非常に期待を集める作品ですが、どういう内容になっているでしょうか?
ライアン・フレック監督 僕たちがキャプテン・マーベルと初めて出会う作品だけれど、この作品のなかの彼女は宇宙の戦士で、すでにスーパーパワーを持っている。彼女がたどる旅路は自分の過去であり、ミステリー的なところもあり、彼女が自分自身を発見していく物語でもあるわけだ。そしてMCU史上、もっともパワフルな女性を紹介する作品でもあるよ。
ーー演じるブリー・ラーソンの魅力が炸裂していますよね! どう演出したのですか?
アンナ・ボーデン監督 俳優たちとは、どの作品でも同じようなノウハウで入るけれど、プロセスとしてまずキャラクターの話をするわ。脚本の話もして、お互い一致した意見となるように意識のすりあわせをして、どういうキャラクターを表現したいかも話すのよ。
ボーデン監督 いわゆる協力的な体験になるけれども、実際に撮影現場では俳優とともに探求をして、独自にやってもらうこともあれば、何か提案したりすることもあるの。
ーー劇中の時代設定で、90年代の映画ネタなど、世代にはたまらないものがありました!
フレック監督 僕自身、1990年代にブロックバスター(レンタルビデオショップ)で働いていた経験があったので、あのセットは頑張ったよ(笑)!
ーーある大物スターの看板を打ち抜いてましたが、理由は???
フレック監督 当時はビデオであの作品がすごく人気だったからね。彼のアタマが吹っ飛んでいるのはたまたまさ(笑)! 当時の大きな作品だったので、ああいうオチにしただけでね!
ーーここで好きなMCU作品を教えてください!
フレック監督 僕は『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』のファンでね。とてもリアルで、パラノイア的なスリラーで、1970年代の作品へのトリビュートもいいよね。
ボーデン監督 3本あるのよ(笑)。わたしも『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』の大ファンで、あと『アイアンマン』の1作目を観た時に相当な衝撃を受けて、スーパーヒーロー作品でもこれだけ人間味ある作品が描けるということを知ったわ。スーパーヒーロー作品のとらえ方が、この映画で変わったの。それと『ブラックパンサー』よね。俳優たちがもたらす感情の深い表現がすばらしかったと思うわ。
ーーこれまでのマーベル作品と、『キャプテン・マーベル』が異なる要素があるとすれば、どういう点でしょうか?
フレック監督 一般的にほかのヒーロー映画と比べて今作がユニークな点は、構成だよ。僕たちがこの映画をどのように構成したかという、そのやり方だ。彼女は映画の冒頭ですでにパワーを持っているから、ごく普通の人に出会って、それから何かが彼らに起きてパワーを得ることになり、映画の残りで、彼らの問題を乗り越えようとしないといけない、ということじゃないよね。彼女にとって今作は彼女が本当は何者なのかを知る、ということについての物語だから。
フレック監督 その一部は、彼女がどのようにパワーを得たのか、ということ。 だから、核にあるのはミステリーでね。彼女がどのようにパワーを得たかということや、彼女が本当は何者なのかということに関係がある、ミステリーの要素を足すことはユニークだ。ヒーロー・ジャンルにとって、新鮮なことだとも思うよ。
ーー今日はありがとうございました! 日本の映画ファンへ向けては、どうおすすめしますか?
ボーデン監督 この作品はマーベル、スーパーヒーロー作品というよりも、このキャラクターが遂げる旅路が、素晴らしくわくわくするものです。みなさんが出会うキャプテン・マーベルという女性は彼女自身が発展を遂げて、彼女自身の人間味に触れ、彼女自身が鼓舞されていく。勇気づけられて、若い女性はとても感動すると思います。もちろん男子もね!(取材・文=鴇田崇)
映画『キャプテン・マーベル』は2019年3月15日(金)より全国公開中。
監督:アンナ・ボーデン&ライアン・フレック
配給:ディズニー
公式サイト:https://marvel.disney.co.jp/movie/captain-marvel.html
(C)2019 MARVEL
※2022年7月10日時点のVOD配信情報です。