【ネタバレ】映画『最後まで行く』結末はどうなる?タイトルの意味は?徹底解説

シットコムや韓ドラ、ラブコメ好き

伊藤 万弥乃

韓国映画『最後まで行く』の追われる男と追う男の正体と目的とは?映画の結末はどうなる?ネタバレありで徹底解説。

2023年5月19日(金)より公開される岡田准一主演映画『最後まで行く』は、実は韓国で2014年に製作された映画のリメイク作品。韓国の作品も同名タイトルで、第35回青龍映画賞や第51回百想芸術大賞など国内の名だたる賞を受賞している。

“クライムサスペンス”というだけあって、様々な場面でハラハラドキドキする感覚が待ち構えている本作。今回は、韓国版では一体どのような事件が起こっていくのか、登場人物の行動と共に解説していく。

最後まで行く』あらすじ

『最後まで行く』

殺人課の刑事のコ・ゴンス(イ・ソンギュン)は、電話をしながら慌ただしく暗い夜道を運転していた。その途中、道路にいた犬を避けた拍子に、近くにいた男性を轢いてしまう。あまりに動揺したゴンスは、自分の母親の葬儀場で証拠隠滅を図るが、後にその男性が指名手配犯であることが明らかになり、ゴンスは彼の事件の担当になってしまうのだった。さらに、ゴンスが起こした交通事故についてもタレコミが入り窮地に追い込まれていく。果たしてゴンスは自分が犯した罪を隠し通すことができるのか……。

※以下、ネタバレを含みます。

ゴンスが犯した罪について

ゴンスは劇中で、死体関連だけではない、様々な罪を犯している。まず、ゴンスを含む警察署の殺人課のメンバーが、日ごろ地元企業から賄賂を受け取っていたことが物語冒頭に明らかになる。

そして、ひき逃げ。突然現れた人影に気が付かずに轢いてしまい、ゴンスはその遺体を自分の車のトランクに乗せて逃げていく。

しかしその先では、警察による検問が行われていた。そのシーンで明らかになるのは、ゴンスが飲酒をしていたということ。母親の葬儀で少し酒を飲み、そのまま運転していたのだ。トランクに遺体を隠しており、急いで警察署にも行かなければならない。今アルコール検査をされたら余計に詮索されることになってしまうため、自分が警察であることを確かめさせて、その場から抜け出すことに成功する。

次に行うのは死体遺棄だ。母親の葬儀を利用して、遺体を母と同じ棺桶に入れようとする。決められた時間の中で、娘のおもちゃを利用して母親が眠る棺桶の中に遺体を入れるが、遺体が持っていた携帯電話の着信音が鳴ってしまったり、葬儀場の警備員に怪しまれたりする様子が描かれる。

さらに、ゴンスは轢いてしまった遺体の人物について詳細を調べるために、令状なしの違法捜査まで行うなど罪を重ねていくのだった。

轢いてしまった人物は何者なのか?

ゴンスが轢いてしまった人物は元風俗店経営者で、商売敵を2人殺しており指名手配中のイ・グァンミン(チョ・ハソク)という人物であることが判明する。ゴンスはグァンミンが起こした殺人事件の捜査を担当することになり、同僚と一緒にタレコミがあったグァンミンの潜伏先を訪れる。その最中、ゴンスは自分が起こした事故現場に立ち寄りあたりを改めて確認していると、パク・ボゴム演じるジンホ巡査が現れる。彼は監査の際に殺人課を助けたパク警部補の部下で、交通事故が起きたと匿名の連絡が通報があったと話すのだった。

そこには防犯カメラがあったため、ゴンスとジンホ、同僚のサンホ(チョン・マンシク)は一緒に内容を確認することになる。暗くてはっきりとは映っていなかったが、そこにはゴンスの車と同じ黒のロッツェでナンバーの最初が「8」の怪しい車が映されていた。これに気が付いたサンホは、ゴンスが何か関係しているのではないかと疑い始める。

ゴンスが起こした事故の詳細を知る男とは何者なのか?

ある時、ゴンスの元へ「事故を隠ぺいしたことを知っている」という電話がかかってくる。電話相手は同じ署内にいると分かり、慌てて追いかけるゴンスだったが追いつくことはできない。やがてその正体は、殺人課を助けたパク・チャンミン(チョ・ジヌン)警部補であることが明らかになる。

彼は麻薬課にいた頃に押収した麻薬を使った酒を出すクラブを経営していたが、グァンミンに金と麻薬を隠した金庫の鍵を持って逃げられたのだった。そのため、チャンミンはグァンミンを追いかけていた。チャンミンからゴンスへの要求は一つ、グァンミンの体を渡すこと。グァンミンが体内に鍵を隠し持っていたことを知っていたからだ。

おそらくチャンミンは、自分が直接ゴンスを脅迫することと同時に、部下のジンホに交通事故について調べさせることでも、グァンミンの行方を明らかにしたかったのだろう。ゴンスが事故を起こした当時も、チャンミンはパトカーでグァンミンを追っていた。

結末はどうなるのか?

ゴンスは、グァンミンの遺体を渡すふりをして警察私製の爆弾を仕掛け、チャンミンを池に沈めることに成功。安心して自宅に帰ると、なんとまたチャンミンが目の前に現れる。二人は家の中で力ずくの攻防を繰り返し、銃が発砲。チャンミンは死亡し、事件の全てが警察内で明るみになるが、結局麻薬取引も殺人も全て隠蔽されてしまうのだった。運が良く無事だったゴンスは、罪を償う気持ちで母親の墓を豪勢に整えなおし、今後は警察を辞めて家族とトースト屋を開くことを決意する。しかし、最後に一つだけやり残したことがあった。それは、チャンミンの金を持ち去ることだった……。

タイトル『最後まで行く』の意味とは?

韓国でもタイトルは邦題と同じく『最後まで行く』。一度悪の道に足を踏み入れてしまったら最後、やれるところまでやるしかないという意味を表しているかのようだ。英題では『A HARD DAY』となっており、母親の葬儀から交通事故、死体遺棄までが同時に起きたゴンスの信じられない一日を表している。ゴンスには今回の事件を最後に足を洗って、娘と幸せに暮らしてもらいたいものだが、ラストシーンで大金にありついたゴンスはその後どんな選択をしたのだろうか。

最後まで行く』作品情報

■上映日:2015年5月17日
■製作国:韓国
■監督:キム・ソンフン

 

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※2023年5月12日時点の情報です。

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