『新聞記者』『宮本から君へ』『あゝ、荒野』など数々の衝撃作を送り出してきたスターサンズが、親子が起こした殺人事件というショッキングな実話をベースに描いた映画『MOTHER マザー』。明るい役を演じることが多い長澤まさみが複雑な性格で自堕落な生活を送る母親を演じ、また息子役を本作がスクリーンデビューの新星・奥平大兼が演じた。そしてその脇を阿部サダヲや夏帆、仲野太賀(太賀)をはじめとした魅力的なキャストが固めた。観た人は、「家族ってなんだろう」と考えさせられる1作。
映画『MOTHER マザー』(2020)あらすじ
ゆきずりの男たちと関係を持つことで、その場しのぎの生活をおくる自堕落で奔放な女・秋子(長澤まさみ)。しかし、彼女の幼い息子・周平(奥平大兼)には、そんな母親しか頼るものはなかった。やがて寄る辺ない社会の底辺で生き抜く母と息子の間には、家族を超えた絆が生まれる。そして、成長した周平は“ある凄惨な事件”を起こしてしまう。彼が罪を犯してまで守りたかったものとは……?
映画『MOTHER マザー』キャスト
三隅秋子/長澤まさみ
周平を育てるシングルマザー。周平への執着心が激しい一面がある。
川田遼/阿部サダヲ
秋子の内縁の夫。女性関係と金にダラシない。
周平(少年期)/奥平大兼
秋子の息子。
高橋亜矢/夏帆
児童相談所の職員。周平を気にかけている。
宇治田守/皆川猿時
市役所職員。
赤川圭一/仲野太賀(太賀)
ラブホテルの従業員。秋子と関係を持って、ホテルに住まわせている。
三隅雅子/木野花
秋子の母親。
三隅楓/土村芳
秋子の妹。
映画『MOTHER マザー』見どころをレビューでチェック
母親の息子へのネグレクト(育児放棄)を取り扱い、『万引き家族』と同様の貧困家族がテーマの本作。テーマゆえに重い内容になっていますが、家族や今の社会の問題点を考える上で重要な一作と言えます。ここでは、Filmarksに集まるレビューを取り上げながら、見どころを解説していきます。
まず、「普段、目をそらして見ないふりをしている事実」「考えさせられる」「親子ってなんですか」など本作の衝撃的な内容に対するレビューが多くありました。国家の闇を告発した『新聞記者』や、菅田将暉が大胆な演技を披露した300分を超える(前・後編)青春巨編『あゝ、荒野』など常に観客に問題提起を行い、また数々の議論を巻き起こしてきたスターサンズが制作ということもあり、本作も鑑賞後には誰かと語りたくなること間違いなしです。
次に、「演者たちの演技に圧倒された」「奥平大兼くんの演技がすごい」など魅力的なキャストの熱演へのリアクションが多くありました。その中でも特に、本作が映画初出演とは思えないほど素晴らしい演技をした奥平大兼に称賛の声が多く集まりました。今後の活躍に期待大な俳優がまた一人増えたことに、映画ファンは歓喜です。
映画『MOTHER マザー』予告編
(C)2020「MOTHER」製作委員会
※2020年10月26日時点の情報です。
※本記事で紹介する映画のスコア数等は、国内最大級の映画レビューサービス「Filmarks(フィルマークス)」のデータに基づいています。