精神的な怖さや、心霊的な怖さまで、Filmarks内のレビューで「怖い」というキーワードが使われる高評価の映画を10本まとめて紹介。
『ゴーン・ガール』(2014)
監督は『ファイト・クラブ』などのデヴィッド・フィンチャー。ベン・アフレック、ロザムンド・パイク出演。
結婚5周年の記念日。誰もが羨むような幸せな結婚生活を送っていたニックとエイミーの夫婦の日常が破綻する。妻・エイミーが突然失踪したのだ。リビングには争った形跡があり、キッチンからはエイミーの大量の血痕が発見される。メディアはニックの不可解な行動を報道し、世間はニックがエミリーを殺したのではないかと疑う。だんだんと夫婦の素性が明かされていく中、思いもよらない真相が明らかになる。完璧な妻・エイミーに何が起きたのか?
先の読めないスリリングな展開だけではなく、事件の真実が明かされた時、思わず「怖い……」という気持ちが溢れ出てくる1本。
『ジョーカー』(2019)
「ハングオーバー!」シリーズのトッド・フィリップス監督作品。ホアキン・フェニックス、ロバート・デ・ニーロ出演。
どんな時も笑顔で人々を楽しませなさいという母の言葉を胸にコメディアンを夢見るアーサーだったが、テレビで笑い者にされたり、リンチにあったりと沢山の不幸が襲う。やがて孤独だが心優しいアーサーは、狂気溢れる悪のカリスマ「ジョーカー」に変貌していく。
狂気に満ちた変貌の様子を観ていると、不安定な気持ちになり恐怖に襲われるという声が続出。また、誰でも「ジョーカー」になり得るそんな不気味さにも恐怖心を煽られる。
『シャイニング』(1980)
スティーブン・キングの小説を『時計じかけのオレンジ』などを手がけるスタンリー・キューブリック監督が映画化。ジャック・ニコルソン、シェリー・デュヴァル、ダニー・ロイド出演。
小説家志望のジャックは、妻と息子と共に冬の間閉鎖されるホテルにやってくる。そこでは過去に精神に異常をきたした管理人が家族を惨殺するという事件が起きていた。気にしないジャックだったが、次第に邪悪な意思に飲み込まれて行く……。
緊迫感のある音楽や常に不穏さを感じる空気感で、特に何もないシーンでさえ怖く感じる。精神が崩壊していくジャックの狂気、妻の恐怖の表情など役者の怪演が恐怖を煽る。
Rakuten TVで観る【登録無料】『羊たちの沈黙』(1990)
『レイチェルの結婚』などのジョナサン・デミ監督作品。アンソニー・ホプキンス、ジョディ・フォスター、スコット・グレン出演。
若い女性を殺害し、その皮を剥ぐという猟奇殺人事件が発生。捜査に組み込まれたFBI訓練生のクラリスは、凶悪犯の心理分析を行うため、獄中の元精神科医ハンニバル・レクターに協力を求めることに。最初はクラリスを拒むレクターだったが、やがて犯人のヒントを得ていく。しかし、レクターの精神異常性は想像を超えるものだった……。
観ている者は最初から最後までレクターの異常性に怯えることになる。派手な演出はないが、終始不穏な空気の中での心理戦が息を詰まらせる。
ビデオマーケットで観る【初月無料】『ヘレディタリー/継承』(2018)
『ミッドサマー』などのアリ・アスター監督作品。トニ・コレット、ガブリエル・バーン、アレックス・ウォルフ、ミリー・シャピロ出演。
グラハム家の祖母・エレンが「私を憎まないでね」という不可解なメッセージを残して亡くなった。その後、エレンが死んだ悲しみを乗り越えようとするグラハム家だったが、家の中で誰かの気配を感じたり、話し声が聞こえたりと奇妙な出来事が続く。やがて一家は追い詰められ、崩壊していく。一体エレンが家族に遺したものは何だったのか。グラハム家に隠された秘密とは……?
不気味な空気にじわじわと恐怖に蝕まれていく。トニ・コレットの鬼気迫る怪演も注目された。
『悪魔のいけにえ』(1974)
『悪魔のいけにえ2』や『ポルターガイスト』など数々のホラー映画を手がけるトビー・フーパー監督作品。マリリン・バーンズ、ガンナー・ハンセン出演。
テキサス州に帰郷した5人の男女。周辺では墓荒らしと墓の遺体が盗まれるという怪事件が続いていた。5人はガソリンを分けてもらいに立ち寄った家で、墓荒らしの犯人である人皮のマスクを被った「レザーフェイス」に遭遇。一人、また一人と襲われ殺害されていく。
BGMなしの効果音だけの演出が、チェンソーを振り回すレザーフェイスの恐怖と不気味さを煽る。レザーフェイスに追いかけられるシーンは観終わった後も頭に残る。
Amazon Prime Videoで観る【30日間無料】『アス』(2019)
『ゲット・アウト』などのジョーダン・ピールが監督・脚本を担当。ルピタ・ニョンゴ、ウィンストン・デューク、エリザベス・モス、ティム・ハイデッカー出演。
アデレードは夫のゲイブ、娘のゾーラ、息子のジェイソンと共に夏休みを過ごす為、幼少期に住んでいたカリフォルニア州サンタクルーズの家を訪れる。早速、友人達と一緒にビーチへ行くが、不気味な偶然に見舞われた事で、過去の原因不明で未解決なトラウマがフラッシュバックする。やがて、家族の身に恐ろしい事が起こるという妄想を強めていくアデレード。その夜、家の前に自分達とそっくりな“わたしたち”がやってくる……。
単なるホラー作品ではなく、現代のアメリカの闇といえる部分を映し出すようなストーリー展開が話題を呼んだ。
『死霊館 エンフィールド事件』(2016)
『ソウ』、『インシディアス』などのジェームズ・ワン監督作品。ヴェラ・ファーミガ、パトリック・ウィルソン出演。
ロンドン北部の町・エンフィールドで暮らす4人の子供とシングルマザーの家族は、毎日のように起こるポルターガイスト現象に悩まされていた。家族は心霊研究家のウォーレン夫妻に助けを求めるが、家に潜む悪霊は、幾多の事件を解決に導いてきた夫妻の想像を超えていた……。実在する心霊研究家ウォーレン夫妻の実体験に基づくホラー作品。
ポルターガイスト事件では、最も長く続いた実際の事件「エンフィールド事件」を題材に製作。次々に襲う怪奇現象に思わす目を瞑りたくなる。
『哭声 コクソン』(2016)
監督は『チェイサー』で長編映画監督デビューを果たしたナ・ホンジン監督。クァク・ドウォン、ファン・ジョンミン、國村隼、チョン・ウヒ出演。
平和な田舎の村に、得体の知れないよそ者がやってくる。この男について謎めいた噂が広がるにつれて、村人が家族を殺害するという残虐な事件が多発。事件を起こした村人は全員、濁った眼に湿疹で爛れた肌をして、言葉を発することもできない状態という不可解な共通点があった。事件を担当する村の警官ジョングは、ある日自分の娘に、殺人犯たちと同じ湿疹があることに気付く。ジョングは娘を救うためによそ者を追い詰めていくが、そのことで村は混乱の渦となっていき、誰も想像できない結末へと走り出す……。
何が真実なのかわからないめまぐるしいストーリー展開に、観ている者もだんだんと精神的に追い込まれていく作品。
『インシディアス』(2010)
『死霊館 エンフィールド事件』などのジェームズ・ワン監督作品。『ソウ』でタッグを組んだリー・ワネルが脚本を担当。パトリック・ウィルソン、ローズバーン、タイ・シンプキンス出演。
ルネと夫のジョシュは、3人の子供たちと共に新居に引っ越してくる。ところが、引越し後間もなく、おかしな現象が起き始める。屋根裏から不審な音、勝手に配置が変わる物……。 そんな時、息子のダルトンが梯子から落ちて昏睡状態に陥ってしまう。家族はすぐにこの家から引っ越すが、既に見えない“何か”は家でなくジョシュたち家族を狙っていた。 原因不明の昏睡状態のダルトンに医者もお手上げ状態に。霊媒師や牧師まで呼び出しルネとジョシュはあらゆる手を尽くしてみるが、状況は悪化の途をたどるばかりだった。 “何か”は着実に彼ら一家に近づきつつあった。”何か“の狙いとは……。
【文・タナカリオ】
※本記事で紹介する映画は国内最大級の映画レビューサービス「Filmarks(フィルマークス)」のデータに基づいてセレクトしたものです。
※2020年4月8日時点のVOD配信情報です。
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