主人公が未知の空間や密室に閉じ込められたり、監禁されたり……。制限された空間の中で、危機的な状況に立たされた登場人物たちの姿を手に汗握る展開で描くソリッドシチュエーションスリラーは、映画ファンの中でも高い人気を誇るジャンルの一つとなっています。
そこで今回は、映画ファンが「もう勘弁して」ソリッドシチュエーションスリラーおすすめ映画を10本厳選してご紹介します。巧妙で重厚なストーリー構成と、そこで生まれる人間ドラマにも注目。
映画セレクト基準は？
本記事で紹介する映画は国内最大級の映画レビューサービス「Filmarks（フィルマークス）」のデータに基づき、セレクトされたものです。
『非常宣言』（2020）
『ザ・キング』の、ハン・ジェリムが監督と脚本を担当。ソン・ガンホ、イ・ビョンホン、チョン・ドヨン、キム・ナムギル、イム・シワン、キム・ソジン、パク・ヘジュン、ウ・ミファ、ヒョン・ボンシク、ムン・スク、ソル・イナ、クォン・ハンソル、キム・グッキ、イム・ヒョングク、イ・ヨルム、イム・ソンジェ出演。
娘とハワイへ向かう飛行機恐怖症のジェイ・ヒョクは、空港で執拗にふたりにつきまとう謎の若い男が、同じ便に搭乗したことを知り不安がよぎる。KI501便はハワイに向け飛び立つが、離陸後間もなくして、1人の乗客が死亡。直後に、次々と乗客が原因不明で死亡し、KI501便は恐怖とパニックの渦に包まれていく。一方、地上では、妻とのハワイ旅行をキャンセルしたベテラン刑事のク・イノが警察署にいた。飛行機へのウイルス・テロの犯行予告動画がアップされ、捜査を開始するが、その飛行機は妻が搭乗した便だったことを知る。副操縦士のヒョンスは、乗客の命を守るため奮闘するが、飛行を続けるタイムリミットが迫り、「非常事態宣言」を発動。しかし、機体はついに操縦不能となり、地上へと急降下していく。見えないウイルスによる恐怖と、墜落の恐怖。高度1万メートル上空の愛する人 を救う方法はあるのか……!?
『#マンホール』（2023）
『武曲 MUKOKU』『夏の終り』などを手掛けた、熊切和嘉監督作。中島裕翔、奈緒（本田なお）、永山絢斗出演。
勤務先の不動産会社での営業成績はNo.1、社長令嬢との結婚も決まり、将来を約束された男・川村。結婚式前夜に開かれたサプライズパーティの帰り道、酩酊した彼はマンホールの底に落ちてしまう。深夜、穴の底で目を覚ました川村は、手元にある唯一の道具・スマートフォンを駆使し、GPSで居場所を探るが誤作動を起こしてしまう。警察や友人知人、果ては元カノにまで助けを求めるも状況は悪化の一途をたどるのだった。ついにはSNSでアカウントを立ち上げ、フォロワーに助けを乞いながら脱出を試みるのだが……。
『FALL／フォール』（2022）
『タイム・トゥ・ラン』の、スコット・マン監督作。グレース・フルトン、バージニア・ガードナー、ジェフリー・ディーン・モーガン、メイソン・グッディング、ジュリア・ペイス・ミッチェル、ジャスパー・コール出演。
山でのフリークライミングの最中に夫・ダンを落下事故で亡くしたベッキー（グレイス・フルトン）は、悲しみから抜け出せず1年が経とうとしていた。ある日、ベッキーを立ち直らせようと親友のハンター（ヴァージニア・ガードナー）が新たにクライミングの計画を立てる。今は使われていない地上600ｍのモンスター級のテレビ塔をターゲットとして選んだ彼女たちは、老朽化で足場が不安定になった梯子を登り続け、なんとか頂上へと到達することに成功 する。そこでベッキーは夫の遺灰を空から撒くことで、彼を偲び、新たな1歩を踏み出す決意を示すが、それもつかの間、梯子が崩れ落ち、彼女たちに次々と困難が襲いかかる！ 自分たちの持つ技術と知識をフル活用して、どうにかこの危機を抜け出そうとするが……。
『オキシジェン』（2022）
『クロール ー凶暴領域ー』の、アレクサンドル・アジャ監督作。メラニー・ロラン、マチュー・アマルリック、Marc Saez、マリック・ジディ、Eric Herson-Macarel、Cathy Cerda出演。
狭く密閉された空間の中で、1人の女性・リズが目を覚ます。完全に記憶を失っている彼女は、自分が何者で、どうしてここにいるのかも思い出せずにいた。“ミロ”と名乗るAIに話しかけられた彼女は、ここが極低音ポッドの中であること、そして、ポッド内の酸素が残り少ないことを知らされる。酸素が枯渇してしまう前に、この場から脱出し生き延びるため、リズは必死で自分が何者かなのを思い出そうとするが……。
『search／サーチ』（2018）
『RUN／ラン』の、アニーシュ・チャガンティ監督作。ジョン・チョー、デブラ・メッシング、ジョゼフ・リー、ミシェル・ラー、サラ・ソーン出演。
忽然と姿を消した16歳の女子高生マーゴット。行方不明事件として捜査が始まる。家出なのか、誘拐なのかわからないまま37時間が経過。娘の無事を信じる父デビッドは、彼女のPCにログインしSNSにアクセスを試みる。インスタグラム、フェイスブック、ツイッター……。そこに映し出されたのは、いつも明るく活発だったはずのマーゴットとはまるで別人の、自分の知らない娘の姿があった……。
『ハード キャンディ』（2005）
『エクリプス トワイライト・サーガ』の、デヴィッド・スレイド監督作。パトリック・ウィルソン、エリオット・ペイジ（エレン・ペイジ）、サンドラ・オー、オデッサ・レイ、ギルバート・ジョン出演。
14歳の少女・ヘイリーと、32歳のカメラマン・ジェフは、出会い系サイトを通して知り合う。3周目のチャットを経て、意気投合した2人はカフェで直接会うことに。大人っぽくありながらあどけなさも残す魅力的なヘイリーを気に入ったジェフは、彼女を自宅へ誘い込む。しかし、気が付けばジェフは気を失い目を覚ました時には、椅子に縛り付けられていた。いつの間にかヘイリーが作り上げた罠にかかっていたジェフは、心身共にヘイリーに苦しめられていく……。
『unknown アンノウン』（2006）
『デフォルト・ハイジャック』の、サイモン・ブランド監督作。ジム・カヴィーゼル、グレッグ・キニア、ブリジット・モイナハン、ジョー・パントリアーノ、バリー・ペッパー、ジェレミー・シスト、ピーター・ストーメア、ウィルマー・カルデロン出演。
廃棄工場の密室に監禁された、5人の男たち。彼らは一時的に記憶を失っており、自分が何者なのか、何故このような状況になってしまったのかが分からない状態だった。そんな敵も味方も区別がつかない中で、生き残りを賭けた壮絶な死闘が繰り広げられていく。
『フローズン』（2010）
『HATCHET／ハチェット』の、アダム・グリーンが監督と脚本を担当。ケヴィン・ゼガーズ、ショーン・アシュモア、エマ・ベル、エド・アッカーマン、ケイン・ホッダー、ライリア・ヴァンダービルト出演。
週末にスキー場へやってきた若者ダン、ジョー、パーカーの3人は、営業終了時間の日暮れ前に最後の滑りを楽しもうとリフトに乗り込む。しかし、誰もいないと勘違いした係員が電源を落とし、山頂への途中でリフトが停止してしまう。大声で助けを呼ぶものの誰にも届かず、地上15メートルの空中に置き去りにされてしまう。スキー場が営業を再開するのは1週間後。身を切るような風吹の中、携帯電話も食糧もない。マイナス20度の極寒と暗闇に耐え切れない3人は、必死で脱出を試みようとするが……。
『127時間』（2010）
『トレインスポッティング』の、ダニー・ボイル監督作。ジェームズ・フランコ、ケイト・マーラ、アンバー・タンブリン、シーン・ボット、Koleman Stinger、トリート・ウィリアムズ、リジー・キャプラン、クレマンス・ポエジー、ケイト・バートン、ジョン・ローレンス出演。
登山家アーロン・ラルストンが体験した実話を基に映画化。2003年4月25日、金曜日。当時27歳だったアーロン青年は、ロッククライミングを楽しもうと、ブルー・ジョン・キャニオンに一人で車を走らせて向かっていた。翌日、目的地へと着いたアーロンは、ロッククライミングを楽しんでいたが、次の瞬間、谷底へと落ちてしまう。同時に落ちてきた岩の一つに右腕を挟まれ、身動きが取れなくなってしまう。それから、127時間……誰も救助に現れない状況下で、アーロンは必死に脱出を図ろうとするが……。
『海底47m』（2017）
『海底47m 古代マヤの死の迷宮』の、ヨハネス・ロバーツが監督と脚本を担当。マンディ・ムーア、クレア・ホルト、マシュー・モディーン、サンティアゴ・セグーラ、ヤニ・ゲルマン出演。
メキシコで休暇を過ごす姉妹。ケイト（クレア・ホルト）はホオジロザメをひと目見ようと、“シャークケージダイビング”への参加を計画する。一方のリサ（マンディ・ムーア）は乗り気ではなかったが、ケイトに説得されて二人は沖へ出る。保護用の檻に入り、海の中を堪能しているのも束の間、水上の船とをつなぐケーブルに故障が発生し、二人は檻ごと水深47メートルの海底へ落下してしまう……。ケージは壊れ、船との通信も途絶え、酸素も残り少なくなっていく。絶望的な状況の中、助けを求める彼女たちに巨大なホオジロザメが牙を剥く……。
※2023年2月10日時点での情報です。
