中南米の裏社会!『エスコバル/楽園の掟』麻薬密売組織のボスが注目される理由とは?

2016.02.22
映画

俺は木こりだいい男よく眠りよく働く

谷越カニ

近年、パブロ・エスコバルという人物の名をよく見聞きするようになりました。

Netflixに彼を題材にしたドラマが2作品、ドキュメンタリー映画まで配信されている「人気者」です。3月12日にはベニチオ・デル・トロ主演の『エスコバル/楽園の掟』が公開されます。

しかし、彼の正体はコロンビア最大の麻薬密売組織のボス!アメリカにコカインを大量に輸出した男がなぜ注目を集めているのか、ドラマやドキュメンタリー、『エスコバル/楽園の掟』について紹介しつつ説明していきたいと思います。

パブロ・エスコバルとは何者か?

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出典:https://www.flickr.com/photos/mnrqz/5585695060/

1949年生まれのエスコバルはコカイン取引で富を築いたコロンビアの麻薬王です。

彼が率いたメデジン・カルテルは世界のコカイン市場の8割を支配するほど力をつけ、慈善事業に力を入れることで市民からの支持も厚かったそうです。

支持を集めようとした理由は政治家になるため。国会議員になった時期もありましたが、相次ぐスキャンダルで国会から追放されてしまいます。

これを機にメデジン・カルテルはテロ組織と化し、暗殺から航空機の爆破まで手広く破壊活動を行っていくことになります。

なぜエスコバルを題材にした作品が作られるのか?

エスコバル人気に影響を与えているのはメキシコ麻薬戦争だと思われます。

麻薬カルテルによる非人道的な殺人事件が多発し世界中で注目を集めたことを受け、同様の題材を実話を元にして作れば人気が出ると踏んだのでしょう。

メキシコの麻薬カルテルが力をつけた背景にエスコバル率いるメデジン・カルテルの滅亡があることも関心を呼ぶ要因になったと考えられます。

エスコバルを題材にした傑作ドラマ『ナルコス』

Netflixのオリジナルドラマ。IMDbのスコアは9という高い評価を受けています(『ハウス・オブ・カーズ』や『ファーゴ』と同スコア)。

ゴーン・ガール』に脇役として出演したボイド・ボルブルックがDEA(麻薬取締局)の捜査官マーフィーを演じ、彼がエスコバルを追い詰めていく物語です。

テレビ放送を前提としたドラマでは実現不可能なほど凄惨な描写とセミドキュメンタリー風の演出が魅力的。

作風が傑作映画『シティ・オブ・ゴッド』に近いという意見もあるようです。

嘘だろ?と思ってしまうような出来事も多々ありますが、そのほとんどが現実に起きたことだと教えてくれるのがドキュメンタリー『パブロ エスコバルが作り上げた時代』です。

淡々と事実が語られていく『パブロ エスコバルが作り上げた時代』

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出典:https://www.flickr.com/photos/home_of_chaos/8780245471/

本作はジャーナリストやコロンビアの大統領、メデジン・カルテルの元メンバーらがエスコバルについて語るインタビューとメディアが報じたニュース映像を交互に映すドキュメンタリーです。

淡々と進行していく中で映る映像や語られるエピソードは『ナルコス』と全く同じ。あれ事実だったの!?と驚いてしまう点も多々あります。

ドラマが取りこぼしたエスコバルの真実を補完している部分もあるので、『ナルコス』のファンは見ても損はありません。

3月12日公開の『エスコバル/楽園の掟』はどんな映画なのか?

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(C)2014 Chapter 2 – Orange Studio - Pathé Production – Norsean Plus S.L – Paradise Lost Film A.I.E – Nexus Factory - Umedia – Jouror Developpement

主演は『スター・ウォーズ/エピソード8』に出演が決定したベニチオ・デル・トロ。監督は本作が初監督作品となる俳優のアンドレア・ディ・ステファノです。

カナダ人の青年がコロンビア人女性と結婚したことでメデジン・カルテルの一員として取り込まれ、逃げられなくなるというストーリー。

『ナルコス』はエスコバルを対立する立場から描いたドラマですが、本作は『グッドフェローズ』のように内部からエスコバルの恐ろしさを描いた映画です。

観客はコロンビアの裏社会を疑似体験することができ、その恐ろしさを痛感することでしょう。

海外での評判は賛否あるもののデル・トロの演技を高く評価する声が多いようです。絶賛する側は熱烈に支持し、批判する側からは、デル・トロの演技は評価するけど1980年代のドラマのようだという意見が見られます。

題材が題材なだけに人を選ぶ映画なようですね。ただし、デル・トロファンは必見です!

今後もエスコバル人気は続く?

『ナルコス』はシーズン2製作が決まっており、当分はエスコバル人気は衰えないでしょう。

しかし、既に多数の作品が製作されていることもあり、いずれ賞味期限は切れます。その時もてはやされるのは、ショーン・ペンのインタビューを受けたメキシコの麻薬王ホアキン・グスマンかもしれません。

中南米の裏社会を舞台にした作品は当分の間流行しそうです。

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  • MissPiggy
    3.9
    ゴットファーザーに似た男社会ならではという感覚、、、。 実話を基にした作品が好きなので私的には好きな映画でした。 ただパブロはとんでもない男だなと再確認。
  • 紫屋
    3.7
    確か今作と同じくらいの時期にデルトロさん主演のボーダーラインも上映されていたので あっちでは麻薬商人をぶっ殺しているのに こっちでは麻薬商人の親玉をやっていて、慌ただしい人だなと思いました
  • LUKESIS
    4.0
    ベニチオデルトロのオーラ! ハマり役でかっこいい。 ジャージに短パン姿もやけに似合う。 神父に言う台詞が印象的だった。 そしてニコもハマり役。 わかりやすく先が読めちゃう展開だけど面白かった。
  • sachikonakamoto
    3.5
    恋人の叔父さんが民衆思いの議員さんだと思ってたら麻薬カルテルのボスだった話、逃げようと思った時には手遅れだった回。 たぶん叔父さんめちゃめちゃ怖いんだろうが、残忍なシーンがほぼない(映ってないところで人が死にまくってる)ので「見た目は怖いが良い人」みたいなベニチオデルトロを見てる感じだった。エスコバルの一生を描くには2時間じゃ到底足りないな。 ベニチオおじさんのスーパーカラオケタイム、普通に心地よく寝てしまった…
  • トランスマスター
    4.0
    コロンビアの国会議員兼メデジンカルテルのボスの姪に惚れてしまったサーフトリップでこの地に訪れていたカナダ人サーファーが、その娘と結婚しファミリービジネスに巻き込まれてしまうお話です。 ◆良い点/注目ポイント ・実在の人物を演じたベニチオ・デル・トロは、カルテルのボスや正反対の立場の麻薬取締部隊役もハマる。ピエール瀧のようなキャラです。 ・ヒロインのクローデイアもミスユニバースを多数輩出しているコロンビアの美女をよく演じています。 ・屋敷の敷地内に象がいるのもスケールが大きいし、マフィア映画で判事を暗殺する場面もあるが今回の暗殺相手はテロリストの領域です。 ◆改善点 ・ビーチに居た半グレが以外にしょぼかったです。マチェーテで襲ってくると思いきや、主人公が後日洋服屋でジャケットを試着中に犬を放つと言う小物っぷり。 ・サーファー兄弟のサーフシーンのカットもなくトリップするほど波も良くないという環境ならわざわざこんな治安の悪い所まで来なくてもカリフォルニアかフロリダかメキシコのカンクンあたりで良いと思います。 ・ヒロインの使う英語がスペイン語訛りがなく物足りません。 ・もっと国会議員の面を強く出し陰で悪の大物というシシリアンマフィアのような感じを想像していましたが、完全にカルテル稼業に偏った描写です。 ◆総括 ・ギャングやマフィアを題材とした映画は数ある中でカルテルを題材しにした作品は希少なのでメキシコ以外の反社会勢力の実態を知るきっかけになりました。ゲームの『GTA』に出てくるカルテルはメデジン・カルテルがモデルだと勝手に解釈しました。 残酷描写はありますが、ドンパチアクションはほとんどありません。南米の雰囲気を味わうために字幕での視聴がお薦めです。
「エスコバル 楽園の掟」
のレビュー(580件)