2015年春、ミニシアター系の劇場を中心に公開された映画『マジック・イン・ムーンライト』。
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ミニシアターは大きな映画館よりも上映期間が短いので、見逃してしまってレンタルしてご自宅でじっくり楽しんだ方、これから借りようと思っているという方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、「話術の天才」と称されるウディ・アレン監督が手がけた本作の魅力について徹底解剖してみたいと思います。
改めて、ウディ・アレンとは?
映画のメガホンをとっているのはウディ・アレン。もう知っているという方も多いかもしれませんが、ここで改めてご紹介。
1935年ニューヨーク生まれの彼は、現在79歳で今年の12月には80歳を迎えます。アメリカを代表する映画監督として知られていますが、俳優、脚本家、小説家、さらにはクラリネット奏者など様々な顔を持っています。
また多作なことでも有名で、デビュー当時から現在までほぼ1年に1本のペースで映画を撮り続けているというから驚きです。
日本にもファンは多く、独特のユーモアと皮肉の効いたコメディは癖になります。生まれ育ったニューヨークの人々の暮らしやメンタリティを主題にしていることが多く、自身がユダヤ系の家庭に生まれたことから、ユダヤ人への差別やそこからくるコンプレックスもしばしば作品へと昇華されているそうです。
160㎝と小柄で、79歳になった今でも世界を魅了する作品を生み出し続ける監督のエネルギーには驚かされます。今後もできる限り現役で映画を撮り続けていってほしいです。
かわいすぎる!エマ・ストーンに注目
『アメイジング・スパイダーマン』や『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』などの話題作に立て続けに出演するなど、今引っ張りだこで日本でも大人気の女優エマ・ストーン。
そんな彼女の魅力はウディ・アレン監督の目にもとまり、監督の次回作にも出演することがすでに決まっています。ここでは、そんな彼女の魅力を掘り下げてみたいと思います。
エマ・ストーンの魅力
彼女の一番の魅力は何といっても周りをパッと明るくする元気の良さと大きな目。あんな笑顔を向けられたら、誰でも一瞬で彼女のとりこになってしまいそうです。真っ白な肌にすらっと伸びた手足も女性のあこがれですよね。
そして、低い声とさばさばした気取らない話し方も好感を持てます。ウディ・アレン監督の新たなミューズとなったのにも納得ですね。
彼女が着こなすファッションにも注目
『マジック・イン・ムーンライト』の中で彼女が着こなすファッションは、どれも真似したくなるものばかり。ここでは、明日からでも取り入れたくなる、1920年代のロマンチックで女性らしいファッションを見てみたいと思います。
淡い色合いのストンとした膝が隠れるくらいの丈のワンピースに、大きめのお花があしらわれたヘッドアクセサリーを合わせたスタイルが多いです。
襟付きでお上品だけれどシフォン素材で着心地のよさも取り入れているところも参考になりますよね。緑の多い周りの景色とも合っています。
共演するコリン・ファースの衣装ともきちんと合わせられています。どんなスーツもさらっと着こなしてしまうコリン・ファースの紳士な雰囲気もやっぱり素敵です。
ちなみに、今作でのコリン・ファースの演技は批評家からの支持も高いのでぜひ注目してみてください。
見比べてほしい!同じ時代を描いた作品
『マジック・イン・ムーンライト』で注目していただきたい場面のひとつが、パーティーシーン。2013年に製作されたバズ・ラーマン監督の『華麗なるギャツビー』に登場するパーティーシーンと比べて見ると面白いと思います。
出典:http://www.newyorker.com/books/page-turner/the-serious-superficiality-of-the-great-gatsby
同じ1920年代が舞台ですが、こちらはアメリカが舞台で、監督も豪華できらびやかな演出で知られるオーストラリア出身の方なので全然印象が違います。
劇中ではおそらく同じ音楽が使用されていますが、一瞬別の曲に聞こえるくらいアレンジの仕方が違うのでぜひ映画を見て確認してみてください。
『華麗なるギャツビー』のパーティーシーンで使われていた曲は元ブラック・アイド・ピーズのメンバーだったウィル・アイ・アムが手がけたもの。
もしウディ・アレン監督が『華麗なるギャツビー』を撮ったらどんなふうになるのか…気になりますね。
何度も出てくるキーワード「rational」とは?
最後に、視覚的な要素だけではなく内容も深くて楽しめる物語についても触れておきたいと思います。
作品の中で何度も登場する「rational」という言葉は、直訳すると「合理的な」という意味。
映画では、天才マジシャンとして活躍するも理性でばかり物事を考えて人生に悲観的になっている皮肉屋のスタンリー(コリン・ファース)の前に、正反対の性格を持つ占い師ソフィ(エマ・ストーン)が現れますが、この「rational」という言葉がスタンリーを象徴する表現としてたびたび使われます。
今までの人生でかたくなに「合理的」であることを大切にしてきたスタンリーが、彼女との出会いによってそんな自分の生き方に初めて疑問を抱くようになります。
人はみんな幸せになりたいというけれど、そもそも幸せって何なのか、どうすれば幸せになれるのか…誰でも一度は考えたことがあるのではないでしょうか。
少し哲学的ですが、スタンリーの心の葛藤を通して、そんな答えのない疑問に少し明るくて前向きなメッセージを与えてくれます。ちなみに、ウディ・アレン監督の次回作の原題は『Irrational Man』ということで、本作とも何か関連がありそうですよね。
おわりに
いかがでしたか?
映像の美しさと心安らぐ音楽、そして優しく投げかけられるメッセージに、身も心も満たされる素敵な映画です。今作には賛否両論あるそうですが、個人的にはウディ・アレン作品の良さを改めて実感できる作品でした。
皆さんはどんな感想をお持ちになるでしょうか…。この機会にぜひご覧になってみてください!
Jack English (c)2014 Gravier Productions, Inc.
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