Dramatic everyday~毎日を彩る映画音楽:中毒寸前の挿入歌篇~

映画と音楽は人生の主成分

みやしゅん

前回の“Dramatic everyday~毎日を彩る映画音楽~”では主題歌をテーマに、ちょっと昔の映画から昨年話題となった映画まで…実に様々な名曲をお届けしました。今回はその第2弾…“中毒寸前の挿入歌篇”と題して、中毒症状を起こすかもしれない印象的な挿入歌たちをご紹介致します!

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挿入歌とは、オープニングやエンディング以外の、劇中で使用されている音楽のことを指し「サウンドトラック」に収録されているものがほとんどです。登場人物たちの心情の変化に合わせて、映画のシーンに合わせて…使用方法は様々ですが、主題歌に負けず劣らず、名曲ばかりです!

Jazzyな挿入歌たち

映画の挿入歌として意外と多いのが、ジャズの名曲たちです。ジャズと言うと自ら聴こうとする方は少ないかと思いますが、映画のワンシーンに使われていたら…きっとあの名シーンを思い出して、すぐに聴きたくなるはずです!

Caravan (Duke Ellington)

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ジャズに興味を持った方は、きっとこの『セッション』がきっかけなのではないでしょうか?圧巻のラストステージで演奏されるのがこのデューク・エリントン作曲の名曲「キャラバン」…“ラスト9分の衝撃”という宣伝文句は伊達ではありません。

この名シーンを観て、しびれた方も多いはず…中には、その圧倒的な世界観に置いていかれて「あ、ちょっと苦手かも」と思った方もいることでしょう。しかし、この曲がジャズの定番であり、愛され続けている楽曲であることに変わりはありません。

ところで、皆さん…ジャズのブームはそれよりもずっと昔に到来しています。そう、あの邦画作品、忘れていませんか?

Sing, Sing, Sing (Louis Prima)

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日本でジャズのブームを巻き起こしたのが「ジャズやるべ!」のキャッチフレーズでお馴染みの矢口史靖監督の名作『スウィングガールズ』です。

女子高生たちがひょんなことからジャズをはじめ、虜になっていくコメディ作品…劇中には「ムーンライト・セレナーデ」や「A列車で行こう」などのジャズの定番ナンバーが数多く登場します。中でもこの「シング・シング・シング」は知らない人はいない名曲です!

今回お届けするのは、ジャズ界での伝説とも言えるクラリネット奏者ベニー・グッドマンの演奏版の「シング・シング・シング」です。

ちなみに、この楽曲は「笑ってコラえて!」で取り上げられていた、激しい踊りと共に楽器を演奏する“オレンジの悪魔”こと京都橘高校のマーチングバンドの勝負曲としても有名です。踊りだしたくなる気持ち…わかりますよね!

Hey Pachuco! / Royal Crown Revue

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踊りだしたくなったら、思いっきり踊っちゃえ!…と言うことで、映画を印象づけるジャジーな挿入歌をもう1つだけ、紹介させてください!

それがキャメロン・ディアスの映画デビュー作、そして色褪せることのない不朽の名作『マスク』で使用された「Hey Pachuco!」という楽曲です。タイトルだけでピンとくる人はいないと思いますので、とりあえずお聴きください。

耳にしたことがあるのではないでしょうか?ジム・キャリーとキャメロン・ディアスのダンスシーンで使用されているこの曲、実に印象的です。ジャジーかつ踊りだしたくなるようなリズムは、一度聴いたらとにかく癖になります

思わず踊りだしたくなるディスコ&クラブ・ミュージック

踊りだしたくなると言えば、ディスコ・ミュージックやクラブ・ミュージックも欠かせません。今回は、映画に登場した定番のディスコミュージック2曲と、劇中のクラブのシーンなどで流れていた2曲の、計4曲をご紹介致します!

Hot Stuff / Donna Summer

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マット・デイモン主演の話題作『オデッセイ』で使用されているのがこの「Hot Stuff」です。もうご存知の方も多いかと思いますが、この『オデッセイ』では、全編にわたって1970年代のディスコ・ミュージックが流れています

火星に取り残された主人公マークが見つけたのが、上司にあたるルイス船長の所持品であるCD…ここにディスコ・ミュージックが入っています。「船長はセンスがない」と散々言っていたマークが「これが一番マシ」と言ってノリノリで流していたのが、この「Hot Stuff」でした。誰もが知っているイントロなので、流れてきた瞬間にニヤリとした方も多いのではないでしょうか?

なお、この映画には他にも様々な名曲が場面にマッチした状態で登場しますので、要チェックです!歌詞の内容が分かっていると、笑える場面がかなりあります。

September / Earth, Wind & Fire

さいきょうのふたり

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ディスコといえば欠かせないのがこの「September」です。先日、アース・ウィンド&ファイアーのオリジナル・メンバーであるモーリス・ホワイトの訃報が届き、世界中が悲しみに包まれました。2000年にロックの殿堂入りを果たしたアース・ウィンド&ファイアーは、言うまでもなく世界中で知らない人はいない偉大なアーティストです。

この「September」も彼らの代表曲であり、映画『最強のふたり』のオープニングシーンで使用されています。重苦しい雰囲気の冒頭から一変、主人公ドリスが車のオーディオをつけたら流れ始める名曲に、多くの観客が「おっ!」となったはずです。

Crazy In Love / Beyoncé

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『あと1センチの恋』では実に様々なポップスナンバーが挿入歌として使用されています。中でも、主人公のロージーとアレックスがクラブではしゃぐオープニングシーンで効果的に使用されているビヨンセの代表曲「Crazy In Love」は、印象に残っていることでしょう

日本では渡辺直美のネタとしてのインパクトが強いこの曲ですが、よく聴いてみると歌詞が映画のストーリーに非常にマッチしています…気になる方は是非、歌詞の内容を調べてみてください!

All The Things She Said / t.A.T.u.

アバウト2

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『あと1センチの恋』と同じく『アバウト・タイム』でも実に多くのポップスナンバーが使用されています。特に、オープニングでの年越しパーティーで流れてきた「All The Things She Said」に、思わず「懐かしい!」と思った方も多いのではないでしょうか?

t.A.T.u.と言えば、某音楽番組でドタキャン伝説を残したことで有名ですが、全世界でアルバムとシングルの累計売上枚数1500万枚という驚異的なブームを巻き起こしたカリスマ的存在でもありました。この「All The Things She Said」は彼女たちの代表曲で、映画でも印象的に使われていました。

クールダウンしたい時の名曲

Jazzyな楽曲にディスコ・ミュージックたち…ちょっと盛り上げすぎたかもしれません…そこで、最後にクールダウン、そしてリラックスできる名曲をお届けしたいと思います。

The Luckiest / Ben Folds

同じく『アバウト・タイム』 から挿入歌として印象的だった「The Luckiest」をご紹介します。

元々は他の映画のために創られたというこの曲、本作を鑑賞した人にとっては心に残る1曲になっているのではないでしょうか?歌詞 にある「I am the luckiest(僕は、世界で一番幸せ者だ)」というフレーズと、心地よいピアノの音にきっとあなたも癒されるはずです…!何度でも聴きたい名曲となっています。

変わらないもの / 奥華子

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昨年『バケモノの子』で話題を呼んだ細田守監督の代表作『時をかける少女』からお届けするのは「変わらないもの」です。『時をかける少女』といえば、主題歌の「ガーネット」が最初に思い浮かぶと思いますが、挿入歌の「変わらないもの」も同じくらいの名曲です。主人公マコトの心情と見事にマッチした曲は欠かすことができません。

この曲を歌っているのはシンガー・ソングライターの奥華子。最近では、CMでもこの歌声をよく耳にするようになりました。この澄んだ声は「声だけで泣ける」とも言われおり、多くのファンに支持され続けています。

Dramatic everyday~中毒寸前の挿入歌篇~

実は主題歌よりも記憶に残りやすいのが、挿入歌です。というのも、挿入歌は映像と直に結びつくことが多いからです。そのため、曲を聴くたびに映画の名シーンを思い出して、現実を少しだけ忘れさせてくれる…そんな不思議な力を持っています。

次回は“映画音楽界の偉人たち篇”をお送りいたします。

 

※2022年9月28日時点のVOD配信情報です。

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  • MARU
    4
    んんすき 私もどんな状況下でもポジディブでいたいです
  • 4.3
    絶望しないことが凄い どんな状況でも冗談言えるのも凄い 人間ってじゃがいもだけ食べてても平気なの?脚気とかならないのか 船長もかっこよかったー😭良い人しかいない映画😭感動しました😭
  • なち
    3.5
    アイアンマンとか言ってたシーン怖すぎて1人でギャー‼️って言った
  • Pたつ
    3.9
    髭面から髭剃った男前の顔であのマット・デイモンと思い出す。そのくらいの話。
  • 椎良
    3.6
    『宇宙海賊 マーク・ワトニー』 〈ミッション中に起きた激しい砂嵐によって、マークはただ一人火星にとり残されてしまった。 過酷な環境でその陽気さを必死に保ちながら、彼は生き残る道を探す。〉 闇堕ちしなかった場合の「インターステラー」のあの人、あるいは"火星で芋栽培"のイメージが先行していた。 が、芋で全てどうにかなるわけでもないらしい。 リドリー・スコット監督作。陥った状況から重苦しくなりそうであるが、マークの小気味良い独り言がそれを緩和してくれる。そして人々の掛け合う小言に救われる。 人間の熱意が繋がる素晴らしさを真正面から描く。物事はそれぞれがそれぞれの役割を全うして、はじめて成し遂げられるのである。 名脇役揃いでもあった。 セバスタが作品に溶け込んでいてクレジット出たときちょっと驚いた。
オデッセイ
のレビュー(158567件)