オモシロさ保証つき!インド映画の祭典【IFFJ】観賞ガイド

Why So Serious ?

侍功夫

昨年、大盛況で終えたインド映画の祭典、IFFJ(インディアン・フィルムフェスティバル・ジャパン)が今年もやってきた!

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東京はヒューマントラストシネマ渋谷で10月7日から21日まで。詳しくはコチラ!

大阪はシネ・リーブル梅田で10月8日から21日まで。詳しくはコチラ!

1年で1,000本を超える新作映画が公開されるというインド映画の中でもヒット作/話題作ばかりを集めて日本語字幕上映が行われる。つまり、面白さは13/1,000! 保証付き! とはいえ。全作見れるほど自由に時間が使えない人もいるハズ。そこで、全作紹介していくので気になった作品に是非駆けつけて観るのをお勧め! 平日にしか上映のない作品に魅かれてしまった場合には会社に「風邪をひいた。」と休んでしまえば、咎められようもないのでオススメだよ! レッツ・風邪!

インドだってホラー&サスペンス

「インド映画ってぇ! 意味無く歌って踊るんでしょ~! 笑える~!」笑えるのはソッチだ! インド映画には重厚な物語から、もちろん恐ろしいサスペンスやホラー映画だってあるのだ! ということで、インド製ホラー/サスペンス映画もIFFJで上映されるよ!

『ファン』

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原題『Fan』

「キング・オブ・ボリウッド」シャー・ルク・カーン主演の最新作が登場! シャー・ルク自身を思わせるボリウッド・スターと、その彼につきまとうストーカーをシャー・ルクが一人二役で演じる。自分自身を追い詰めて嫌がらせをしていく自分、という倒錯したサスペンス映画。いわゆる“シネフィル”にはタマラない気妙な記号演出に注目! 日本でも熱狂的な“ファン”の多いシャー・ルク作品なので満席は必須! ご予約はお早めに!

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『恐怖症』

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原題『Phobia』

屋外で暴行を受けたために広場恐怖症になった女流画家が移り住んだアパートで怪奇現象に見舞われるホラー作品。なのだが、単なるホラーだけにはなっていない。とあるサブジャンルを構造に組み込んでいるのがミソ。あぁ! なんも言えない! 見て! 面白いから!

インド・クライム・アクション

ハリウッド・スタイルに香港カンフー・スタイルと様々なスタイルを呑みこみ、マサラ感覚で独特なスタイルへ昇華させるのが従来のインド・スタイルだったが、今ではよりモダンで洗練されたスタイルへ変化を遂げている。

『ボンベイ・ベルベット』

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原題『Bombay Velvet』

インド版ゴッドファーザーPART IIとも言える、下っ端ヤクザの立身出世物語。監督は各国の映画祭で話題をさらった血の抗争連作のアヌラーグ・カシャプ。主演はバルフィ!人生に唄えばランヴィール・カプール。ヒロインには日本公開も決ったPKアーミル・カーンの相手を務めるアヌシュカ・シャルマ。60年代のインド文化も垣間見れるクラッシーでエレガントなインド・ノワールが魅力!

『ガッバル再び』

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原題『Gabbar Is Back』

インド国内にはびこる不正や賄賂を正す謎の義賊「ガッパル」を描くミステリー/アクション作品。インド映画では一定の頻度で「不正を働く役人をぶっ殺す映画」が作られているのだが、本作もそんな「役人憎し」な1本。スカっと爽快! 役人マジむかつく!

事実に元づく映画

インドは広い。人もいっぱいいる。なので、映画に出来るような出来事もしょっちゅう起こっている。そんな出来事を映画化した作品。

『エアリフト ~緊急空輸~』

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原題『Airlift』

1990年サダム・フセインのクウェート侵攻によって、帰国出来なくなったインド人たち16,000人の脱出を計画する実業家ランジートの活躍を描く、インド版シンドラーのリストと言える作品。主演はアクション俳優アクシャイ・クマールだが、アクションを封印して交渉で困難を切り抜けていく。ツボを押さえた質実剛健な鉄板感が安心の作品。

『ニールジャー』

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原題『Neerja』

ムンバイ発ニューヨーク行きの飛行機がハイジャックされた史実を元に、乗客を救うために尽力した美人CAニールジャーさんをソーナム・カプールが演じるサスペンス作品。多くの人を救った英雄であるニールジャーさんの、人間的な側面を描いている。美人で健やかな人であっても、結婚に失敗したり、ちょっと気の抜けてしまうような瞬間だってある。だからこそ、英雄的な瞬間が、如何程尊いのかが浮かびあがってくる。

『アリーガルの夜明け』

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原題『Aligarh』

インドはまだLGBT(レズビアン/ゲイ/バイセクシャル/トランスジェンダー)が、市民権を得ているとは言えない状況にある。そんな中で、ゲイである事から職を追われた大学教授とジャーナリストの奇妙な友情を描いた作品。ペシミスティックに享楽的になってしまう教授と、そんな彼に翻弄されるジャーナリストを静謐なタッチで描いていく。

インディアン・ロマコメ

インド映画のド真ん中は、なんと言ってもロマンティックな恋模様をコミカルに描いた、いわゆる「ロマコメ」! 今年のIFFJはインド・ロマコメにグっと力が入ってる!

『ハウスフル3』

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原題『Housefull 3』

「~~3」とは言っても毎回全くつながりが無いシリーズ。なので、初見でも問題無し! 運が無さ過ぎて、カジノで運がイイ人につきまとって運気を落とす仕事をしている男が一念発起して、幸せな結婚を目指すベッタベタなコメディ。お正月映画っぽさに溢れた御目出度い1本。インド映画界のスターが揃ったオールスター作品。

『キ&カ ~彼女と彼~』

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原題『Ki & Ka』

まだまだ男性社会のインドでキャリアを築いてきた女性と、彼女と結婚したことで“主夫”になる男との、モダンな夫婦のライフスタイルを描いた作品。日本でもヒットを飛ばしたマダム・イン・ニューヨークのプロデューサーで同作監督のガウリ・シンデーの旦那さんの監督作品。バリバリに仕事をこなす奥さまを間近に見続けた旦那さんの思いの丈が、切実かつコミカルに活写されている。

『カプール家の家族写真』

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原題『Kapoor & Sons』

作家として大成した兄と、追いかけるように作家を目指すもののバーテンダーとして日々の糊口をしのいでいる弟。祖父の急病で実家に戻った2人は、実家の様々な問題を目の当たりにしてしまう。そんな困惑する2人の前に奔放な美女が現れる。この作品もいかにも現代的な若者が描かれている。いいよな! 若さ!

『私が恋した泥棒』

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原題『Monchora』

豪邸に忍び込んだ泥棒だが、家に住む娘にあっさり見つかってしまうが、身の上に同情されて小間使いとして働くハメに。しかし、根っからの泥棒。目の前の宝飾品に気もそぞろ…… 本作は大地のうた』『大河のうた』『大樹のうたの“オプー三部作”で日本でもよく知られるサタジット・レイのご子息、サンディープ・レイの監督作である。見事な詩情を表現したお父さんの息子なだけに、一筋縄ではいかない作品になっている…… ハズ!(未見なので早く見たい!)!

コレが今年の目玉!

IFFJで上映されるインド映画は本当に全部必見なのだが、中でも絶対に見逃せない作品がある。ダバング 大胆不敵で日本を席捲したサルマーン・カーンの新作がIFFJにラインアップ!

『プレーム兄貴、お城へ行く』

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原題『Prem Ratan Dhan Payo』

インド版「王子とこじき」とも言える入れ替わりアクション・コメディ。身もだえする恋模様! 爆笑必須のベッタベタなギャグの連発! これぞインド映画の真骨頂と言うべき1作。見ている間の幸せさは近年公開された世界中の映画の中でもトップクラスと言えるだろう。

今年も謎なマジカル・ミステリー枠

本当に毎年、全然素性の知れない作品を上映するIFFJ今年の1本は「インド映画と言えば……」の固定概念を粉々に砕く1本。

『ムフティヤー』

原題『Muftiya』

今年のマジカル・ミステリー枠はショート・ムービー。『バルフィ!』で助監督を務めた期待の新人による業界内幕ものだそうな。「インド映画は長い。」って? 15分の本作を是非お楽しみください。

初めてのIFFJはこう歩こう!

近年、日本公開作も増えてきたインド映画。とはいえ、門外漢な人にとっては皆目見当もつかない世界に思えるかもしれない。しかし、グローバル化が進んだ今の世界で、全く意味が解らないなんて事柄はそうそう無い。あったとしても、それが楽しみになっていくのがインド映画の魅力のひとつである。

上記した作品を、見てみたいけどどこから手をつけたものか解らないという方は是非、なんでもイイから見れる作品を見てしまうのをオススメする。何せ13/1,000。つまらないハズの無い作品が揃っているのだ! インフルエンザなら一週間休んでも文句は言われないゾ!

※本コラムで使用した画像は全てIFFJさんの許可を得ています。

 

※2022年9月22日時点のVOD配信情報です。

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    3.3
    痩せてる時は阿部寛、太っている時は小林旭に似てる人ってだーれだ! それは、インドのビッグスター、サルマン・カーンだ。 サルマン・カーン演じるマッキーの母は再婚し、継父との間に弟も生まれたが、懐かないマッキーに継父は弟ばかりかわいがる様になり、そのまま年月が過ぎた。 大人になったマッキーは、強盗の上前を撥ねる悪徳警官に。 弟はマッキーが母親に預けていたその金をネコババして、自分の結婚式に使ってしまい…と、親子、兄弟の関係は最悪の一途を辿る。 皆、悪いところがあるので、誰にも感情移入せぬまま淡々と見た。 インド映画なので、ミュージカルの様に恋する気持ちを歌う場面があったが、何にも話が進展していないのに、同じ様な振り付けでダンスのシーンもチョイチョイあった。 しかも、今回のサルマン・カーンは、歌声が小林旭にそっくり、また体系までそっくりだったので、全く私の好みではなかった。 ただ、インド映画の火薬量がすごかったので、きっと撮影中に何人か死んでいるんじゃないの…?と思いました。
  • ゆずぢゅむ
    3.8
    終始ギャグだった笑 やっぱ着メロ鳴るシーンが好き
  • sidekick
    -
    ●記録
  • くりふ
    4
    【いまを生きる(踊って殴って)】 短かった都内での上映を逃してしまい、やっと千葉でみてきました。電車で行ったらプチ探検。広大な草地に囲まれたスゲエ立地。サウスだ(笑)。 でも遠出の甲斐あり!私の少ないインド映画経験からだと稀有の珍味。コテコテなのに品がいい。そしてダンスもアクションもフル盛り(笑)だけど、昇華ポイントはそこじゃない。…というのが新鮮でした。 まず人物そのものがオモシロイ。オモロイ人物が集まるからその家族がオモシロイ。 そして恋だの結婚だので幾つも家族がぶつかり繋がり広がって、あくまで人間的オモシロさがぐいと膨らむ。そこに各家族の在り方を通し、現代インド事情がひょい、と忍び込む。 けっこう深く、脚本的にはマジメですね。言葉にすると単純ですが、よくできてますよこの映画。 人物とその関係で十分面白いから、ダンスもアクションも時に邪魔とさえ思った。アイテムガールのセクスィショーなんてウホウホな筈が、不思議と早送りしたくなる。 一方、アクションは誇張し過ぎと思った。身体感覚から離れてしまってちょっと冷める。…やりたいこたわかるけどさ(笑)。 サルマーン・カーン演じるチュルブル・パンデー、そのアンモラルな訳は最後まで謎だが(笑)、絶妙でした。こんな風に善悪と賢愚と美醜が混ざってなおバランス良い人物って多分初めて。レシピ不明キャラ。 映画で男に魅力を感じることって殆どなくなりましたが、コイツはいいね!グラサン芸も流石(笑)。石原軍団もこの路線狙えば復活できると思うよ。 で、チュルブルがいいのは、妙に頂点狙ったりせず、堅実なんですよね。貯金したりとかね。…汚職で稼いでるんだけどさ(爆笑)。 全般、男ばっかり男がイイ作品。 ヒロインのソーナークシー・シンハーは、場面によって美人度違うのがオモロイけれど、主人公のトロフィーワイフっぽく収まっちゃうのが残念。本作でデビューなんだ。IFFJ2014『略奪者』での主演をみましたが、あまりに印象違い別人のようでした。本作ではちょっとお人形さんぽいけれど、この後、すっかり変わったようですね。 コテコテなのに品がいい、というトーンが新鮮だったのですが、高倉嘉男さんの評を読んだら、そう作られた事情が少しわかりました。 インドの映画館マルチプレックス化に始まる観客層の推移を踏まえ、要は、層の下を中心に上まで狙った結果なのですね。 南インド映画(サウス)の感覚も取り込み客層を広げたいこともわかるし、しかしラジニ映画ほど能天気にしないことも成程、と思いました。ラジニだったらヒーローがもっと説教臭くなるでしょうね。 …まあ、私がわかることなど微々たるものですが、本作は観客とガチで戦っているんだな、とより感じられて、よりインド映画が楽しみになりました。 …他に書くべき大切なこと、たくさんあると思うのですが、例によってまとまらないので、このへんで。 あ、DABANGGって「恐れ知らず」「誰にも屈しない」という意味だそうです。でも、かーなりヤバいとこまでイッちゃってましたねえ(笑)。特にいくら口には口を、とはいえ悪党へのアレは… 鼻がブォーッ!て煙突化しなかったのは、謎でしたが(爆笑)。 <2014.10.20記>
  • Baad
    4.8
    夏に大阪の上映で見ましたが、あまりの内容の濃密さと過剰さにレビューを書くのを忘れ、そのままになっていました。 明日から全国各地で再上映が始まるというのに内容にふれたレビューがあまりないようなので、つたないながらも少し感想を書いてみます。 と言っても難しいです。ストーリーを書いてしまうと家族を巡る感動ストーリーだったりするのですが、内容はう~む。 という訳で、目立つ特徴を列挙してみます。 南インドそれもおおらかなタミルではなくテルグとかカンナダとか、書いてる本人もよくわからないのですが、割とシャープで暴力的な系統のマサラ映画をボリウッド風に王道にアレンジしたもの。 短めの上映時間ですが、ダンスシーンもアクションも恋愛も家族の物語も政治腐敗もきっちりと描き切っていてとにかく重量級。でも、笑いもあって、最後には感動できます。 味わいとしては昭和の任侠映画と似ているけれどそれより遥かに陽性ですね。でも、中身はやっぱり似ているかなあ。 アクションは結構派手で命がけっぽいんですが、個人的にはあからさまで派手な特撮とスローモーションの多用が気になる。それ以外は非の打ち所がありません。お笑いの要素もあります。 悪徳政治家役のソーヌー・スードさんが美男でアホでかわいいです。それ以上に父親が違う主人公の弟のマッキーがアホでかわいい☆マッキー役のアルバーズ・カーンは主演のサルマンの弟でプロデューサーもかねています。(奥さんはダンスシーンで踊っていますが、踊りの名手。)義理のお父さんもアホで可愛い。お母さんは立派な人です。嫁は迫力のある美人で親思いで頑固です。嫁のお父さんはう~ん、複雑。嫁のお兄さんは唯一いい人かも。お兄さんが秘書をしている大物政治家をアヌパム・ケールさんが演じているんですが、基本的には立派な人ですがやっぱりちょっと腹黒い。基本的にこういうタイプの人がいっぱい出てくる映画です。 あからさまには描かれていませんが、主人公の一家と嫁の一家の社会的立場の違いとか、政治家の本音と建前とか地方選挙のあり方とか、かなり細かく描かれてます。 家族制作に近いプロダクションで作った映画ですが、そこそこ大作で脚本の出来がとてもいいです。 見終わるとあまりの過剰さに驚き、もう一度見たくなる。いや、凄い映画です。 この映画一本見ておくとボリウッド映画のこともインドのこともかなりディープな部分に触れることが出来ますので、見たとき分からなくてものちのち役に立つかもしれません。 もちろん、単純にアクションやツンデレの恋愛シーンを楽しむだけでも大丈夫、だと思います。 (マサラ映画集大成 2014/10/3記) 付記:サルマン・カーン主演の南インド風味のマサラ・ムービー。ちょっとラジニカーントの映画っぽいんですが、ボリウッド風に押さえるところは押さえてあり、物語もしっかりしています。2時間ちょっとという今風の短めの上映時間も◎。それでいてダンスシーンもきちんと踊っています。正義の味方の(犯罪を摘発しては、押収したお金を取り上げて世直しに使う)警官がやりたい放題暴れ回りますが、同時に家族の再生をも丁寧に描いていて見応えあり。マライカ・アローラがアイテムガールとして出演するダンスシーンも見事。傑作です。(2014/1/6記)
ダバング 大胆不敵
のレビュー(229件)