映画『声優夫婦の甘くない生活』あらすじ＆キャスト・見どころ【オマージュに溢れた映画好き必見の一作！】

フェリーニ生誕100周年である2020年、その作品達にオマージュを捧げ、夫婦のビターだけど暖かい友情を描いた映画が誕生した。多くの人の共感を呼び、ヨーロッパで数々の賞を受賞した映画『声優夫婦の甘くない生活』が2020年12月18日に公開決定。

映画『声優夫婦の甘くない生活』（2019）あらすじ

1990年、イスラエルへ移民したヴィクトルとラヤは、かつてソ連に届くハリウッドやヨーロッパ映画の吹き替えで活躍した声優夫婦。しかし、夢の第2の人生のはずが、新天地では声優の需要がなかった。生活のため、ラヤは夫に内緒で“ある仕事”に就き、思わぬ才能を発揮。一方ヴィクトルは、違法な海賊版レンタルビデオ店で再び声優の職を得る。ようやく軌道に乗り始めたかに見えた日々。しかし、妻の秘密が発覚したことをきっかけに、長年気付かないふりをしてきたお互いの「本当の声」が噴出し始める……。

映画『声優夫婦の甘くない生活』キャスト

ヴィクトル・フレンケル／ヴラディミール・フリードマン

声優として活躍しながら、移住先ではなかなか仕事が出来ずに苦労している。

ラヤ・フレンケル／マリア・ベルキン

ヴィクトルの妻。彼には秘密で、“ある仕事”を始める。

ゲラ／アレキサンダー・センドロビッチ

デヴォラ／エべリン・ハゴエル

映画『声優夫婦の甘くない生活』見どころ

本作は“夫婦の甘くない生活”がテーマになっているが、恋愛映画だけには留まらない全編名画のオマージュに溢れた映画好き必見の一作に仕上がっている。

例えば、『8 1/2』『カビリアの夜』『クレイマー、クレイマー』『波止場』『ローマの休日』『スパルタカス』など、映画好きなら誰しも聞いたことがある名作の数々が本編に登場する。本作を観てからこれらに挑戦してみるか、あるいはこれらの作品を観てから本作を観るのか悩みどころ。過去の名作が、未だ古びない魅力に溢れたものだと再発見できるチャンス。

タイトルになっている「甘くない生活」は、主人公夫婦が一番尊敬する映画監督、フェデリコ・フェリーニの代表作『甘い生活』から来ている所にファンなら思わずにやけてしまう。フェリーニ最後の長編である『ボイス・オブ・ムーン』が公開された時期が本作の舞台になっていることもポイント！

撮影監督は、巨匠アンドレイ・タルコフスキー監督『僕の村は戦場だった』『惑星ソラリス』などを手がけてきたワジーム・ユーソフに従事したジヴ・ベルコヴィッチが担当していて、ノスタルジックな仕上がりになっている。

映画『声優夫婦の甘くない生活』作品情報

12月18日（金）ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国順次公開
監督：エフゲニー・ルーマン
公式サイト：longride.jp/seiyu-fufu/

※2020年11月22日時点の情報です。