【ネタバレ】『今際の国のアリス シーズン2』ラストどうなる?原作との違いは?続編はある?徹底考察

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ネジムラ89

2022年12月、ついに『今際の国のアリス シーズン2』の配信がスタートしました。

絵札のトランプを掲げた飛行船が現れ、新たなゲームや新キャラクターも登場し、物語も佳境を迎えます。

ついに明らかになる今際の国の正体とは? そんなシーズン2の内容を解説していきます。

今際の国のアリス シーズン2』(2022)

“今際の国”の謎を追いかけるアリス(山﨑賢人)とウサギ(土屋太鳳)。二人は謎を解き明かす鍵と思われる場所で仲間と敵、そして“げぇむ”を操る黒幕と出会う。“げぇむ”に勝利する度に手に入るトランプの数字のカードをすべて集めたアリスたち。残るはジャック、クイーン、キングの絵札のカードのみ。前作を上回る難易度とスケールの“げぇむ”に挑むアリスとウサギたち。果たしてすべてのカードが揃った時、彼らは元の世界に戻ることができるのか…!?

※以下、『今際の国のアリス シーズン2』ネタバレを含みます。

今際の国のアリス シーズン2』キャスト&スタッフ一覧

シーズン1からの生き残りキャスト

有栖良平(アリス)/山﨑賢人

家庭内に居場所がなく、生きる意味や目的も見出せないまま、日々ゲームに明け暮れる生活を送っている24歳。チョータとカルベだけが、かけがえのない仲間。得意ジャンルは「バランス型」。

宇佐木紬葉(ウサギ)/土屋太鳳

尊敬していた登山家の父が、不可解な死を遂げる。「おにごっこ」でアリスと出会い、信頼関係を深めていく。日々身体の鍛錬を怠らず、逆境でも強い気持ちを持って極限状況を生き抜く体育会系。得意ジャンルは「肉体型」。

チシヤ/村上虹郎

“今際の国”の秘密を追っている謎めいた青年。「おにごっこ」で出会ったアリスとウサギに興味を持つ。得意ジャンルは「心理型」。

クイナ/朝比奈彩

チシヤと行動を共にする。得意ジャンルは「肉体型」。

アン/三吉彩花

危機的状況に陥っても冷静な態度で問題を論理的に対処していく。得意ジャンルは「知能型」。

タッタ/渡辺佑太朗

「おにごっこ」でアリスに助けられたことをきっかけに、行動を共にするようになる。

アグニ/青柳翔

力で”げぇむ”を制圧する武闘派。得意ジャンルは「肉体型」。

ニラギ/桜田通

“ビーチ”武闘派の若頭的存在。屈折した過去を持り、陰湿かつ攻撃的な性格。得意ジャンルは「知能型」。

ミラ/仲里依紗

微笑みを絶やさない謎めいた存在。得意ジャンルは「心理型」。シーズン2では絵札の主として登場。

クズリュウ/阿部力

常にボーシヤと行動を共にするが、多くは語らない。得意ジャンルは「知能型」。シーズン2では絵札の主として登場。

シーズン2 新キャラクター

キューマ/山下智久

絵札の主の一人。バンドのボーカルとして活動していた過去があり、強烈なカリスマ性を持つ。ゲームを勝ち抜くことで生きる喜び感じるスリル中毒。生きることに対して独自の哲学を持ち、アリスに影響を与える。

ヘイヤ/恒松祐里

最初に参加した「かまゆで」というげぇむで片足を失う。生きるためには手段を選ばない冷徹な性格。アグニと出会い、行動を共にする。

バンダ/磯村勇斗

「どくぼう」に参加。元の世界では刑務所に収監されていた死刑囚。常に不気味な笑顔を浮かべ、物静かだが言葉巧みに参加者を翻弄していく。

マツシタ/井之脇海

「どくぼう」参加者。バンダに取り込まれ、行動を共にする。

ヤバ/毎熊克哉(毎熊克也)

自信家で支配欲が強い。精神的にも肉体的にもコトコを支配している。

コトコ/さとうほなみ(佐藤穂奈美)

ヤバのことを「ヤバ様」と呼び強く依存する。

今際の国のアリス シーズン2』で行われたゲーム

くらぶのキング「すうとり」

港を舞台に行われたクラブのキングであるキューマのチームと対決したゲームが「すうとり」です。

5対5のチーム戦となっており、両チームでポイントを奪い合い、制限時間内に手数が多かったチームが勝利となります。最初に両チームには10,000点が与えられ、その点数を各チームのメンバーに自由に振り分けることができ、この数字がゲームに影響を与えていきます。

ゲームには、3つの点数獲得方法があり、敵チーム同士が触れ合い数字の大きさを競い合う「ばとる」、会場内のコンテナに隠されたボタンを押すことでポイントが増える「あいてむ」、そして両チームが所有するじんちに触れることで一気に10,000点が増える「じんち」があります。

自分のじんちに触れている間は点数が無限になるというルールの中、捨て身の攻撃でキューマのチームにじんちを三人から触れられてしまい、ピンチを迎えたアリスたちでしたが、タッタが自らの腕をコンテナの扉で切断し、得点を感知する腕輪を外してアリスに隠し持たせるという捨て身の作戦で、アリスの得点を高くさせた状態で「ばとる」をしたことで勝利することができました。

はぁとのジャック「どくぼう」

刑務所を舞台に行われたハートのジャックと対決するゲームが「どくぼう」です。

参加者には、特殊な外すことのできない首輪がつけられ、首輪の背中側にはトランプのマークがランダムに出現します。参加者は、1時間毎に更新されるマークを、1時間の終了五分前に独房に入って回答する必要があり、正しい答えを回答しないと首輪が爆発して死ぬことになります。

プレーヤーは参加者同士で数字を教え合いながら、プレイヤーに紛れたハートのジャックを殺せば勝利となり、ハートのジャックが死なない限りは半永久的にマークが更新されます。

多くの参加者が画策したり、疑心暗鬼になりプレイヤー同士で殺し合いを続ける中、服従しているフリをして、コトコとマツシタが通じていることが判明。絵札の主はマツシタでしたが、バンダとヤバに追い詰められ自ら間違いを回答して死亡。

すぺえどのクイーン「ちぇっくめいと」

プラントを舞台に行われたスペードのクイーンとの対決で行われたゲームが「ちぇっくめいと」です。

参加者は背中にボタンの着いた装置を着け、クイーンチームと、チャレンジャーチームに分かれて戦います。五分おきのターン制となっており、自身のチームのターン中に、相手のチームの背中のボタンを押すことで、相手のチームを自分のチームさせていきます。16ターンの後、人数の多かったチームが勝利となります。

チームには唯一ボタンを押しても、相手のチームにはならない“キング”が一人おり、確実に誰か一人はゲームオーバーとなるゲームとなっていました。

クイーン側につけば半永久的に、ビザを更新し続けられると心まで取り込まれたチャレンジャーたちでしたが、元の世界に帰る意義を謳うアリスの言葉にクイーンチームに取り込まれたプレイヤーも改心し、逆転を果たしました。

だいやのキング「てんびん」

裁判所を舞台に行われたダイヤのキングであるクズリュウと対決するゲームが「てんびん」です。

クズリュウを含めて五人がテーブルに着いて、手もとの端末から0から100の数字から一つを選んでいくというゲームです。全員が選んだ数字の平均値を出し、その値から0.8倍の数字に近い数字を選んだ人が勝者となり、敗者はマイナス1ポイント。マイナス10ポイントに達した人は、頭上の巨大な天秤が傾いて大量の硫酸が頭上から降り注ぎ、死ぬことになります。最後まで生き残ったものが勝者となります。

人数が減っていくごとに、二人以上が同じ数を選んだ場合は無効票となったり、数字をピタリと当てられると敗者はマイナス2ポイントされたり、0を選んだ参加者がいた場合に限り、100を選んだ人が勝利する、といったルールが追加され公平性が保たれていきます。

このゲームに参加したチシヤは、場をかき乱したり、運を絡めながら数字を当ててきたりと、善戦しクズリュウと一騎討ちを迎えるのですが、最終的に自身の命をクズリュウに委ねた結果、クズリュウ自身が敗北を選び、チシヤは勝利を収めました。

すぺぇどのキング

特定の会場が設けられるそのほかのゲームと違い、そのほかのゲームの会場以外が舞台となるのがスペードのキングのゲームです。

スペードのキングであるシーラビを殺害すればゲームクリアとなるシンプルなゲームなのですが、シーラビ自身は参加者の居場所が分かる上に、武器や弾が無限に供給される状態となっており、ただでさえ戦闘能力の高いシーラビによって、多くの人々が無残に殺されていきました。

ガスを充満させた屋内にシーラビを誘い込み、チシヤからもらった爆弾を利用して大爆発を起こし、シーラビに致命傷を与えて、勝利をしたのですが、アリス以外の仲間たちは瀕死の状態に陥ることになりました。

はぁとのクイーン「くろっけぇ」

ビルの屋上の庭園で、ハートのクイーンであるミラと、対決したゲームが「くろっけぇ」でした。

ルールは単純で、ミラとクロッケーの試合を3セット終えれば、クロッケーの試合結果にかかわらず勝利できるというもの。

一見、簡単なルールでしたが、ミラの洗脳術によってアリスは危うく途中棄権させられそうになってしまうのでした。そんな中、自らの命を窮地に追いやったウサギの姿を見たアリスは、正気を取り戻し、無事クロッケーの試合をやりきることに成功しました。

明らかになったメインキャストの背景

シーズン2では、シーズン1では明らかになっていなかった、キャラクターたちの過去についても明らかになりました。

チシヤ

クズリュウとの戦いで、今際の国に来る前のチシヤは、実は医師だったことが明らかになります。担当していた患者を救うための移植手術が、院長のコネや病院への寄付金といった事情により先送りになってしまうという過去を経ており、命の価値を測るクズリュウとの戦いに宿命を感じていたようです。

アン

遺体の解剖などをおこなっていたこともあるアンは、今際の国に来る前は警視庁の鑑識班に所属していたことがエピソード6で明らかになります。山奥で発見した動物の死骸を観て、懸命に生きようともがいた痕跡の残った遺体を思い出し、再びゲームへの復帰を決意しました。

クイナ

普段は気の強そうなクイナでしたが、エピソード6では今際の国で自身の家を発見し、自身の母親のことを思い返し、元の世界の母との再会を願うシーンが登場しています。

タッタ

エピソード3では、今際の国に来る前のタッタの様子も描かれます。やる気のない自動車整備士時代に、自身のミスにより発生した事故で先輩に腕を失う大けがをさせてしまい、工場内からも冷たい眼差しを向けられてしまうという悲しい過去が明らかになりました。この過去を思い返したことで、タッタは自身の腕を犠牲にしてでも、ゲームを勝利へ導こうとします。

クズリュウ

クズリュウとの戦いでは、チシヤだけでなく今際の国に来る前のクズリュウの様子も描かれます。かつて弁護士だったクズリュウは、法の下においては誰も平等という考え方が現実には通用しなかった体験から、命の価値や公平性について疑念を抱くようになるのでした。

随所に散りばめられる謎

今際の国の「国民」とは?

絵札のカードのゲームでは、「国民」と呼ばれる人々の対決方式となっていました。国民はそれぞれが絵札のカードを名乗り、それぞれが考案したゲームで戦うものとなっています。ただし、国民もゲームに負けた場合はプレーヤーたちと同じく、レーザーが照射され死んでしまうことになります。

結局、この国民とはなんだったのでしょうか。その答えは、シーズン2のエピソード8で明らかになります。すべてのゲームがクリアされた時、生き残っていた人々には、今際の国の国民となる永住権を手にするか、手にしないかの選択肢が与えられます。

アリスたちは、永住権を手にしないことを選択し、現実の世界へ戻るのですが、一方で「どくぼう」ですでに今際の国に魅せられていたヤバやバンダは永住権を手にすることを選択します。彼らが再び国民となるということは、今際の国では新たな世代の国民によるゲームが始まることを予感させます。

永住権を手に入れて国民となった場合、プレーヤーに戻る方法が今のところ明らかになっていないため、2度と現実の世界には戻れない可能性がありますが。ヤバやバンダは永住権を手に入れた瞬間に、現実世界では死んでしまったのか。はたまた、国民もまだ仮死状態で現実世界に戻ってくることのできる手段はあるのでしょうか。

エピソード4で出てくるカメラマンが残した映像に残された秘密

エピソード4ではカメラマンが今際の国で暮らす人々の様子を記録に残していました。

ゲームをクリアしてビザを更新して生きていかなければいけない今際の国ですが、人によっては法律もなければ、取り締まる存在も居ないことから、居心地の良さを感じて、今際の国に適応している人々が一定層いることが明らかになります。

その映像内で、アンが今際の国の不思議な特徴を明らかにしてくれています。

魚が増えて、草木がどんどん生い茂っているといった変化が発生していることや、その植物の成長速度や生ものが腐るスピードが早いといった、今際の国が本来とは違った時間の進み方をしていることがわかります。

また、映像では今際の国に来たときのことを克明に覚えている少女が登場しています。彼女は多くの人が今際の国にやってくる時に見た花火が、実は花火ではなかったことを覚えているようでした。彼女は、以前頭蓋骨にドリルで穴を開けるトレパネーションを行なっていたことから、記憶が残っているようでしたが、実際にそれが本当の要因だったのかは不明です。

街が緑化する意味

アンが郊外の様子を確認しに行く様子も描かれますが、東京以外の区域については山々が連なるように自然に包まれており、それ以外の都市は存在していないように描かれています。それどころか、成長の速度の早い自然は、次第にその東京までも異常なスピードで緑に包んでいきます。

なぜ植物化していくのかの答えはわかりませんが、ゲームの進行具合と緑化の進行具合が一致していることからも、もしかするとゲームがクリアできないままだったとすると、あの東京も完全に自然に還っていたのかもしれません。ある意味、あの今際の国の制限時間のようなものとも捉えることができるかもしれません。

今際の国とはなんだったのか?

シーズン2の結末について

アリスたちが迷い込んだ世界は、臨死体験した際に迷い込む、現実世界とあの世の狭間に存在する場所であることが示されます。アリスたちの場合、東京上空で爆発した隕石が降り注ぎ、崩壊した渋谷の影響で瀕死の状態に陥った人々が、迷い込むこんだというのが真相でした。

アリスがすべてのトランプのゲームをクリアしたことで、生き残った人々に国民として今際の国の永住権か現実世界に戻るかの選択が委ねられ、無事アリスたちは現実の世界へ戻ってきます。

作中では今際の国で1ヶ月近い期間が経過していることが描かれていますが、現実世界ではわずかな時間しか進んでいないようで、無事に現実世界に戻ってきたプレーヤーたちは、今際の国での出来事を覚えていませんでした。

しかし、今際の国での出来事を忘れても脳裏のどこかでは印象が残っていたのか、チシヤは心境の変化を感じていたり、ヘイヤは親しくしていたアグニのことが妙に気になっていたり、今際の国で初めて会ったアリスとウサギもお互いに会ったことのある感覚が残っていたのか、現実の世界でも交流が始まるのでした。

今際の国での体験がただの長い夢ではなかったことを思わせる、そんな希望が感じられる結末を迎えるのでした。

続編は?ジョーカーの意味とは?

ハッピーエンドを迎えたかと思われた『今際の国のアリス シーズン2』ですが、最後にトランプのジョーカーが映る意味深なカットが登場します。そういえば、トランプがモチーフとなっていながら、作中では一切ジョーカーに関する言及がありませんでした。果たして、続編があるということなのでしょうか?

実際、原作漫画ではアリスが再び今際の国に迷い込んでしまう「今際の国のアリス RETRY」という続編や、スピンオフ作品として全く別のキャラクターたちが今際の国に迷い込む「今際の路のアリス」も連載されていました。これらの作品をベースにした続編が制作される可能性もあるでしょう。

ただし、ジョーカーに関しては、原作漫画で実は言及されるシーンがあり、今回のドラマでは割愛されています。

原作漫画では、永住権を断ったアリスの前に「じょおかあ」が登場します。今際の国の命を支配する存在かと問うアリスに対して、「神か悪魔に見えるか」と聞き返す影のような存在のじょおかあ。彼が何者だったのかは結局明らかにはならないのですが、三途の川が描かれるといった演出からも、じょおかあは、命をあの世に導く存在なのかもしれません。

果たして、最後に映されたジョーカーのカードは、続編への布石となるのか。それは今回のドラマシリーズの反響が導いてくれることになるかもしれません。

※2022年12月26日時点の情報です。

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