【〇〇と映画】vol.2 高田 久美子(Kumiko Takada)

編集部が今気になる人に“映画”を語ってもらう企画、【〇〇と映画】。第2回目は、ライフスタイルの発信を中心にSNSで活動する高田久美子さんに、インスパイアされた映画とベストムービーに加えて、映画のお供をご紹介していただきました。

高田 久美子 (Kumiko Takada)

東京から群馬に移住をし、家族との暮らしをInstagramやYouTubeにて発信。
現在の総フォロワーは4.5万人以上。ブログやコラムの執筆、イメージモデルなど、働き方の枠にとらわれないフリーランサーとして活躍中。

好きなことが仕事になった。理想を形にすること

――インスタグラムを中心に活動をされている高田さん。写真はもちろん、テキストや動画でのお話しなどからも、柔らかな物腰と洗練されたスタイルに魅了されます。家族との暮らしやファッションにコスメなど、こういった発信をお仕事にしたキッカケを教えてください。

Takada 実は色んな職種を経験してまして、美容師から会社員を経て、結婚のタイミングで群馬県に移住したのをきっかけに、現在のようなスタイルに落ち着きました。妊娠・子育てなど大きなターニングポイントも重なり、発信の幅が広がったことで少しずつフォロワーさんが増えていき、自然と今の環境にシフトしていったと思います。

元々、写真を撮ったり好きなものを発信すること自体が好きで、“自分を表現する”ことや“理想を形にする”ことへのこだわりがあったんですね。美容師や企業の広報など、過去の仕事を振り返ってみてもそこは変わっていなくて。今こうやって好きなことを発信する仕事ができているのは、本当にありがたいです。

――元々好きだったことを、環境の変化に合わせて発信を続けた結果が、今に繋がっているのですね。

Takada そうですね。自分で言うのもなんですが、時間をかけてゆっくりとやってきたことだったので、ジワジワとした実感しかないのですが……。思い返せば全ての経験が今に繋がっているなと思います。

東京から群馬に移り住んだ5年の間で、簡単にですがライフプランを立てて、家族が増えていく様子や子供の成長、また田舎暮らしの良さなど、自分のライフストーリーを発信することで誰かの参考になったらいいなと思い、写真や動画と共に日々想いを綴っています。

あと、私は「やるならやり切りたい」という意識が昔からありまして。その時々のやりたいことを、さまざまな職種を経験して模索していったからこそ、自分が輝ける場所をようやく見つけれたように思います。

――芯のある言葉のチョイスも、高田さんの大きな魅力の一つだなと思います。自分の輝ける場所を見つける上で、映画に影響を受けたりなどしましたか?

Takada 美容師時代なのですが、とにかく休みがなくて。仕事終わりに映画を1本観ることが唯一の楽しみでした。

美容師と映画って実は切り離せないなと思っていて、主人公の髪型やアイコニックな服装など、お客さんやスタッフとの共通言語としても凄く重要な知識でした。もちろん娯楽として日々の癒しになっていたのですが、そういったものが実生活に活かせるというか、文字通り現在も自分の糧になっているので、大変でしたが本当に良い経験になりました。

実は今日も、FILMAGAさんの取材だったので『なまいきシャルロット』を意識してスタイリングを組んでみました(笑)。こういう風に、自分を表現して発信するという意味でも、ファッションや美容からインテリアまで、様々な影響を映画から受けています。

――ありがとうございます、素敵です!実はこっそり『なまいきシャルロット』だなと思っていました。続いては、インスパイアされた作品についてお伺いしていきたいと思います。

インスパイアされた映画

――『最高の人生の見つけ方』(2007)を一つ目に挙げていただいてますが、余命半年と宣告された2人の老人が、人生のやりのこしたリスト(棺桶リスト)を消化すべく旅にでるお話ですよね。

Takada この作品は、「自分が本当にやりたいと思うことがあるのなら、迷わずにその瞬間から始めても良いんだ!」と思わせてくれる映画で、仕事や生き方においても影響を受けました。明日死んでも悔いのない生き方をしてほしいというメッセージが凄く伝わってきたんですね。

やはり、自分以上に自身の人生について考えられる人って、自分以外にいないと思うので、ライフプランを練ったり、理想の人生をデザインしていきたいなと思ったきっかけは、『最高の人生の見つけ方』を観てからだったなと思います。

二つ目に挙げたのは『ココ・アヴァン・シャネル』(2009)という作品なのですが、シャネルに関する映画の中でもこの作品が一番好きでして、彼女の“強さ”が際立って描かれているなと思います。煌びやかな功績にフォーカスするのではなく、彼女の生い立ちからメゾン・ド・クチュールを立ち上げるまでの過程を丁寧に追っていて、泥臭い部分もしっかりと描きつつ、素敵な女性だなと思わせてくれる作品です。なんとなく、奮闘する彼女と自分を重ねてみたりもして。

階段をひとつ登って、きっとこの後の彼女の人生には輝かしいことが待っていると思わせてくれるラストも凄く素敵で、永遠の憧れとして心に残っています。

――凛としたシャネルの生き方、憧れますよね。苦い部分も噛み締めてこそ、味のある人生になるというか、素敵な作品です。最後に挙げていただいたのは、『海街diary』(2015)ですが、これまでのラインナップとは少し毛色が違う作品で興味深いです。どういった所に影響を受けていますか?

Takada 仕事柄、写真や動画を撮る上で“日常を素敵に切り取る”方法や良い構図などを探すのですが、『海街diary』をふと観かえした時に、今の私が探していたものにピッタリとハマりまして。

実は、私のインスタグラムのイメージカラーは緑なのですが、群馬県の自然の美しさだったり、のどかな雰囲気の中で生活をしているというの表現するうえで、四季折々の自然を背景に進んでいく4姉妹の物語と日常の美しさが、凄く魅力的に映りました。どの家族にも何かあるという普遍的な物語性も凄く素敵で、ちょっと共感してみたり……。映像にも物語にも、影響を受けています。

ベストムービーは名作揃い

――ベストムービーに挙げていただいたのは、『タンポポ』(1985)、『フラッシュダンス』(1983)、『アバウト・タイム 愛おしい時間について』(2013)と、Filmarksでも人気の高い名作揃い。こちらを選んだ理由を教えてください。

Takada 『タンポポ』は夫の好きな映画でもありまして、都内で同棲をしていた頃に一緒に観たのがきっかけで、凄く好きな映画になりました。物語の構成もユニークでハッとしましたし、何と言っても食の描写が良くて……。生々しいシズル感がなんともいえず、食にまつわる映画の中でもダントツで美味しそうなんですよね。

赤色が印象的に使われているのですが、朱赤に近いようなビビットな色味で目に残ります。普段自分が「食」の撮影などをする際には、いつも頭の中を『タンポポ』がよぎります。

2つ目の『フラッシュダンス』は、ダンサーを目指してひたむきに努力をし続ける女性が主人公の青春映画なのですが、「夢を捨てるのは死ぬことと同じだ」という名言がありまして。全てがこの言葉に詰まった至極の「夢追い映画」です。

ストイックにダンスを続ける彼女をみると、こうしちゃいれないな! と、自分も何かを頑張りたい時に元気をもらえたり、奮い立たせてくれるので、ここぞというタイミングで観ています。あと、サウンドトラックが凄くいいので、日常でも聞いたりしますね。ゴキゲンな80年代アメリカの雰囲気がたまらないです。ラストシーンは圧巻なので、是非チェックしていただけると。

――『フラッシュダンス』のラストシーンは、映画史に残る名ダンスシーンですよね! 最後に挙げていただいたのは、『アバウト・タイム 愛おしい時間について』ですが、恋愛に奥手な男性がある女性と出会い、タイムトラベルを繰り返しながら過去を変えていくお話ですね。

Takada 公開されたのが2013年だったと思うのですが、少し人生に迷っていたタイミングに観た作品で、当時はいろんな人に支えられたな〜と、思い出を振り返る時に一緒に浮かんでくる作品です。人生でやり直したいと思うことも当然あるのですが、日常は愛おしいもので溢れていることを再確認させてくれます。

自分の大切な人たちを思い出して優しい気持ちになったり、今あるものに感謝ができたり、暖かな気持ちなれる愛がいっぱい詰まった作品なので、是非大切な人と一緒に観ていただきたいです。

With Movie -映画のお供-

――髙田さんが映画のお供に紹介してくれたのは、カルディオリジナルのセイロンブレンド(加糖)。紙パック入りのアイスティーで、すっきりとした甘味とセイロンの香りが特徴だそうです。色々とアレンジがききそうな一品ですが、どのように飲まれていますか?

Takada やはり映画のお供となると、ささっと作れてシンプルで美味しいものが良いなと思っていて、こちらをミルクで割ってよく飲んでいます。通年アイスティー派なので、手軽にいっぱい飲めるという点でもオススメですし、お気に入りのグラスに入れるだけで“ちょっと良い感じ”になるので、是非参考にしてみてください!

-髙田久美子 (kumiko Takada)-


YouTubeチャンネル:https://www.youtube.com/KumikoTakada
Blog:https://takadakumiko.com/
Instagram:https://www.instagram.com/kumiko_takada1209/

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