北野武(ビートたけし)監督作品一覧!最新作『首』を含む19作品のあらすじ・概要を紹介

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『その男、凶暴につき』から最新作『首』まで、巨匠・北野武(ビートたけし)監督の作品を一覧でご紹介!

『HANA-BI』(1997)でヴェネツィア国際映画祭金獅子賞を受賞するなど、歴史的快挙を達成してきた北野武(ビートたけし)。

本記事では、2023年11月23日(木・祝)に公開の最新作『首』を含めた、北野武監督作品を一覧でご紹介します。

映画セレクト基準は?

本記事で紹介する映画は、国内最大級の映画レビューサービス「Filmarks(フィルマークス)」のデータに基づき、セレクトされています。

その男、凶暴につき』(1989)

徹底した暴力描写や北野武映画の持つ独特の緊張感が既に漂う、記念すべき初監督作品。警察署内から異端児扱いされる刑事・我妻諒介のやり方は、一味変わっていた。捜査の為には暴力も辞さず、常軌を逸した行動を見せる。ある日、港で麻薬売人の柄本が惨殺される事件が起こり、我妻は後輩の菊池を引き連れ、事件の捜査を開始する。

3-4×10月』(1990)

今作から監督に加え、脚本も手がけるようになった。

ガソリンスタンドで働く雅樹は、草野球チーム“イーグルス”に所属している冴えない男。ある日、職場で大友組のチンピラに絡まれ揉めごとを起こしてしまう。チームの監督で元大友組幹部の井口が間に入りなんとか納めようとするが、これがチームを巻き込んだ抗争へと発展していくことに……。

あの夏、いちばん静かな海。』(1991)

聴覚障害者でゴミ収集車の助手をしている茂。ある日、粗大ゴミに出されたサーフボードを拾った彼は、サーフィンをはじめることに。聾唖の男女が織りなす恋愛模様を綴った、北野作品唯一のラブストーリー。言葉による説明を一切排し、主人公たちを覚めた視点で捉えるなど、既存の恋愛映画とは一線を画した仕上がりになっている。“キタノブルー”と称される透明感のある映像や省略の妙も秀逸。また、本作が初参加となった久石譲の哀しいメロディが心に染みる。

ソナチネ』(1993)

ヤクザの男・村川は、組長からの命令で沖縄にある中松組の抗争の助っ人沖縄へと出向く。しかし、抗争は激しさを増すばかりで、事務所を爆破された村川らは海沿いの空き家へと身を隠すことに。気ままに日々を過ごす彼らだったが、平和な時間はそう長くは続かず……。ヤクザを辞めたい男が沖縄で遊ぶ平穏さと、刻一刻と近づくその終わり。南国の風景に挟まれるユーモア、闇夜に明滅する銃撃戦の煌めき。全てが儚く美しい一作。

みんな〜やってるか!』(1994)

朝男という男は、行動も言葉も考えることも、すべて超短絡的な男だった。頭の中では常に、どうしたらSEXできるか、そのためにはなんでもやってしまう超単細胞。ある日、カーセックスの妄想から目覚めた途端、すぐに自動車ディーラーへ出かけて行き車を買うが、摑まされたのは欠陥車。ふと見上げた空を横切る飛行機を目にした朝男は、客室乗務員との妄想を繰り広げ……。たわいのない妄想から始まった出来事が、次から次へと、ありとあらゆるものを巻き込んで、大事件へと発展する、北野武オリジナル脚本による常識はずれの問題作。

Kids Return キッズ・リターン』(1996)


マサルとシンジは、周りが受験モードに突入しても変わらず一緒に悪さをしたりと、うだつの上がらない高校生活を送っていた。ある日、ひょんなことからボクシングに目覚めた2人は夢中になれる物を見つけ没頭する。やがて高校生活も終わり、いつの間にかボクシング界の逸材に成長していたシンジの傍で、マサルは別の道を歩きだしていた……。カンヌ国際映画祭に出品され高い評価を得た北野武の青春映画。ボクシングとヤクザ、別々の道を歩んだ若者二人が直面する現実と挫折する姿を描く。この作品がデビュー作となった安藤政信は、この年の新人賞を総ナメにした。

HANA-BI』(1997)

余命わずかと告げられた最愛の妻を見舞うため、友人であり同僚の堀部に仕事を代わってもらった刑事・西。しかし、堀部が犯人逮捕の際に銃撃されたと報告を受ける。妻や子に逃げられ、半身不随となり職も失った友人に言葉を失う西。様々な葛藤の末、西は金を集めるため銀行強盗をはたらき、妻と最後の旅に出るが……。ベネチア国際映画祭でグランプリに輝いた北野武監督第7作。追われる身の刑事とその妻の逃亡劇を、これまでの乾いた視点から一転、叙情的な描写が胸を締め付ける。

菊次郎の夏』(1999)

小学3年生の正男は、東京の下町で祖母と二人暮らし。夏休みに入り、偶然見つけた母の写真と僅かなお金を手に、母親を探しにゆく事を決意。そんな正男を心配した近所のスナックのママは、無職でブラブラしている自分の夫・菊次郎を同行させることに。渋々とついてきた菊次郎は旅の途中で金を使い切ったり、問題を起こしたりと散々だったが、日々を過ごしていくうちに2人の間にも徐々に絆が生まれる。そして、ついに正男の母と対面の時を迎えるが……。母を探す少年と中年男との短くも熱い旅を描いた北野武のロードムービー。

BROTHER』(2000)

武闘派ヤクザの山本は、他の団員から一目置かれる存在として組を引率してきたが、他の組との抗争に負け組が解散し、山本一派は路頭に迷う。命を狙われている山本は海外に亡命することとなり、ロサンゼルスに留学している弟・ケンを頼ることに。ケンは、黒人たちとヤクの売人をしていた。そんな彼らが起こしたひとつの事件が、縄張り抗争に発展。ヒスパニックのチンピラからチャイニーズ、イタリアン・マフィアをも巻き込んだ、絶体絶命の戦争が始まった……。北野武が監督を務めた、日英共同制作のバイオレンス映画。

Dolls ドールズ』(2002)

出世と金に目が眩み、恋人の佐和子を裏切って勤務先の社長令嬢との結婚を決めた松本は、式当日に知人から「佐和子が精神を病み、ついに自殺を図りそれが原因で記憶喪失となった」と聞かされる。式をすっぽかし佐和子の元へと車を走らせた松本は、そのまま彼女を誘拐してきてしまう。佐和子の後遺症は存外に重く、予測不可能な行動の数々に松本は翻弄される。車を宿代わりにひっそりと暮らしていた彼らは、やがて車も捨て、自らの体に赤い縄で佐和子を結び付け、「繋がり乞食」などと呼ばれながらも逃避行を続ける……。北野武が3組の男女の恋の行方を描く11年ぶりのラブストーリー。第59回ヴェネツィア国際映画祭コンペティション部門正式出品作。

座頭市』(2003)

とある宿場町を訪れた盲目の男性・市は、居合の達人であった。按摩や巻き割りの仕事をしながら、おうめという女性の家で世話になる。その町を仕切る銀蔵一家の賭博場で、おうめの甥・新吉と知り合った市は大勝ちをし、姉妹の芸者を雇う。しかし、その姉妹は小さい頃に強盗に一家を殺害されており、その仇を探しているとの事だった。あくる晩、銀蔵一家の仕切る賭博場で市はイカサマを見抜き、その賭場にいたやくざを皆殺しにしてしまう。芸者姉妹の家族を殺しにした強盗と銀蔵一家が関わっている事が分かり、2人は銀蔵一家に勝ちこむ……。北野武初の時代劇。日本国内の観客動員数は200万人を超えた大ヒット作。

TAKESHIS’』(2005)

役者を目指しているが一向に目が出ない中年男、北野。 ある日テレビ局を訪れた彼は、自分とそっくりな芸能人“ビートたけし”と出会う。その日を境に、北野は奇妙な“夢”を見はじめる……。 第62回ヴェネツィア国際映画祭コンペティション部門正式出品作品。監督が芸術家としての自身を投影した3部作の1作目。のたけしがたけしを演じる怪作。

監督・ばんざい!』(2007)

ヤクザ映画を得意とする映画監督キタノ・タケシは、ひょんなことからヤクザ映画は二度と撮らないと宣言をしてしまう。しかたなく彼は、片っ端から様々なジャンルに挑戦するが、いずれも上手くいかず……。第64回ヴェネツィア国際映画祭特別招待作品。北野武監督が脚本・編集・主演も兼ねており、映画への複雑な想いを凝縮した異色のコメディ。監督が芸術家としての自身を投影した3部作の2作目。

アキレスと亀』(2008)

裕福な家庭で育ち画家を目指す真知寿は、父親の会社の倒産をキッカケに人生が一変する。孤独な生活を送っていた彼は、幸子という唯一の理解者となる女性に出会い夫婦となる。愛と希望を抱き、芸術の道を歩んでいくのだが……。監督が芸術家としての自身を投影した3部作の最終作。

アウトレイジ』(2010)

関東一円を取り仕切る巨大暴力組織・山王会が、傘下の池元組に村瀬組を締めるよう苦言を呈する。池元はその仕事を武闘派の配下・大友組に押し付け、血で血を洗う下克上が始まる。アウトレイジシリーズ1作目。過激なバイオレンスや拷問シーンは、もはや一種の芸術として昇華されている。

アウトレイジ ビヨンド』(2012)

前回の抗争から5年。山王会は関東で勢力を拡大し、ついには政界にまで影響を及ぼしていた。山王会の壊滅を目指す刑事の片岡は、関西の最大勢力・花菱会と対立させるよう仕向ける。関東と関西の二大勢力が火花を散らすなか、獄中で死んだとされていた大友が出所する……。アウトレイジシリーズ2作目。

龍三と七人の子分たち』(2015)

元ヤクザの組長・高橋龍三。かつては“鬼の龍三”と畏れ慕われた時代はもはや過去のもので、現在は家族にも相手にされず、社会にも居場所がなく、息子の家に身を寄せながら肩身の狭い思いをしている。そんなある日、オレオレ詐欺に引っかかったことをきっかけに、元暴走族の京浜連合に報復を誓った龍三は、昔の仲間に招集をかける。が、集まったのは、龍三と同じくジジイ7人。どうせ先は長くないのだからと盛り上がった龍三たちは勢いで「一龍会」を結成し、大騒動を巻き起こす……。

アウトレイジ 最終章』(2017)

《関東【山王会】vs関西【花菱会】》の巨大抗争後、大友(ビートたけし)は韓国に渡り、日韓を牛耳るフィクサー張会長(金田時男)の下にいた。そんな折、取引のため韓国滞在中の【花菱会】幹部・花田がトラブルを起こし、張会長の手下を殺してしまう。これをきっかけに、《国際的フィクサー【張グループ】vs巨大暴力団組織【花菱会】》一触即発の状態に。激怒した大友は、全ての因縁に決着をつけるべく日本に戻ってくる。時を同じくして、その【花菱会】では卑劣な内紛が勃発していた……。アウトレイジシリーズ3作目。

』(2023)

天下統一を掲げる織田信長は、毛利軍、武田軍、上杉軍、京都の寺社勢力と激しい戦いを繰り広げていたが、その最中、信長の家臣・荒木村重が反乱を起こし姿を消す。信長は羽柴秀吉、明智光秀ら家臣を一堂に集め、自身の跡目相続を餌に村重の捜索を命じる。秀吉の弟・秀長、軍司・黒田官兵衛の策で捕らえられた村重は光秀に引き渡されるが、光秀はなぜか村重を殺さず匿う。村重の行方が分からず苛立つ信長は、思いもよらない方向へ疑いの目を向け始める。だが、それはすべて仕組まれた罠だった。果たして黒幕は誰なのか? 権力争いの行方は? 史実を根底から覆す波乱の展開が、 “本能寺の変”に向かって動き出す……。最新作『首』は、2023年11月23日(木・祝)より全国公開。

※2023年11月23日時点での情報です。

※最新の配信状況は、各動画配信事業者の公式サイトにてご確認ください。

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