映画世界で活写される様々なキャラクターを持った詐欺師たち。ハリウッドの古典的名作から大ヒット邦画作品まで、Filmarksで人気の詐欺映画10本の見どころを紹介する。
『スティング』（1973）
1930年代シカゴ。詐欺師の3人は通りがかった男から大金をかっさらう。しかしその金はニューヨークギャングのもので、仕返しに仲間のひとりを殺されてしまう。フッカー（ロバート・レッドフォード）はゴンドーフ（ポール・ニューマン）の協力を得て、復讐を誓うのだが……。
『明日に向かって撃て！』（1969）のジョージ・ロイ・ヒル監督が、ポール・ニューマンとロバート・レッドフォードの再共演を実現した痛快犯罪ドラマ。巧なストーリー展開と名優たちの息の合った演技合戦が見もの。第46回アカデミー賞では、作品賞他、6部門を受賞している。
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『オーシャンズ11』（2001）
窃盗と詐欺のカリスマであるダニー・オーシャン（ジョージ・クルーニー）。彼は4年の服役中にラスベガスのカジノにある巨大金庫から大金を盗み出すという計画を練り上げる。仮出所後、早速旧友であるラスティ（ブラッド。ピット）に話を持ちかけ、各分野のプロフェッショナルを集め始めるのだった。
フランク・シナトラ主演の映画『オーシャンと十一人の仲間』（1960）を、『セックスと嘘とビデオテープ』（1989）や『エリン・ブロコビッチ 』（2000）のスティーブン・ソダーバーグがリメイク。11人の犯罪プロフェッショナル・チームがラスベガスで金庫を奪取する姿は痛快そのもの。オーシャン役のジョージ・クルーニー他、ブラッド・ピット、ジュリア・ロバーツ、マット・デイモン、アンディ・ガルシアなどハリウッドの大スターが集結。
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『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』（2002）
高校生のフランク・アバグネイルJr.（レオナルド・ディカプリオ）は、生活のために偽造小切手を作り始める。詐欺に手を染めたフランクは航空会社のパイロットに成りすますことに成功。一方、偽造小切手の捜査していたFBI捜査官カール・ハンラティ（トム・ハンクス）がフランクを次第に追いつめていくのだが……。
アメリカの元天才詐欺師フランク・アバグネイルJr.の自伝小説『世界をだました男』を基に、世界的巨匠スティーヴン・スピルバーグ監督が映画化。16歳から21歳までの間に400 万ドルを稼いだフランクをレオナルド・ディカプリオが熱演。FBI捜査官カール・ハンラティに扮するトム・ハンクスとの軽妙なやり取りが見どころで、パイロット、医者、弁護士と変幻自在に身分を変えていくディカプリオのコスプレが鮮やかな印象を残す。
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『マッチスティック・メン』（2003）
詐欺師のロイ（ニコラス・ケイジ）は病的なほどの潔癖症に悩んでいた。日常生活が危ぶまれ始めると、見兼ねた相棒のフランク（サム・ロックウェル）が精神科医を紹介する。しかあしそれがきっかけとなって離婚した妻との娘アンジェラ（アリソン・ローマン）に再会するのだった。
潔癖症の詐欺師と再会した娘が大仕事に挑む姿が活写されるクライム・サスペンス。監督は『エイリアン』（1979）や『テルマ＆ルーズ』（1991）のリドリー・スコットが担当。部屋のゴミひとつ見逃さない神経質さと詐欺では天才的才能を発揮する主人公をニコラス・ケイジが見事に演じ切っている。
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『クヒオ大佐』（2009）
自称米軍パイロットであるクヒオ（堺雅人）は、自分はエリザベス女王と血縁関係にあると吹聴して様々な女性たちを騙していた。弁当屋の社長であるしのぶ（松雪泰子）もそんなクヒオに騙された一人で、クヒオのために必死で貢いでいくのだが……。
実在した結婚詐欺師をモデルにした吉田和正の小説を原作に、『桐島、部活やめるってよ』（2012）や『紙の月』（2014）の吉田大八監督が映画化。アメリカ空軍のパイロットと偽り、女性たちを次々騙していく詐欺師を人気実力派俳優の堺雅人が熱演した。
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『アメリカン・ハッスル』（2013）
詐欺師のアーヴィン（クリスチャン・ベール）と愛人のシドニー（エイミー・アダムス）は、FBI捜査官のリッチー（ブラッドリー・クーパー）に逮捕されるが、司法取引を持ちかけられる。釈放を条件におとり捜査に協力することになったアーヴィンは汚職政治家やマフィアたちに近づくのだが……。
1970年代後半にアトランティックシティで実際に起きた政治家の収賄事件を基に、『スリー・キングス』（1999）のデヴィッド・O・ラッセルが映画化したサスペンス・ドラマ。詐欺師がFBIのおとり捜査に協力し汚職を暴く様子が活写される。詐欺師を演じたクリスチャン・ベール他、エイミー・アダムス、ブラッドリー・クーパー、ジェニファー・ローレンス、ロバート・デ・ニーロなど豪華出演陣が揃う。
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『フォーカス』（2015）
詐欺師集団のリーダーであるニッキー（ウィル・スミス）は、ある日女詐欺師のジェス（マーゴット・ロビー）と出会い、彼女を腕を鍛え始める。やがて２人は恋愛関係へと発展するが、それが仕事に邪魔になると判断したニッキーはジェスの元を去るのだが……。
凄腕詐欺師たちが華麗な騙し合いを繰り広げるクライム・サスペンス。監督は『フィリップ、きみを愛してる!』（2009）や『ラブ・アゲイン』（2011）のグレン・フィーカラ&ジョン・レクアが担当。天才詐欺師を人気実力派俳優ウィル・スミスが演じた他、『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』（2019）で大きな注目を集めたマーゴット・ロビーが男を騙す女詐欺師を好演している。
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『お嬢さん』（2016）
舞台は日本統治下の朝鮮半島。スラム街で育った少女のスッキ（キム・テリ）は「伯爵」と呼ばれている詐欺師の藤原（ハ・ジョンウ）の手先となって、町外れの豪邸に暮らす令嬢・秀子（キム・ミニ）のメイドとして働き始めるのだが……。
ウェールズの作家サラ・ウォーターズの小説を原作に、『オールド・ボーイ』（2003）などのパク・チャヌク監督が描く究極のエロスとサスペンス。そのあまりの過激な描写に世界が騒然とした。本国・韓国では成人指定となるも、公開6日間で200万人動員を記録した。
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『愛なき森で叫べ』（2019）
上京したシン（満島真之介）は知り合った仲間たちと自主制作映画を撮り始める。妙子（日南響子）と美津子（鎌滝えり）に出演を頼んだシンは、妙子から村田（椎名桔平）の存在を知る。しかし村田は詐欺師で言葉巧みに妙子たちの心を惑わしていくのだった。
『愛のむきだし』（2009）や『冷たい熱帯魚』（2010）などの鬼才・園子温監督が実際に起きた事件に着想を得て製作したNetflixオリジナル映画。巧みな話術によって若者たちの心を惑わせていく詐欺師を人気実力俳優の椎名桔平が怪演。園作品特有の過激な描写も炸裂している。
『コンフィデンスマンJP』（2019）
詐欺師のダー子（長澤まさみ）、ボクちゃん（東出昌大）、リチャード（小日向文世）の3人は、香港マフィアの女帝として裏社会を牛耳るラン・リウ（竹内結子）が所有するダイヤを狙い香港へ飛ぶ。しかしなかなかランに接触することが出来ず……。
2018年にフジテレビ系の「月9」で放送された大人気テレビドラマ『コンフィデンスマンJP』の劇場版となる本作。監督、脚本はそれぞれドラマ版から引き続き田中亮と古沢良太が担当。香港を舞台に、長澤まさみら豪華俳優陣が詐欺師に扮してダイヤの争奪戦を繰り広げる。
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※本記事で紹介する映画は国内最大級の映画レビューサービス「Filmarks（フィルマークス）」のデータに基づいてセレクトしたものです。
※2020年5月26日時点の情報です。
