初めての方の為の「東京国際映画祭の歩き方」〜素晴らしい映画体験のススメ〜

ARC監督/脚本/映画祭ディレクター

篠原隼士

10月22日(木)~10月31日(土)まで六本木ヒルズをはじめ、新宿バルト9、新宿ピカデリー、TOHOシネマズ 新宿などで第28回東京国際映画祭が開催されます。

国際映画祭に限らず映画祭にある「入りずらい・・・」というイメージをガラっと変えて一歩踏み出すと、そこには出会ったこともない素晴らしい映画体験と、映画を生みだす人々との出会いが!

今回はそんな“難しそう”な映画祭に一度も足を運んだことがない方へ向けてオススメの映画祭の歩き方を紹介します!(ちなみに・・・意外と知られていないのですが・・・どなたでも入れます)

さあ、素晴らしい映画の世界へ行きましょう!!

そもそも国際映画祭ってなに?

東京国際映画祭ロゴ

出典:http://2015.tiff-jp.net/ja/

噛み砕いて一言で言うと・・・“世界の素晴らしい映画、新たな才能が集まった出逢いのオアシス”

アジア最大級の国際映画祭へと成長した第28回東京国際映画祭。アジア映画の最大の拠点=東京に、世界中から素晴らしい映画が集まり、国内外の映画人、映画ファンが新たな才能とその感動に出会い、交流する場を提供する場所が映画祭です。

東京国際映画祭では以下のように部門分けされて上映されます!

・コンペティション部門
世界の優れた作品を集めて行われる映画の競技会。

・特別招待作品部門
今後公開される話題作を先に見られちゃうお得な部門。

・アジアの未来
アジアで作られた新鋭監督の1作目または2作目の長編見られる。

・国際交流基金センターアジアpresents CROSSCUT ASIA #2 熱風!フィリピン
様々なテーマの切り口でアジア映画を紹介していく。今年はフィリピン映画を特集。

・日本映画スプラッシュ
日本のインディペンデント映画を特集し応援する。

・ワールド・フォーカス
海外の映画祭受賞作や話題作のなかでプログラム決定時日本での公開が未決定の作品を上映。

そして、昨年にはなかった部門が増えています!!

・パノラマ
・Japan Now
・日本映画クラシック
・歌舞伎座スペシャルナイト
・寺山修司生誕80
年 TERAYAMA FILMS
・追悼特集「高倉健と生きた時代」
・ガンダムとその世界
・生誕100
年 オーソン・ウェルズ ― 天才の発見
・日本の一番怖い夜~Jホラー降臨

詳しくは上映作品の一覧ページを開くと上映作品をすべて見ることができるとても便利な機能があります!!

TIFF上映作品画面出典:http://2015.tiff-jp.net/ja/lineup/list.php

映画祭へのステップ

①スケジュールをたてましょう。

映画祭は同時刻に一気にさまざまな作品が上映されます。スケジュールをたてましょう。今年のスケジュールを見てみましょう。

28th TIFF タイムテーブル出典:http://www.tiff-jp.net/download/28th_TIFF_SCHEDULE_downloard_ver.pdf

同時に、たくさんの場所で映画が上映されます。自分が気になる作品をチェックしておきましょう!

それでも「多すぎて選べない」という方は、フライヤー、公式ホームページの紹介文やスチールで少しでも興味を持ったものをじゃんじゃん見に行くことをお勧めいたします。

結局のところ、それが一番、シンプルですし、楽しめると思います。

映画祭ならではのレアな作品を見る

それでも分らないという方の為に参考程度で書き足しますと、基本的に、映画祭の楽しみ方は「(1)映画祭でしか見れないレアな作品」を見ることです!この機会を逃すと見られない作品がたくさんあります。

例えば、【特別招待作品部門】は日本国内で今後上映が決まっている作品ですから、この機会を逃しても見られるんです。

反対に【ワールド・フォーカス部門】は海外映画祭での受賞作や話題作などでプログラム発表時点で日本国内での上映が未決定の作品を見ることができますし、【コンペティション部門】はこの映画を見れば今の世界が見えてくる!というような感覚でセレクションされていたりと様々です。

特集されている作品を見る

次に「(2)今、世界に向けて、特集される意味のある作品」があることも頭に入れておくと選びやすいです!

例えば【Japan Now】(写真:『バケモノの子』)は、今年公開された素晴らしい日本映画を一気にみる大チャンスです!!日本の方はもちろん、特に海外の方はこの部門できっと、“今の日本の豊かさ”を全身で体験できると思います。

【寺山修司生誕80年 TERAYAMA FILMS】(写真:『書を捨てよ町へ出よう』)は、生誕80年を迎える“映像の魔術師”と呼ばれた日本を代表する映画監督 寺山修司の実験的かつ挑戦的な今でも色あせることのない映画のなかから厳選された4作を見ることが出来ます。

というように、特集されるからには意味があります。きっとそれは、今、映画祭で体験することでもっと意味を増してくるものです。

②チケットを購入する

購入方法は大きく分けて3つあります。

(A)ticket boardにて事前購入
(B)電話にて購入
(C)劇場窓口で購入

なのですが、なんといっても国際映画のチケットは争奪戦ですから早め早めの購入をお勧めします。最もシンプルで早めに購入できる方法は(A)です。

ticket boardにて10月10日より販売が開始されています!この段階で購入しておいた方が見たい作品が見られる確率がとても高いです。

ticket boardの注意点がこちらにまとめてあります!

③当日の過ごし方をイメージする

ここは難しいことはありません。いつもどおり映画を見て過ごしますが、映画祭をもっともっと楽しく過ごすポイントがあります!

私ならこう過ごす。第28回東京国際映画祭

1.気になった映画を見る。(もちろん事前にチケットボードで購入済み!)
2.そのまま貴重な監督とゲストのトークイヴェントを聞く。
3.【東京映画食堂】でランチ!(詳しくはこちら
4.もう一本映画を見る。
5.超有名映画監督のサイン会に参加!ここで感想を伝える!
6.さらにもう一本鑑賞。
7.帰宅して近所のレンタル店で今日会った監督の過去の作品をあさって見る。

*上映後にあるQ&A、トークイヴェント、サイン会は誰でも参加できますよ!
というように・・・映画祭の楽しみ方最大のポイントは“一日いること”なのです。一日のイベントとして、朝から夜までお友達やご家族や恋人と。映画を観た感想を映画食堂で語りながら。

こんな映画漬けの一日は、きっとあなたの明日を明るくします。映画祭にはそんな力が溢れています。第28回東京国際映画祭、是非足を運んでみてください!

記事をシェア

公式アカウントをフォロー

  • RSS

  • chameleon
    -
    父親の偉大さ。かっこよ。
  • ryoga
    4.5
    弟子にしてくれ
  • ひゅ
    -
    ㌔ク
  • ピスタチオ
    3.2
    世界観いいけど… なんか説明セリフ多すぎん?
  • 村岡楓太
    4.2
    弟の影響で何回も観たい映画。 でも、何度も観れてしまう。 オチは微妙だか、世界観が凄くいい。
バケモノの子
のレビュー(193324件)