ハートウォーミングなヒューマンドラマや、なんてことない日々の暮らしを丁寧に描いた作品など、本記事では「穏やかな空気感が漂う邦画作品」を6本ピックアップ。字幕を追うわけでも、難解で激しいストーリーでもなく、ソファやベッドに寝っ転がっりながら、ぼーっと観れるおすすめの邦画作品をご紹介します。
あたたかな季節にぴったりの穏やかな邦画を鑑賞して、日々の疲れを癒してみては?
映画セレクト基準は?
本記事で紹介する映画は、国内最大級の映画レビューサービス「Filmarks(フィルマークス)」のデータに基づきセレクトされています。
『ちひろさん』(2022)
あらすじ:ちひろは、海辺の小さな街にあるお弁当屋さんで働く元・風俗嬢。ちょっと口が悪くて、マイペース。そして自由。そんな彼女は街では浮いている。へんな“おとな”だ。でもなんでだろう、彼女に会いたい。ひとり母の帰りを待つ小学生、本音が言えない女子高生、そして無口なホームレスのおじさん……ちひろの優しくない言葉と素っ気ない態度が、さびしくて不思議とあったかい。この不思議を体験しに、さあ、ちひろさんに会いに行こう。
漫画家・安田弘之による同名タイトルの人気コミックを、『街の上で』(19)の今泉力哉監督が映画化。国民的女優・有村架純扮する、ひょうひょうとしたちひろさんの生き様と、彼女を取り巻く人間模様が繊細なタッチで描かれる。
『さかなのこ』(2022)
あらすじ:お魚が大好きな小学生“ミー坊”は、寝ても覚めてもお魚のことばかり。お魚を、毎日見つめて、毎日描い て、毎日食べて。他の子供と少し違うことを心配する父親とは対照的に、母親はそんなミー坊を温かく見守り、 心配するよりもむしろその背中を押し続けるのだった。高校生になり相変わらずお魚に夢中のミー坊は、町の不良ともなぜか仲良し、まるで何かの主人公のようにいつの間にか中心にいる。やがて1人暮らしを始めたミー 坊は、思いがけない出会いや再会の中で、たくさんの人に愛されながら、ミー坊だけが進むことのできるただ一 つの道にまっすぐに飛び込んで行く……。
魚類の豊富な知識を持ち、学者やタレントとして幅広く活躍するさかなクンの自伝的エッセイを原作に、『南極料理人』(09)の沖田修一監督が映画化。クリエイティブに活動の幅を広げるのん(能年玲奈)を主演に迎え、さかなクンの半生をユーモラスに描く。
『横道世之介』(2013)
あらすじ:吉田修一の同名小説を『南極料理人』の沖田修一監督が映画化した青春ストーリー。1980年代を舞台に、長崎から上京してきたお人好しの青年・世之介と彼を取り巻く人々のエピソードを、心温まるユーモアを織り交ぜて描く。
作家・吉田修一による同名タイトルの青春小説を原作に、『さかなのこ』(22)の沖田修一監督が映画化。人気実力派俳優・高良健吾と吉高由里子による共演作。ノスタルジックで、のんびりとした空気感に心が和らぐ青春映画の傑作。
『しあわせのパン』(2011)
あらすじ:舞台は、北海道・洞爺湖のほとりにある小さな町・月浦。湖が見渡せる丘の上でパンカフェ「マーニ」を始めた夫婦、りえさんと水縞くん。水縞くんがパンを焼き、りえさんがそれに合うコーヒーを淹れ、料理をつくる。北海道から出られない青年・トキオ、なんでも聞こえてしまう地獄耳の硝子作家・ヨーコ、観察好きの羊・ゾーヴァ、そして、想い出の地に再びやってきた老人とその妻など、ここには日々、いろんなお客様がやってくる。移ろう季節にさまざまな想いを馳せて店を訪れた彼らが見つけた、心の中の“しあわせ”とは?
『Red』(20)の、三島有紀子が監督と脚本を務める。原田知世と大泉洋の初共演作。パンカフェを営む夫婦と、そこに訪れるさまざまな人々の交流を描いたハートウォーミングな人間ドラマ。
『川っぺりムコリッタ』(2021)
あらすじ:築50年のハイツムコリッタで暮らし始めた孤独な青年・山田。底抜けに明るい住人たちに出会い、ささやかな幸せに包まれていく。山田(松山ケンイチ)は、北陸の小さな街で、小さな塩辛工場で働き口を見つけ、社長から紹介された「ハイツムコリッタ」という古い安アパートで暮らし始める。無一文に近い状態でやってきた山田のささやかな楽しみは、風呂上がりの良く冷えた牛乳。そして、お米が買える給料日を心から待ち望んでいた。ある日、隣の部屋の住人・島田(ムロツヨシ)が風呂を貸してほしいと上がり込んできた日から、山田の静かな日々は一変する。できるだけ人と関わらず、ひっそりと生きたいと思っていた山田だったが、夫を亡くした大家の南(満島ひかり)、息子と二人暮らしで墓石を販売する溝口(吉岡秀隆)といった、なぜだかハイツムコリッタの住人たちと関わりを持ってしまい……。一緒にご飯を食べたり、笑ったり、そんな楽しい日々の中、ある日山田が北陸の町にやってきた「秘密」を住人たちに知られてしまい……。
『彼らが本気で編むときは、』(17)の、荻上直子が自身が執筆した小説をもとに映画化。孤独な青年が、ワケアリなアパートの住民たちとの交流を通して、少しづつ社会との接点を見出していく姿を描いたハートフルなヒューマンドラマ。
『ホノカアボーイ』(2008)
あらすじ:他人との距離がうまくとれないレオは、彼女に言われるままにハワイ島に旅行にくる。夜かかる月の虹がみたい。そう言ったのは彼女のほうだった。「ハワイ島とハワイってちがうんですけど。」不機嫌な彼女と無口なレオ。ギクシャクした旅。都合悪くなるとすぐ黙る。レオの悪いところ。半年後、レオはその旅の途中でであったホノカアで暮らしていた。人生なにがどうなるかわからない。ホノカアの映画館で映写技師の助手をしながら。そんなある日、レオは町で一番有名ないたずらヘンクツばあさんに出会う。ビーとの出会いはちょっとした事件だった。「明日から毎日ここで晩御飯たべていきなさい」。そのひとことがすべての始まりだった。
ポータークラシックのチーフディレクター・吉田玲雄が、ハワイ島の小さな町・ホノカアで過ごした青春時代の体験を綴った同名エッセイを、『いぬのえいが』(04)の真田敦が映画化。ホノカアの映画館で働く日本人青年と、地元の老婦人との交流を交えながら、村の穏やかな日常をあたたかな目線で描く。
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※2023年4月26日時点のVOD配信情報です。