映画「あゝ、荒野」シリーズ一覧！前篇・後篇のあらすじ＆キャスト・見どころをまとめて紹介

劇作家・寺山修司の長編小説を、時代を現代に移し二部作で実写映画化した「あゝ、荒野」シリーズ。2人の孤独な青年が、ボクシングを通じて成長し、絆を育んでいく。菅田将暉とヤン・イクチュンのW主演でおくる新たな青春映画「あゝ、荒野」シリーズのあらすじやキャスト、見どころをまとめてご紹介します。

『あゝ、荒野 前篇』（2017）

少年院から出たばかりの沢村新次（菅田将暉）は、幼い頃に親に捨てられた過去を持ち、兄貴分の劉輝（小林且弥）を半身不随にした昔の仲間の裕二（山田裕貴）を恨んでいた。一方、吃音（きつおん）と赤面対人恐怖症に悩む“バリカン”こと二木健二（ヤン・イクチュン）は、社会で孤独感に苛まれていた。ある日2人は“片目”こと堀口（ユースケ・サンタマリア）からボクシングジムに誘われる。復讐心に燃える新次、内気な性格を変えたいバリカン、それぞれの思いを抱えてトレーニングに励む2人は、やがて深い絆が生まれていく。

「あゝ、荒野」シリーズの前篇。監督は『二重生活』などの岸善幸が担当。若手実力派俳優・菅田将暉と、『息もできない』などのヤン・イクチュンがW主演を務める。2人をボクシングに誘う人物にユースケ・サンタマリア、そのほか、木下あかり、木村多江、でんでん、モロ師岡、山田裕貴など若手からベテランまで個性豊かな面々がそろう。孤独と復讐心を募らせ、全身からヒリヒリとしたエネルギーを発する新次と、内気で心優しいバリカン、対照的な2人がボクシングを通して変化していくさまに釘付けになる。

『あゝ、荒野 後篇』（2017）

プロデビュー戦を終えて再びトレーニングに励む新次とバリカン。因縁の相手・裕二との対戦が決まりトレーニングにより熱が入る新次は、自分の父親の死とバリカンの関わりを知る。一方のバリカンは図書館で出会った女性に恋をするが、孤独は埋まらない。バリカンは自身の殻を打ち破るため、新次との決別を誓い、試合を重ねるごとに徐々に名を上げていく。そして奇妙な絆で結ばれた2人の死闘が始まる……。

「あゝ、荒野」シリーズの後篇。監督は前作に続き岸善幸が務め、主要キャストも続投する。肉体改造を経て挑んだというボクシングシーンは、前篇・後篇通して圧巻。もつれていく人間関係は運命の対決へと引き込んでいく。第41回日本アカデミー賞で菅田将暉が最優秀主演男優賞受賞、第60回ブルーリボン賞で本作が作品賞受賞など、映画賞を総なめにした。

(C)2017「あゝ、荒野」フィルムパートナーズ

※本記事で紹介する映画は国内最大級の映画レビューサービス「Filmarks（フィルマークス）」のデータに基づいてセレクトしたものです。
※2021年4月30日時点の情報です。