やっと取れた“一人時間”にゆったり観たい映画まとめ！思いっきり泣ける、考えるきっかけになる、余韻に浸れる…良作10本

じっくり考えたい時や思いっきり泣きたい時など、大人になるとなかなか確保できない“一人時間”があるはず。今回はそんな時間を作ってリフレッシュできるような映画をまとめてご紹介します。

『アデル、ブルーは熱い色』（2013）

高校生のアデルは青い髪で独特の雰囲気を持つ美大生のエマに一目惚れする。友人からの同性愛に対する偏見にあいながらも2人は惹かれ合っていき、数年後、一緒に暮らしながら幸せな日々を過ごす。ある日エマの絵画を披露するためホームパーティーを開くアデルだったが、そのパーティーをきっかけに2人の気持ちはすれ違っていき、アデルは寂しさから別の人と関係を持ってしまう。

『クスクス粒の秘密』のアブデラティフ・ケシシュ監督がフランスの人気コミックを原作に映画化。アデル・エグザルコプロスとレア・セドゥが恋人を演じ、同性愛ながら誰もが抱える普遍的な恋愛関係の悩みや愛の本質が描かれる。

『マリッジストーリー』（2019）

演出家のチャーリーと女優のニコールは円満な離婚を望んでいたが、2人の間には可愛い8歳の一人息子がいることや長年の怒りがあらわになったことなどから弁護士をたてて争うことになる。そうしてどんどん2人の離婚は複雑なものになっていく。

『フランシス・ハ』のノア・バームバック監督がスカーレット・ヨハンソンとアダム・ドライバーを主演に離婚プロセスに悩む夫婦を描くNetflixオリジナル映画。円満な離婚の難しさを展開させながらも、家族の愛や優しさが感じられ胸を切なくさせる。

『82年生まれ、キム・ジヨン』（2019）

結婚・出産を機に仕事を辞めたジヨンは、家事と育児に追われる中、時間に閉じ込められているような感覚に襲われるようになる。やがては他人が乗り移ったような言動までするようになり、その時の記憶も抜けてしまう現象が起こる。それに気づいた夫のデヒョンは、妻を改善するため動き出す。

今作で長編監督デビュー作となったキム・ドヨンが韓国のベストセラー小説を映画化。チョン・ユミ演じる平凡な女性が結婚・出産までの人生で背負う生き辛さを社会問題とともに描き日本でも共感された。妻を支える夫の役をコン・ユが演じる。

『Daughters』（2020）

中目黒のマンションでルームシェア生活をおくる小春と彩乃。仕事も遊びも充実していた2人だったが、ある日彩乃が小春に突然の妊娠を告げたことから生活は一転。今の生活では父親のわからない子どもを育てることは現実的ではないと反対する小春だったが、彩乃は産むことを決意。小春も彩乃を支えることを決意する。

映像作家の津田肇の初長編作品となるヒューマンドラマ。シングルマザーという選択から生活の変化に戸惑いながらも友人の支えとともに生きていく2人の女性を三吉彩花と阿部純子が演じる。女性の現実や楽しい日常のままでいられない葛藤など、端々に共感できるリアルさがあり胸を打つ。

『あのこは貴族』（2021）

東京で箱入り娘として何不自由なく育てられた華子は、結婚を考えていた男性に振られ、人生の岐路に立たされる。結婚することが幸せだと疑わない華子は新しい結婚相手を見つける。一方で富山から東京に上京した美紀は学校を中退し仕事にも都会で暮らすことにも意味を見出せずにいた。そんな2人が華子の婚約者を通じて出会い、思いも寄らない世界が開けていく。

山内マリコの同名小説を原作に『グッド・ストライプス』の岨手由貴子監督が映画化。同じ東京でありながら、違う階層を生きる2人の女性が自分の人生を見つけていく人間ドラマ。家柄も育ちもよい華子を門脇麦、地方から東京に出てきた美紀を水原希子が演じ、それぞれタイプの違う女性がお互いを認め合う過程を展開させながら自分の人生を考えさせる。

『7番房の奇跡』（2013）

知的年齢が6歳のヨングは、小学校入学間近の娘イェスンと幸せに暮らしていたが、ある日ヨングが無実の罪で収監されてしまう。寂しさを募らせる父と娘のため、7番房の房長と囚人たちはイェスンを房内に潜入させ再会させる。その後も囚人たちの協力を得て無実を晴らそうと奮闘するが…

『偽りの殺人  ある諜報員の告白』のイ・ファンギョン監督作。冤罪で逮捕された父親と幼い娘の絆が周りの人間をも変えていく奇跡を描くヒューマンドラマ。無実の罪で逮捕された父親をリュ・スンリョン、6歳の娘をカル・ソウォンが演じ、厳しい現実の中でもぶれない親子の愛情に涙を誘う。

『百円の恋』（2014）

実家で引きこもり生活を送る32歳の一子は、妹と喧嘩し家を出たことをきっかけに100円ショップで働き始める。その帰り道にあるボクシングジムでボクサーの狩野と出会い惹かれていく。狩野と生活をするうちに自分の中の何かが変わり始めた一子は、自らもボクシングを始めるようになる。

『イン・ザ・ヒーロー』武正晴監督作品。引きこもりでどん底の生活を送る主人公を安藤サクラが演じ、ボクシングに出会い自分を変えていく様子を熱演。見えない敵と戦うようにボクシングに励む主人公の姿に、自分にも変えたい何かがあることに気づかせてくれる。

『ミッドナイトスワン』（2020）

新宿のニューハーフショーに立つトランスジェンダーの凪沙は、ある日親戚の娘・一果を預かることになる。養育費目当てだったが、育児放棄にあい孤独に生きてきた一果と触れ合ううちに、凪沙にいつしか「母になりたい」という感情が芽生えていた。やがて一果はバレエに興味を持ち、凪沙は性転換手術のために貯金しておいたお金を一果のバレエ教室のために切り崩す決意をする。

『下衆の愛』の内田英治監督が自ら企画を練り上げオリジナルの脚本で映画化。草なぎ剛演じるトランスジェンダーの主人公が服部樹咲演じる孤独な少女と生活することで親子の愛が生まれていく様子を描いたドラマ。生きづらい世の中でお互いを認め合っていく過程に自然と涙が溢れる。

『アバウト・タイム 愛おしい時間について』（2013）

自分に自信がなく恋愛に積極的になれないティムは、父親から一家に生まれた男たちにはタイムトラベル能力があることを知らされる。ある日、メアリーという女の子と恋に落ちるティムだったが、タイムトラベルによって彼女との出会いがなかったことになってしまう。タイムトラベルを繰り返しなんとかメアリーと恋人になるが、やがて人生で大切なことに気づかされていく。

『ラブ・アクチュアリー』のリチャード・カーティスが監督を務めるロマンティックコメディ。ドーナル・グリーソンとレイチェル・マクアダムスが恋人役を演じ、タイムトラベルを繰り返しながら主人公が日常の幸せや愛の本質などを知っていく様子が描かれ人生の大切なことを教えてくれる。

『タイトル、拒絶』（2019）

デリヘル嬢の世話係として働くカノウは、デリヘル嬢から不満や要望をぶつけられながらも忙しく働いていた。店の一番人気嬢であるマヒルは何があっても明るく華やかで、カノウは自分と比べては落ち込んでいた。ある日、店に若くてモデルのような女が入店し、店の人気の序列が一変し、人間関係や人生背景が崩れていく。

山田佳奈監督が初演された同名舞台の映画化。伊藤沙莉、恒松祐里などがデリヘル店で働く若者として出演。デリヘル店を舞台にそれぞれの登場人物たちの葛藤や人間模様が描かれ、強く生きようとする姿は多くの人に刺さるものがある。

※2021年10月19日時点の情報です。