【レポート】辛酸なめ子が明かす衝撃的な幼少期とは? フィガロジャポン×TSUTAYAの映画トークイベント

絶賛発売中の「フィガロジャポン」3月号にて、さまざまな切り口から映画作品にせまった「ドラマティックな映画が観たい♡」特集が展開。去る2月3日、これと連動したスペシャルトークイベント「いま観たいのは、強い女たちの映画! ~女のドラマティックシネマナイト~」 がTSUTAYA TOKYO ROPPONGIにて開催され、漫画家の辛酸なめ子さんをはじめとする業界の“強い女”たちが登壇しました。

フィガロ

午後7時、約50人の女性たちに埋め尽くされた会場に登場したのは、映画に関するコラムを数多く執筆している漫画家・コラムニストの辛酸なめ子さんと、洋邦問わず良質な映画作品を配給しているキノフィルムズの代表取締役社長・武部由実子さん、そしてフィガロ編集部イチの映画マニアとして知られる“編集KIM”こと副編集長・森田聖美さん。

リアルに強そうな女性3人が選ぶ“強い女たちが登場する映画”とは?

フィガロジャポンがイチオシするのは、3月31日公開のアカデミー賞ノミネート作『ジャッキー ファーストレディ 最後の使命』。ジョン・F・ケネディ暗殺事件をファーストレディであったジャクリーン・ケネディの視点から描いた作品ですが、本作を一足先に観た辛酸さんは「夫が隣で亡くなってしまったなかで、あれだけの冷静さと気力を保っていたジャッキーの強さと、ホワイトハウスを先導した彼女の手腕は本当にすごいなと思った」と驚きと感嘆をあらわに。

また、配給元であるキノフィルムズの武部さんは、「女性こそ楽しめる作品」と絶賛しました。

続いて、すでにレンタルを開始している旧作のなかから、それぞれがピックアップした作品を紹介。武部さんは『テルマ&ルイーズ』『ピアニスト』『ニキータ』『グロリア』の4作品をチョイス。女同士のかたい友情を描いた『テルマ&ルイーズ』には、森田さんや会場の女性たちの多くが共感の声を上げていました。

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辛酸さんが選んだのは、『マイ・インターン』『神様メール』『裸足の季節』の3作品。特に『裸足の季節』は、自分自身と重なるところがあると辛酸さんは言います。

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両親を事故で亡くし、祖母と叔父たちと暮らしている5人姉妹。古い習慣と封建的な思想のもと、貞操観念を抑圧された生活を送ります。そんななか、末っ子のラーレは、自由を取り戻すべくある計画を立てますー。

劇中では、騎馬戦で男子の上にまたがっただけで「ふしだらだ」と叱責されるシーンがありますが、辛酸さんは「私の家庭もなかなか厳しかった」と明かします。「一家団らん中、テレビでラブシーンがはじまると両親が立ち上がり、そのシーンが終わるまでテレビの前に立ちはだかっていたり、雑誌に性的な模写があると、そのページがホッチキスで止められているか、墨で塗り尽くされていました。日本にも抑圧されている人はいます…」と語ると、会場から笑いがおこっていました。

森田さんはマーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』『ダイアナ』『彼女を見ればわかること』『ジュリー&ジュリア』をピックアップ。マーガレット・サッチャーを演じたメリル・ストリープについて「本当にエレガントで素敵な人」と羨望の的であることを明かしました。

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三者三様の目線でお気に入りの作品を語り合ったトークイベントは、1時間があっという間に感じられるほどの盛り上がりのなか終焉。ちなみにTSUTAYA TOKYO ROPPONGIでは、森田さんが厳選したおすすめの作品を紹介するコーナーを展開中なので、足を運んでみては?

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  • まつい
    3.8
    舞台はトルコ。 優しい自然光に包まれる美しい5姉妹の映像がとても綺麗。 ヨーロッパともまた雰囲気も違い、独特な景観と言語、文化が面白かった。 それでいてかなり重めな内容だったけれど、この映像美だからすんなりみれてしまった。 末っ子のたくましい姿に魅了された。
  • マヒロ
    4
    両親を亡くし、祖母の家で育てられる末っ子のラーレをはじめとした五人姉妹は、ある日学校帰りに男子とふざけているところを近所の人に見つかり「はしたない」と叱られる。おまけに厳格な叔父によって家に半ば軟禁状態にされ、無理やり花嫁修行をさせられることになり……というお話。 イスラム教徒である一家は元々女性の扱いについて厳しいところがあるようで、結婚も勝手に連れてこられた男と知らぬ間に縁談が進んでいたり、前述のように少し男と触れ合っただけで折檻されたりとかなり束縛されている。 とはいえ叔父のやり方は宗教という枠組みからも逸脱しているようで、周りの人達が諌めるような描写もあるため、必ずしもアンチ・イスラム教というわけでもない様子。特に祖母などの女性陣はしきたりに従いながらも姉妹の身を案じているようで、サッカー好きのラーレのおねだりで姉妹全員が家を抜け出してサッカー観戦に行ったところテレビ中継に映り込んでしまい、慌てた祖母が村のアンテナごと破壊して叔父にテレビを見せないようにするシーンは笑ってしまった。 陽光の中で戯れる姉妹の様子を非常に美しく撮っている一方で、起こっていることはなかなかグロテスクで、外部との連絡手段を始めとしてお洒落や娯楽に関する物も全て破棄されて、大人たちの望む人間になるような教育を強要されるというめちゃくちゃっぷり。ハッキリとは明言されないが、叔父は身体的・性的な虐待を行なっているような節すらある最低な奴なんだけど、そこが明るみになることはないのが闇の深さを感じる。 ここら辺の描写の生々しさは、実際にトルコ出身の女性である監督ならではの手触りなのかもしれない。 邦題はどこか儚げな印象のあるものでこれはこれで作品に合っているが、原題は『マスタング』で全然違うタイトル。 これは野生化し人間の支配下から逃れた馬を指す単語とのことで、反抗しながらもしきたりに絡め取られてしまう姉たちを見ながら最後まで反骨精神を失わない末っ子・ラーレを表すタイトルと思われ、これはこれで格好良くて好き。 (2021.54)
  • SU
    3
    里親の束縛が尋常じゃなく、家から逃げ出した娘たちに向かって殺してやるとか言っていて。。大事に思ってる、心配してるからこその束縛かと思いきや謎に殺意抱いてて何がしたいのかわからん。 古き慣習に病的なまでに固執する理由は良くわからないが、そういう時代があったってことなのか、未だにわずかながらにこんな人々がいるのだろうか。 何にせよ、大人になると嫌でもいろいろがんじがらめになるのだから、子供の間くらいはのびのびと育ってほしいもの。 世界がごく狭い範囲にせばまれているけれど、一種の冒険譚になっている。
  • tt
    3.8
    美人さんの5人姉妹、トルコの田舎街の美しい風景、映像を通して見る異国の文化、ホントいい映画に出会った。女性差別、ジェネレーションギャップ等の根深い問題がテーマだけど、反抗するやんちゃでかわいい末っ子ラーレを応援しながら見ててほっこりできた。宗教観は様々なんで下手な事は言えないけど本人の気持ちが尊重されるのが幸せ。
  • コバ
    4.2
    ずっと気になってたんで見れて良かった。 少女たちが美しいのはもちろん、色々と胸が痛かった。 大人なのに馬鹿すぎん??みたいな人々…。村で一生を終えるなら窮屈さを窮屈さと感じなかったかもしれないけど、インターネットが生まれた後ではこんな風習はもう誰も受け入れられないだろう…
裸足の季節
のレビュー(7331件)