第72回カンヌ国際映画祭を始め、各国の映画祭で数々の映画賞を受賞した『燃ゆる女の肖像』(19)の、セリーヌ・シアマ監督最新作『秘密の森の、その向こう』が、2022年9月23日に全国公開。
本記事では、映画『秘密の森の、その向こう』のあらすじ&キャスト・見どころをまとめてご紹介します。
『秘密の森の、その向こう』(2021)あらすじ
最愛の人を失った8歳のネリーは森の中で少女と出会う。それは“8歳のママ”だった……8歳のネリーは両親と共に、森の中にぽつんと佇む祖母の家を訪れる。大好きなおばあちゃんが亡くなったので、母が少女時代を過ごしたこの家を、片付けることになったのだ。だが、何を見ても思い出に胸をしめつけられる母は、一人出て行ってしまう。残されたネリーは、かつて母が遊んだ森を探索するうちに、自分と同じ年の少女と出会う。母の名前「マリオン」を名乗るその少女の家に招かれると、そこは“おばあちゃんの家”だった……。
『秘密の森の、その向こう』キャスト
ネリー&マリオン/ジョセフィーヌ・サンス、ガブリエル・サンス
ネリーの母/ニナ・ミュリス
ネリーの祖母/マルゴ・アバスカル
ネリーの父/Stéphane Varupenne
スタッフ
監督/脚本/衣装:セリーヌ・シアマ
『秘密の森の、その向こう』見どころ
8歳の少女・ネリーが幼少期時代の母親・マリオンと出会い友情を育んでいくという、時空を超えた不思議な出会いを通して、娘・母・祖母の三世代に渡る“喪失”と“癒し”を、繊細な映像美で綴った感動の物語。森の小道を抜けて二つの家を行き来する少女たちの小さな世界と、シアマ監督が仕掛ける幾つもの“奇跡”によって、壮大な物語へと切り変わる瞬間を体感することができるだろう。それぞれの喪失と心に痛みを抱えた女性たちの深淵を丁寧に描きながらも、時空を通して出会うことで癒され、観客も救われる気持ちになるハートウォーミングな作品となっています。
秋の森の美しい景色と、賞賛に値する少女たちのファッションにも注目しながら、鑑賞して頂きたい一作です。
本作で、監督及び脚本を担当したのは『トムボーイ』(11)『燃ゆる女の肖像』(19)など数多くの名作映画を手掛けた、フランス映画界で眩い才能を発揮し続けるセリーヌ・シアマ。また、劇中でのセンス溢れる見事な衣装も、シアマ監督自らが担当しています。
そして主役に抜擢されたのは、本作が映画初主演となる双子の姉妹ジョセフィーヌ・サンス、ガブリエル・サンス。ピュアであどけない表情から、大人びた眼差しを向ける表情まで、彼女たちが見せる演技には最後まで目が離せない予感。その他にも『カミーユ』(19)の、ニナ・ミュリス、『ベットタイム・ストーリーズ』(98)の、マルゴ・アバスカル、『グッバイ・ゴダール!』(17)の、Stéphane Varupenneなどが脇を固めています。
三世代を繋ぐ“喪失”と“癒し”の物語、セリーヌ・シアマ監督最新作『秘密の森の、その向こう』。是非、劇場でご覧になってみては?
『秘密の森の、その向こう』作品情報
■原題:Petite maman
■上映日:2022年9月23日(金)
■上映時間:73分
■配給:ギャガ
■公式HP:https://gaga.ne.jp/petitemaman/
(C)2021 Lilies Films / France 3 Cinéma
※本記事で紹介する映画は国内最大級の映画レビューサービス「Filmarks(フィルマークス)」のデータに基づきセレクトされたものです。
※2022年9月6日時点での情報です。