不倫や身分差など、ダメだと思うほど惹かれてしまう恋愛を描いた作品は中毒性が高いもの。本記事では、そんな関係を描いた「大人の恋愛」映画を6本ピックアップしてご紹介します。
『さらば、わが愛 覇王別姫』（1993）
『ラストエンペラー』（87）などのチェン・カイコー監督作。出演は、レスリー・チャン、チャン・フォンイー、コン・リー、グォ・ヨウほか。
京劇の俳優養成所で兄弟のように互いを支え合い、厳しい稽古に耐えてきた2人の少年。やがて成長した彼らは、チョン・ティエイーとトァン・シャオロウとして人気の演目「覇王別姫」を演じるスターとなっていた。女形のチョンは覇王を演じるトァンに秘かに思いを寄せていたが、彼は娼婦のチューシェンと結婚してしまう……｡
日本統治時代、第2次世界大戦、共産党政権樹立､文化大革命と動乱の中国に生きる人々の三角関係を描いた一大叙事詩。
『火口のふたり』（2019）
『福田村事件』（23）などの荒井晴彦が監督及び脚本を務める。出演は、柄本佑、瀧内公美ほか。
十日後に結婚式を控えた直子は、昔の恋人・賢治と久しぶりの再会を果たす。新しい生活のため荷物を片づけていた直子は、1冊のアルバムを取り出す。そこには、ただ欲望のままに生きていた青春の日々が映っていた。直子の婚約者が戻るまでの五日間、2人は再び激しい情欲にのめりこんでいく。
白石一文の同名小説が原作。東日本大震災から7年目の夏を舞台に、いとこで元恋人の2人を映し出す濃密な人間ドラマ。
『花様年華』（2000）
『恋する惑星』（94）などのウォン・カーウァイが監督及び脚本を務める。出演は、トニー・レオン、マギー・チャン、スー・ピンラン、レベッカ・パン、ライ・チン、マン・レイ・チャンほか。
1962年、香港。新聞社の編集者チャウと商社で秘書として働くチャン夫人は、同じ日に同じアパートの隣同士に引っ越してくる。やがて2人は、それぞれのパートナーが不倫関係にあることに気付き、苦悩を共有するうちに心惹かれ合っていく……。
互いに不倫された男女のプラトニックな恋愛を、ウォン・カーウァイ監督の美しい映像で綴るメロドラマ。
『愛人 ラマン／恋人・ラマン』（1992）
『セブン・イヤーズ・イン・チベット』（97）などのジャン=ジャック・アノー監督作。出演は、ジェーン・マーチ、レオン・カーフェイ、メルヴィル・プポー、リサ・フォークナー、アルノー・ジョヴァニネッティほか。
1929年、フランスの植民地・インドシナのメコン川を渡る船の上で、15歳のフランス人少女は裕福な中国人青年と出会う。人知れず逢瀬を重ねる2人だったが、彼女がフランスへ帰る日は近づいていた……。
マルグリット・デュラスの自伝的小説を原作としている。歳の差のある2人の秘められた愛を描くラブロマンス。
『フランス組曲』（2015）
『ある公爵夫人の生涯』（08）などのソウル・ディブが監督及び脚本を務める。出演は、ミシェル・ウィリアムズ、クリスティン・スコット・トーマス、マティアス・スーナールツ、サム・ライリー、マーゴット・ロビーほか。
1940年6月、ドイツの猛攻により、フランス・パリは陥落。フランス中部の田舎町ビュシーで、出征した夫の帰りを待ちながら義母と暮らすリュシルの屋敷には、ドイツ軍中尉ブルーノが滞在することに。ともに音楽を愛するリュシルとブルーノは、いつしか惹かれ合うようになるが……。
アウシュヴィッツ強制収容所で亡くなったイレーヌ・ネミロフスキーの未完の小説を映画化。過酷な状況の中での許されぬ恋がドラマチックに紡がれている。
『空気人形』（2009）
『万引き家族』（18）などの是枝裕和が監督及び脚本を務める。出演は、ペ・ドゥナ、井浦新（ARATA）、板尾創路、高橋昌也、余貴美子、岩松了、星野真里、丸山智己、奈良木未羽、柄本佑ほか。
古びたアパートで持ち主の秀雄と暮らす空気人形は、ある朝、本来持ってはいけない「心」を持ってしまう。 秀雄が仕事に出かけると、洋服を着て靴を履いて街へと歩き出す。やがて、レンタルビデオ店で働く純一と出会い、その店でアルバイトをすることに。 密かに純一に想いを寄せる空気人形だったが、 彼の心の中にどこか自分と同じ空虚感を感じてしまう。
業田良家のコミック「ゴーダ哲学堂 空気人形」を原作とした、人形と人間の恋愛を描いた切ないファンタジーラブストーリー。
※2023年12月21日時点の情報です。
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