映画「名探偵コナン」に登場する “謎に包まれた赤井一家”とは?ファミリーメンバーをそれぞれ徹底解説!

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映画『名探偵コナン 緋色の弾丸』でフォーカスされる赤井秀一。これまで謎に包まれた“赤井ファミリー”を徹底解説!

2021年4月16日から公開となる名探偵コナン 緋色の弾丸』では、劇場版シリーズでは初となる赤井一家の集結が注目ポイントの一つとなっています。

赤井一家と言えば、名探偵コナンシリーズでも現在進行形でその素性についての謎が解き明かされている真っ最中の家族。この家族を押さえておけば、最近のTVアニメシリーズも一緒に楽しむことができるはずです。

今や頼れる味方の一人 長男・赤井秀一

日本人の父とイギリス人の母のあいだに生まれ、現在はアメリカの国籍を有しているFBIのエース、それが赤井秀一です。比較的シリーズ初期にあたるTVアニメ230話「謎めいた乗客」のエピソードから登場している人物。当時は、黒の組織の一人ではないかと疑われていた時期もあったのですが、実際は組織に潜入している捜査官だと分かり、現在ではコナンとも協力関係にあります。実は危険な任務に就くのにも理由があり、行方不明となった父の真相を探るという目的を持っています。

黒の組織には、死んだと思われている赤井秀一

そんな赤井秀一にとって転機となったのがTVアニメ491話〜504話で展開される「赤と黒のクラッシュ」というエピソード。クライマックスで、キールによって赤井は撃ち殺されるという衝撃の展開を迎え、長らく表舞台には登場することがなくなります。

しかし、実は赤井と思われていた遺体は別人のものであり、赤井は“沖矢昴”という別の人間になりすましていたことが明らかになります。それが描かれるのがTVアニメ781話〜783話で展開された『緋色』シリーズのエピソード。沖矢昴の正体が赤井秀一だと見破った安室透によって追い詰められるのですが、実はそれも予測しており、コナンや新一の父・工藤優作の協力もあり、事なきを得ます。

現在も黒の組織は赤井秀一が生きていることは明らかになっていないのですが、もしバレてしまうと、赤井の偽装工作に協力したCIA諜報員であり、黒の組織に潜入しているキールの命が危ぶまれるという、諸々の真実が明らかになった現在も緊張が続く状態です。

狙撃の腕前は随一

そんな赤井秀一は、頭脳明晰で格闘技も使いこなす実力者なのですが、中でも随一と言えるのが狙撃能力。常人であれば当てることは不可能なほどの遠く離れた場所からも、的確に標的を撃ち抜く実力を持っています。

その実力が描かれているのが劇場版第18弾に当たる『名探偵コナン 異次元の狙撃手(スナイパー)』(14)。当時はまだ沖矢昴の正体が、赤井秀一であることが明らかになっていなかったので沖矢の姿ではありますが、高さ600m以上もある東都ベルツリータワーの展望台に向かって、狙撃を成功させることで応戦しています。ちなみに、沖矢昴と赤井秀一が同一人物であることが明らかに示唆されるのは、原作漫画でも、TVアニメでもなくこの映画が初めてでした。

天才的な記憶力を持つ棋士 次男・羽田秀吉

TVアニメ731話〜732話「現場の隣人は元カレ」にて冴えない風貌で突如登場したのが、羽田秀吉。無精髭にジャージ姿と、普段は一見頼りない見た目をしていながらも、その正体は実は将棋界で七冠王を達成するほどの実力者。羽柴秀吉に似た名前から“太閤名人”と親しまれる有名人でした。また、羽田には人並み外れた記憶力を持っており、彼の証言が事件の解決の糸口となることもしばしば。赤井秀一とは連絡を取っているようで、彼の生存を知っている数少ない人物の一人です。

羽田の苗字の秘密

赤井や世良の面々とは苗字が違うのは、将棋界でも天才とされた羽田家に養子に入ったことがきっかけです。この羽田家の秀吉の義兄に当たるのが羽田浩司という人物。秀吉の尊敬する棋士であったようなのですが、17年前にチェスの大会に参加するために、渡米した先で死亡しています。亡くなった羽田浩司の夢を叶えるべく、羽田家の養子に入ることになったという側面もあります。

実はこの義兄・羽田浩司は、新一の体を縮ませた薬“APTX4869”の被験者リストに名前を連ねており、死亡扱いされていたと、灰原が思い出すシーンがあります。黒の組織との関係性を予期させる人物ということで、弟の秀吉も今後は今以上に重要な役回りを担う可能性もありそうです。

恋人・由美の存在

そんな羽田秀吉の弱点とも言えるのが、恋人である警視庁交通部に所属する警察官の宮本由美。大学時代に羽田と交際をし、一度は破局したものの、現在は復縁をして将来的には結婚を考えているほどの仲です。

普段は冴えた推理力を発揮できるのですが、由美のことになると冷静ではいられなくなるほどのゾッコンぶり。羽田の目標である七冠王も、実はなんて事のない彼女の発言がきっかけだったのですが、当の本人は羽田が棋士であるすら知りませんでした。そんな由美もTVアニメ849話〜850話「婚姻届のパスワード」のエピソードで、ついに羽田の棋士としての顔を知ることになります。

コナンを探る高校生探偵 長女・世良真純

TVアニメ646話「幽霊ホテルの推理対決」のエピソードで突如として登場したのが、女子高生探偵の世良真純。蘭のクラスに転校してきて以来、コナンたちともよく行動を共にするようになります。正義感にも厚く、基本的にはコナンとは協力関係にある一方で、コナンと新一が同一人物であることを感づいている節があり、コナンにとっては完全に信頼を置ききることができない相手でもあります。

運動神経も抜群!

コナンシリーズのキャラクターといえば、実は高い身体能力を持っていることが多いのですが、真純もそんな中の一人。赤井秀一と同じく截拳道(ジークンドー)を使いこなし、蘭や京極真といったシリーズきっての格闘家たちも驚かせる実力を持っています。

さらに、高校生でありながらバイクも器用に乗りこなしており、犯人追跡のために何度か作中でバイクアクションを披露しています。名探偵コナン 異次元の狙撃手(スナイパー)』(14)ではコナンをバイクの後ろに乗せての活躍を見せてくれます。

赤井秀一の生存を知らない!?

真純は現在は母・メアリーと二人でホテルで生活を送っています。二人の兄のうち、秀吉の連絡先は知っているようで、詳しい現状は知っていないものの、事件の推理のために助けてもらうなんてこともあります。

一方で秀吉と違うのが、現在も赤井秀一が生きていることを知らない点。“秀兄”と慕うほどの関係なのですが、秀一はすでに死んでいると考えており、秀一も危険に巻き込みたくないということで、現在も真純は秀一の生存を知らないままです。

ちなみに沖矢の姿の赤井とは遭遇しているので、実はすでに二人は再会していると言っていいのですが、本当の姿で再会できる日は果たして来るのでしょうか……。

謎に包まれた“領域外の妹”こと母・メアリー

世良真純と共に暮らしているのが、世良メアリー。TVアニメ756話「赤い女の惨劇」でその姿が明らかになって以来、少しずつその正体が明らかになってきた人物です。

見た目は中学生ほどの子供の姿なのですが、口調は大人っぽく、世良には裏で指示を出していたりと、謎多き人物だったのですが、実はその正体は秀一たちの実の母親。何らかの要因で現在は身体が縮んだと思われるのですが、名探偵コナン 緋色の弾丸の公開時点では、アニメシリーズにおいてその真相は明らかになっていません。

コナンに対しては“領域外の妹”と名乗っており、その素性がイギリスの秘密諜報機関MI6に所属していることを意味していることをコナンは、推理しています。真純の話から、コナンが新一であることはほぼ確信しています。

家族に対しては、秀吉が棋士として活躍していることは知っている一方で、秀一については真純同様に、殉職したと思い込んでいる立場にあります。真純同様、秀一と対面する機会は今後あるのか、注目です。

実はその容姿が、灰原哀と似ているという特徴もあるのですが、その理由についても作中ではまだ明らかになっていません。

その行方は今も分かっていない父・赤井務武

メアリーと同じくイギリスの秘密諜報機関MI6に所属していた、メアリーの妻であり、赤井たちの父親が赤井務武です。

“とんでもない奴らを敵に回した”という連絡を残して以来姿を消し、現状亡くなったとされる人物で、作中には生きている姿で登場したことはありません。

遺体が見つかっていないことから、まだどこかで生存している可能性も考えられるのですが、今どこで何をしているのか、そしてかつて関与していた羽田浩司の事件で何があったのか、赤井一家の中でも特にまだ謎に包まれた人物です。

ファミリーと言っても互いの状況を、それぞれ把握していないのが赤井一家の特徴。お互いのことをもう少し連絡し合えばいいのに…..という気にはなりますが、命に関わりかねない状況を考えると無理もない話とも言えます。

だからこそそんな赤井家が集結するという名探偵コナン 緋色の弾丸は要注目。果たして、真純やメアリーは兄の生存を知ることになるのか?赤井一家の物語の進展にも注目して観ると、より楽しむことができそうです。

名探偵コナン 緋色の弾丸』(2021)あらすじ

世界最大のスポーツの祭典「WSG-ワールド・スポーツ・ゲームス-」の記念すべき東京開催を迎えようとしている日本。その開会式に併せて、日本の技術を総集結した、最高時速1,000kmを誇る世界初「真空超電導リニア」が新名古屋駅と東京に新設される芝浜駅間に開発することが発表された。世界の注目を集める中、名だたる大会スポンサーが集うパーティー会場で突如事件が発生し、企業のトップが相次いで拉致されてしまう異常事態に。その裏には事件を監視する赤井秀一の姿、そして赤井からの指令を待つFBIの姿があった。

コナンの推理により、15年前にアメリカのボストンで起きた忌まわしきWSG連続拉致事件との関連性が浮かび上がり、当時の事件もFBIの管轄だったことが判明する。果たしてこれは偶然なのか?  世界中から大勢の人々が集まる日本で、いったい何が起ころうとしているのか?“日本を貫く弾丸(ジャパニーズブレット)”真空超電導リニアが起動する時危険すぎる一家が引き合わされ、いま共鳴し始める……。2021年4月16日(金)劇場公開予定。

(C)2020 青山剛昌/名探偵コナン製作委員会

※2021年4月13日時点の情報です。

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