映画ファンが「これは凄い…」と唸る映画とは？高評価が集まる色々な意味で「すごい映画」まとめ！『マッドマックス 怒りのデス・ロード』『TENET テネット』など10選

映画ファンが思わず「……すごい！」と呟いてしまう、見る人を虜にする名作をセレクト！　今回は、Filmarksで多くの称賛レビューを集める作品10本のキャスト＆あらすじをご紹介。

『百円の恋』（2014）

周南「絆」映画祭でグランプリを受賞した足立紳の脚本を、『嘘八百』などの武正晴監督が映画化。安藤サクラ、新井浩文、稲川実代子、早織（小出早織）、宇野祥平出演。

実家で引きこもり生活を送っていた32歳の一子は、離婚して出戻ってきた妹の二三子とそりが合わず、ヤケクソで一人暮らしを始める。百円ショップでアルバイトを始めた一子は、引退寸前の中年ボクサー・狩野に恋をするがそれもうまくいかず、どん底から衝動的にボクシングを始める……。主演を務めた安藤サクラが体型をも変えて役に臨んださまが、役作りを超越した熱量と凄味があると話題に。

『マッドマックス 怒りのデス・ロード』（2015）

「マッドマックス」シリーズ第4弾。過去3作品に続き、ジョージ・ミラーが監督・脚本を手掛ける。トム・ハーディ、シャーリーズ・セロン、ロージー・ハンティントン=ホワイトリー出演。

資源が枯渇し、荒廃した近未来。愛する者を失い荒野をさまよう元警官のマックスは、砂漠を支配するジョー一団の襲撃に遭い捕獲されてしまう。そこにジョー配下の女戦士や、ジョーと敵対する集団が現れ、マックスは彼らとともに巨大勢力との戦いに身を投じていく。白熱のカーバトルや手に汗握るアクション、個性的なヘアメイクや衣装など、過激な世界観をしっかり伝える緻密な演出が見事。

『湯を沸かすほどの熱い愛』（2016）

『浅田家！』などの中野量太監督の商業映画デビュー作。宮沢りえ、杉咲花、篠原ゆき子（篠原友希子）、駿河太郎、伊東蒼、松坂桃李、オダギリジョー出演。

1年前に父の一浩が失踪した幸野家。母の双葉はパートをしながら娘を育てていたが、ある日、突然の余命宣告を受ける。現実を受け入れる覚悟をした双葉は、夫を探し出して休業中の銭湯を再開させること、気弱な娘の安澄を独り立ちさせることなど、「やっておくべきこと」を決め、実行していく……。双葉の深い愛情が、家族の絆を再生させていく。「泣ける映画」として挙げられることが多い感動作。

『カメラを止めるな！』（2017）

「ENBUゼミナール」のシネマプロジェクトとして製作された、上田慎一郎監督の初長編作品。濱津隆之、真魚、しゅはまはるみ出演。

とある山奥の廃墟で、自主製作のゾンビ映画の撮影が行われていた。リアリティを求める監督はなかなかOKを出さず、撮影は42テイク目に突入。そんな中、撮影隊に本物のゾンビが襲いかかるが、監督は大興奮で撮影を続行する……。37分にも及ぶワンカットや、壮大な伏線回収が話題となり、社会現象を巻き起こした。

『ボヘミアン・ラプソディ』（2018）

伝説のロックバンド「クイーン」のボーカル、フレディ・マーキュリーの波乱に満ちた人生を描く。クイーンのブライアン・メイとロジャー・テイラーが音楽総指揮を手掛けた。ラミ・マレック、ジョセフ・マッゼロ、エイダン・ギレン、ベン・ハーディ出演。

1970年初頭のロンドン。コンプレックスを抱えながらも音楽に傾倒する青年は、あるバンドメンバーと出会い「クイーン」を結成、本名を捨てて「フレディ・マーキュリー」と名乗り、スターダムを上り詰めていく。しかし、アイデンティティやスキャンダル報道に悩み、バンドメンバーとの衝突に苦しんでいく。20世紀最大のチャリティコンサート「ライブ・エイド」のパフォーマンスは圧巻。世界中にクイーン旋風を巻き起こした。

『パラサイト 半地下の家族』（2019）

『殺人の追憶』などのポン・ジュノが監督・脚本を手掛けた話題作。主演はポン・ジュノ監督とは4度目のタッグとなるソン・ガンホが務めた。イ・ソンギュン、チョ・ヨジョン、チェ・ウシク、パク・ソダム出演。

家族全員が失業中で半地下の住宅で貧しい暮らしを送るキム一家。ひょんなことから裕福なパク家の家庭教師として働くことになった長男のギウは、妹のギジョンも家庭教師としてパク家に招き入れることに成功。ギジョンはある計画を企て、キム家は徐々にパク家に“パラサイト”していく……。韓国の格差社会問題を、ポン・ジュノならではのブラックユーモアとシリアスを交えて痛烈に描き出した問題作。第92回アカデミー賞ではアジア初の作品賞受賞を成し遂げ、監督賞、脚本賞、国際長編映画賞の4部門を受賞した。

『ジョーカー』（2019）

DCコミックスのヴィランであるジョーカーの誕生秘話を描いた物語。監督は「ハングオーバー」シリーズなどのトッド・フィリップスが務めた。ホアキン・フェニックス、ロバート・デ・ニーロ、サジ・ビーツ、フランセス・コンロイ出演。

都会の片隅で大道芸人として生きる心優しい青年・アーサー。母の介護をしながら、自身も精神の病を抱えてカウンセリングに通い、孤独な日々を送っていた。笑顔で人々を楽しませるコメディアンを夢見ていた彼は、社会に見捨てられ、次第に悪に心を蝕まれていく……。主演のホアキン・フェニックスの悲哀と狂気が入り混じる怪演が大反響を呼び、第92回アカデミー賞 主演男優賞を受賞した。

『ライオン・キング』（2019）

ディズニーアニメの名作を、「アイアンマン」シリーズなどのジョン・ファブロー監督がフルCGで映画化。ドナルド・グローヴァー、セス・ローゲン、ビヨンセなどそうそうたるメンバーが声優を担当。

アフリカの広大なサバンナの王国・プライドランド。ライオンの王子シンバは、王位を狙う叔父スカーの策略によって父ムファサを失い、自身も王国を追われてしまう。シンバは新たな地で仲間と出会い穏やかな時を過ごすが、やがて自身の使命を知っていく……。運命に立ち向かう壮大な物語と劇中を彩る数々の名曲、そしてアニメも実写も凌駕する“超実写版”の圧倒的な映像体験が話題に。

『ミッドサマー』（2019）

『ヘレディタリー／継承』で注目を集めたアリ・アスター監督の第2作。フローレンス・ピュー、ジャック・レイナー、ウィル・ポールター出演。

家族を不慮の事故で失った大学生のダニーは、恋人や友人とともにスウェーデンの奥地で行われる“90年に一度の祝祭”を訪れる。その村は、太陽が沈まず、陽気で明るく優しい住人たちが暮らす楽園のように思えた。しかし、次第に不穏な空気が漂い始め、トラウマや不安、恐怖に心がかき乱されていく……。すべてが伏線とも言える綿密な脚本と演出から目が離せない。

『TENET テネット』（2020）

「ダークナイト」シリーズや『インセプション』『インターステラー』などのクリストファー・ノーラン監督がおくるSFアクション。ジョン･デヴィッド･ワシントン、ロバート・パティンソン、エリザベス・デビッキ出演。

ウクライナのオペラハウスでテロ事件が勃発。主人公の男は、とある男性を救出すべく特殊部隊に交じって潜入するが、敵の手に落ち拷問を受け、服毒自殺を図る。しかし毒薬は鎮静剤にすり替えられていた。目覚めた男は、人類がずっと信じ続けてきた、現在から未来に進む“時間のルール”から脱出するというミッションを課せられ、第3次世界大戦を止めるべく立ち上がる……。難解だが緻密で、見る者を虜にするクリストファー・ノーラン節は本作でも全開。公開後またたく間に考察レビューが数多く飛び交い、真実を確認すべく複数回劇場に足を運ぶファンが続出した。

※2021年1月22日時点の情報です。