夏休みも終わって9月に入りましたがまだまだ暑い日が続いています。
ところで皆さんは、今年の夏はいかがお過ごしでしたか? 今年は『貞子vs伽椰子』から始まり『死霊館 エンフィールド事件』や『アンフレンデッド』と言ったホラー映画が上映され、ホラー映画ファンの方にとっては満足の夏となったのではないでしょうか?
しかし、まだ夏は終わらせないぞと言わんばかりに、8月27日より『ライト/オフ』が公開されました!
(c) 2016 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC ALL RIGHTS RESERVED
本日はまだ見ていないみなさんのために簡単なあらすじとともに作品の見所をご紹介します!
Amazon Prime Videoで観る【30日間無料】あらすじ
電気を消したら”それ”は来る─
─ オフィス、夜道、そしてあなたの部屋まで。
どこへ逃げても、そこに暗闇がある限り──。
ひとり暮らしのレベッカ(テリーサ・パーマー)は、幼い弟マーティン(ガブリエル・ベイトマンから「電気を消すと、何かが来る」と打ち明けられる。実はレベッカが数年前に家を出たのも、”それ”が原因のひとつだった。
レベッカは脅える弟のために、今度は逃げずに”それ”の正体を突き止めようと決意する。沢山の電気を用意して実家に乗り込む彼女だったが、母ソフィー(マリア・ベロ)が隠していたあまりにも残酷な秘密が明らかになった時、ひとつ、またひとつ、電気が消えていく──。
“それ”はいったい何なのか? なぜ襲いかかって来るのか? 81分間、ノンストップで泣き叫ぶか、凍り付くか、いずれにしても、あなたは二度と電気を消せない──。(『ライト/オフ』公式サイトより)
Amazon Prime Videoで観る【30日間無料】1億5000万再生!大騒動を巻き起こした動画から始まった
動画サイトに投稿されたある動画。公開されるやいなや「怖すぎる」「眠れない」など数多くのコメントが寄せられ、大騒動を巻き起こした動画が存在します。
実はその動画、今作でハリウッド映画監督デビューを果たしたスウェーデンの新鋭デビッド・F・サンドバーグ監督の同名短編映像なんです。いつしかそれはハリウッドの”ある監督”の目に入ります。『ソウ』シリーズや『死霊館』シリーズでお馴染みの監督、鬼才ジェームズ・ワンです!
彼は動画を見て「フィルムメーカーの卵だった頃の自分が作ったような作品だ」と絶賛。今作に至っては単純に短編動画のリメイクを作るのではなく、独自の邪悪な考えと陰謀を持つ悪魔を短編動画から引き出すことを考えたようです。短編動画と今作品を見比べてみるのも面白いかもしれません。ただしすごく怖いです。
※閲覧注意の全世界が震撼した恐怖の動画はこちら!
シンプル・イズ・ベスト! 奴は暗闇から現れる…
(c) 2016 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC ALL RIGHTS RESERVED
小さな頃、「暗闇に何かいる」「自分以外誰もいないはずの部屋で、誰かの視線を感じる」…そのような経験をしたことはありませんか?
この作品は“暗闇の恐怖”をテーマに徹底して描いています。ホラー映画は日常生活では現れることのないモンスターが出てきたり、何かに取り憑かれたりした恐怖を描いていることがほとんど。心のどこかで「自分とは関係ないなあ」と思って見ていませんか?
しかし、暗闇というのは日常生活で必ず目にするはずです。こうした身近なモチーフを使った恐怖は「私にも同じことが起こるかも」と想像できませんか? それは普段見ているホラー映画以上に私たちの不安や恐怖心を煽ってくるのではないでしょうか。
またこの作品は「電気を消すと現れる、電気をつけると消える」というシンプルなルールに乗っ取って霊が現れます。画面の端には完全に闇に包まれて様子のわからない隣の部屋。“そこに何かいるのではないか”と思わせるような画面構成で、観客はどうしても怖い“何か”を想像してしまうのです。
そのため、この映画には常に張り詰めた空気が漂っています。劇場でもその空気は伝染し、81分間という時間が恐怖へと変わっていくのです。見終わった後、懐中電灯を手元に置いておきたくなるでしょう。
今年上映された作品では『残穢 住んではいけない部屋』が今作品とタイプが似ています。
(c)2016「残穢−住んではいけない部屋−」製作委員会
どちらの作品も「自分の住んでいる場所に何かあったら?」「暗闇におばけがいたら?」と誰でも一度は考えたことのある想像を基に、人間の恐怖心を徹底的に追及したホラー作品と言えるでしょう。
Amazon Prime Videoで観る【30日間無料】怖いだけがホラーじゃない! 怖さの中にある家族のストーリー
ホラー映画といえば、おばけが出てきて登場人物が恐怖に怯える話だと思っていませんか? もちろん、それだけではありません。
一概には言えませんが、ホラー映画は登場人物たちのトラウマや問題を、恐怖によって克服したり解決したりする物語でもあるのです。今回、物語の中心には問題を抱えた家族がいます。仲の良かったはずが、問題を抱えたことにより溝が生まれることに…。
問題を解決していく中盤以降、霊が現れる理由がわかります。きちんと問題の謎が物語と絡んでいて、単に怖さを楽しむだけの映画ではなく、家族の物語を楽しめる映画にもなっているのです。
バラバラだった家族が次第にひとつになって立ち向かっていく姿というのは美しくドラマチック。そして登場人物のレベッカの人間関係に対する成長ぶりも要チェックです。個人的にはレベッカの恋人ブレット(アレクサンダー・ディペルシア)の行動が、従来のホラー映画に出てくる登場人物と異なり新鮮でした。怖さとはトラウマを克服するチャンスかも…。
ラストの家族の決断は、切なくも悲しくて涙があふれること間違いなしです。
食わず嫌いはもったいない! 普段ホラー映画を見ない方にこそ見て欲しい
上述した通り、怖いだけがホラー映画ではありません。普段、ホラー映画を見ないという方にこそオススメです。なんとなく苦手意識があるから見ないというのは、本当にもったいない! 怖い画面に目が行きがちですが、その裏側には制作者たちが散りばめた思いがたくさんあります。
観客を怖がらせる(びっくりする)ものだったり、日常生活に対する教訓だったり…。それはどの映画にも言えることではありますが、特にホラー映画は色濃く映し出されています。
怖い映像以外の部分にも目を凝らしてみることで新しい発見があるかも…。さて皆さんはどれだけ読み取れるでしょうか? 今年の夏の終わりに、ぜひ映画館で発見してみてくださいね!
Amazon Prime Videoで観る【30日間無料】
※2022年2月27日時点のVOD配信情報です。