今夏リブート公開『ゴースト・バスターズ』32年前の第1作を振り返ってみよう!

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yasuukusayan

1984年に1作目が公開された『ゴースト・バスターズ』が2016年8月19日にリブート版として公開されます。

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オリジナルの『ゴースト・バスターズ』はビル・マーレィ、ダン・エイクロイド、ハロルド・ライミス、アーニー・ハドソン演じる4人のメインキャストが、ニューヨークを暴れまわるゴーストたちを退治していく痛快なSFコメディ映画

個性豊かな4人の男優たちのコミカルな演技と、当時は最先端だった特殊撮影によるゴーストたちの映像が人気を呼び、全世界で大ヒットしました。

この夏公開のリブート版へ期待を込めつつ、オリジナル作品の振り返りをしていきましょう!

うだつの上がらない科学者と雇われ従業員のずっこけ4人組がメインキャスト

ニューヨークの大学で超常現象の研究をしていたピーター・ヴェンクマン博士(ビル・マーレィ演)は大学からの研究費の打ち切りを機に、レイモンド・スタンツ博士(ダン・エイクロイド演)イゴン・スペングラー博士(ハロルド・ライミス演)とともに『ゴースト・バスターズ』という幽霊退治専門の会社を開業。従業員として雇い入れたウィンストン・ゼドモア(アーニー・ハドソン演)も加え、4人で幽霊を退治していくことになります。

当初は資金もなく、依頼もほとんどなかったのですが、あるホテルの幽霊退治をきっかけにビジネスは大当たり、世間からも注目を浴びるようになります。

シガニー・ウィーバーがチェロ演奏家役で登場、セクシーなシーンも

ある日、自宅マンションのポルターガイスト現象の調査依頼のため、ディナ(シガニー・ウィーバー演)が事務所を訪ねます。実は破壊の神ゴーザがディナの住むマンションを媒介に人間界へ復活しようしていたことが原因でした。

ゴースト・バスターズの面々が調査を開始するなか、デイナと隣人のルイス(リック・モラニス演)がゴーザの番犬である雌の「門の神ズール」と雄の「鍵の神ビンツ」の二頭に憑りつかれてしまいます。

本作より5年早い1979年に公開されたSF作品『エイリアン』で、最後までエイリアンと戦う精悍なヒロインを演じたシガニー・ウィーバーが、魔神に憑り付かれるチェロ演奏家を演じています。『エイリアン』では見せなかったセクシーなシーンも登場。

着ぐるみやロボットを使った特撮が見どころ

「門の神ズール」と「鍵の神ビンツ」が結ばれることで、ゴーザが復活することを知ったゴースト・バスターズの4人はディナの住む高層ビルの最上階へ向かいますが、ゴーザは復活。レイモンドの想像からゴーザが創り出した巨大なマシュマロマンが現れ、ニューヨークの街を破壊し始めました。4人は特殊な武器を使ってマシュマロマンに立ち向かっていきます。

今では映像化が難しい特殊な場面はCGで作成されますが、この頃はまだ着ぐるみや模型、ロボットを使ったアニマトロニクスという技法で特殊撮影をしています。つまり人が操作したクリーチャーを合成していたのです。手作り感満載の特殊撮影ですが、今観ても見劣りすることがないクオリティです。

模型を使って撮影された『アグリー・リトル・スパッド』

映画の中では緑色のゴーストとして登場。数名の技師たちが、それぞれパーツを分担して操作した模型を合成処理して映し出しています。

アニマトニクスを使って撮影された『テラードッグ』

ゴーザの番犬『テラードッグ』はロボットを製作。ロボットだけに少しぎこちない動作ですが、当時としては最先端の技術だったのでしょう。

着ぐるみを着て撮影された『マシュマロマン』

映画の中ではニューヨーク市街の巨大なビル群と同じ大きさに設定されている『マシュマロマン』。着ぐるみの中に人が入って演技をしていました。円谷怪獣映画と同じ技法を使っていたのですね。ゴースト・バスターズに火炎で焼かれてもがき苦しむ表情はとてもリアル。

『マシュマロマン』の制作スタッフには日本人クリエイターの江川悦子さんも参加しています。

参考:http://www.mud.jp/history/history02.html

主題歌は全米ナンバーワン、日本でも大ヒットしたものの・・・

レイ・パーカーJrによる『ゴースト・バスターズ』の主題歌は当時の全米№1ヒットとなり、世界中でも大ヒット。もちろん、当時の日本でも大ヒットし、街のあちらこちらでこの曲が流れていました。

しかし、この半年前に発表されたヒューイ・ルイス&ザ・ニュースのヒット曲「アイ・ウォント・ア・ニュー・ドラッグ」によく似ていたことで裁判沙汰となり、結果、レイ・パーカーJrが敗訴しました。

曲が似ているのは、映画制作関係者が、「アイ・ウォント・ア・ニュー・ドラッグ」を気に入って、ヒューイ・ルイス&ザ・ニュースに曲の使用許可を取ろうとしたものの断られたため、レイ・パーカーJrに似た曲を作らせたということが真相だったようです。

和解金で法的合意で決着がついたものの、数年後、口外無用だった本件の結末をヒューイ・ルイスがテレビで喋ったことで、今度はレイの方がヒューイを相手に訴訟を起こすことに。いやはや、ややこしいことがあったのです。

2作目『ゴースト・バスターズ2』が5年後に公開

1作目の世界的な大ヒットを受けて5年後に公開された監督もメインキャストも同じ正当な続編です。公開当初は北米№1ヒットを記録しましたが、1週間後、ティム・バートン監督の『バットマン』に首位の座を譲りました。

ゴースト・バスターズ2 ロゴ

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今夏公開されるリブート版『ゴースト・バスターズ』は期待できる?

前2作の続編としての3作目の制作が2008年に報じられ準備が進んでいましたが、2014年に出演者のハロルド・ライミスが死去したことで、続編としての制作は中止。あらたにリブート版として制作されることとなりました。

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(C)COLUMBIA PICTURES © 2016 SONY PICTURES DIGITAL PRODUCTIONS INC. ALL RIGHTS RESERVED.

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メインキャストは1、2作目が男性4人組だったのに対して、コロンビア大学教授・エイリン・ギルバート(クリスティン・ウィグ演)、超常現象研究家・アビー・イエーツ(メリッサ・マッカーシー演)、原子力技術者・ジリアン・ホルツマン(ケイト・マッキノン演)、地下鉄従業員・パティー・トーラン(レスリー・ジョーンズ演)の女性4人組となります。

リブート版『ゴースト・バスターズ』の予告編が3/3に公開されましたが、1週間で2千万回を超える再生回数を記録。しかし、「高く評価」より「低く評価」の方が倍以上になっており、かなり不安要素が大きいです。

それだけ本作の続編を期待していたファンが多かったということでしょうね。本作には1作目、2作目で出演したダン・エイクロイド、ビル・マーレー、アーニー・ハドソン、シガニー・ウィーバーがカメオ出演するとのことです。少しはファンも納得するかもしれません。

まとめ

今夏にリブート版が公開される前に、ぜひ前2作品を鑑賞しましょう!ビル・マーレィ、ダン・エイクロイド、ハロルド・ライミスのコミカルな演技とSFの融合された本作は30数年前に作られた作品なのに、今観ても古さを感じさせない傑作なのです。

 

※2022年4月30日時点のVOD配信情報です。

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  • 緑川
    3.7
    亡きハロルド・ライミスに捧ぐゴーストバスターズ性転換リメイク 1作目、2作目の続きではなく、1作目のリブート的な位置付けになるがほとんどの面でパワーアップを遂げているいいリメイク作品だった。 しょーもないギャグは健在だがこれが理由で賛否がハッキリと分かれ、こちらの続編企画は頓挫してしまったようだ。 黒歴史化されるのは惜しい作品に思える。 👻
  • シナ
    3.9
    女性版ゴーストバスターズ パティは面白いし、受付のケビンはおバカで愛らしい ゴーストバスターズの中でも面白い作品でした! 何より1番ゴーストが凄く綺麗でした!
  • Maikey
    3.3
    女性4人組ゴーストバスターズ! 1、2続けて観てたら映像きれい〜!!! 武器もゴーストも進化してるね👻🔫 次はラスト!!!!ズールってなんぞや。 2023-90
  • Yoshishun
    4.2
    “ALで観たかったもの全てが詰まっている” 個人的にシリーズ最高傑作(異論は認める!)。 本来のシリーズ第3弾の企画が頓挫したことで誕生した女性版だが、公開当時はそれはそれは凄いバッシングを受け、YouTubeにて公開された予告編に至っては史上最多の低評価を獲得し、製作費は何とか回収できた程度。ところが宣伝費も含めると大赤字となってしまった。シリーズのコンプリートBOXに何故か本作だけ省かれている等、無かったことにしようとしていたらしいが、そんなの勿体無さ過ぎる。昨年の新作『アフターライフ』(以下、AL)で観たかったものが本作にはあった。 ALで観たかったもの。それは、現代の技術で甦らせたゴーストの映像にある。 正直私が観たかったのは、ハロルド・ライミスの霊ではない。スライマーやマシュマロマンなどの多彩なゴーストたちである。 ALも有名どころは抑えてはいたものの、如何せんゴースト退治よりも家族再生がメインとなっていたため、インパクトも種類も少なくてイマイチだった。ドロドロの体液を撒き散らし、NYを縦横無尽に暴れながら飛び回るゴーストを拝みたかったのだ。 しかし、本作は冒頭の緑のスライムをはじめ、青白く光る女性の霊や、終盤では映画のロゴにいるあの白くて可愛らしいキャラクターを巨大化させるなど、バラエティーに富んだゴーストたちが大暴れ。人を困らせに困らせ、暴れまくるゴーストを現代のCGで甦らせたというだけでも最早満足できたといっていい。 加えて、1作目へのオマージュも捧げつつ、リブートとして進化させている点も多い。1作目のゴーストバスターズが徐々に有名になっていく過程がダイジェスト形式になっていたのに対し、本作は1件ずつじっくりとその過程を描いていく。端から見れば、幽霊退治します!という看板を背負った企業など誰も信用しないし、それこそ現代のCG技術を駆使すれば、捕獲したとされるゴーストでさえも作り物と思われても仕方がない。すぐには売れっ子になれず、政府からの信頼から影でひっそりと有名になっていく姿のほうがよりリアルにみえてくる。捕獲器がプロトタイプ段階では正常に動作しないという展開もオリジナルには無い斬新さだろう。 また、単純にガジェットが倍増したのも楽しい。ケイト・マッキノン演じるホルツマンがガジェット担当ということもあり、従来の捕獲器に加え、小型爆弾、グローブ型、小型銃、粉砕機と様々。ポストクレジットではその技術を応用して壮大なクルミ割りを作ってしまうのもお茶目。 そして、多くの方が挙げている通り、クリヘム演じる受付係のケヴィンが飛び抜けて面白い。初登場時から漂う間抜けそうな雰囲気は間違っておらず、受付なのに、不味いコーヒーを淹れるわ、電話の出方も下手すぎるわ、挙句の果てにゴーストに体を乗っ取られNYに大量のゴーストを解き放つ原因になってしまう。やること為すことお馬鹿すぎるのに、そのお茶目さが逆に許してしまう性格には、特にファンではない私も推しになってしまいそうな程に魅力に溢れていた。 惜しむらくは、やはりガールズムービーの色合いが強いせいか、随所でオナラやウンチといった小学生レベルの下ネタを織り交ぜていた点だろう。しょうもないギャグが並び立てられる間はやはり映画のテンポ自体を悪くしかねない状態であったことは確かだ。キャスト陣と鑑賞する側の温度差が窺える。 オリジナル版のキャストも随所に登場させ、内輪的な物語に終始なっていたALよりも、リスペクトとユーモアに溢れた女性版ゴーストバスターズ。大コケしてしまったことで打ち切られてしまい、不遇の扱いばかり受けてきただけに、いつか正史に加わる等して報われてほしい。もう一度言うが、シリーズ最高傑作だ。
  • きりん
    -
    なんだかんだまじおもろい
ゴーストバスターズ
のレビュー(46311件)