さまざまなキャラクターを高い演技力で演じ、日本を代表する若手俳優のひとりとして活躍を続ける菅田将暉。そんな彼のおすすめ出演映画をまとめてご紹介。
菅田将暉 プロフィール
菅田将暉は1993年2月21日生まれ、大阪府箕面市出身。身長175cm。
2008年、第21回「ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト」でファイナリストに選ばれたことをきっかけに芸能界入り。
2009年に『劇場版 仮面ライダーディケイド オールライダー対大ショッカー』で映画初出演、続く『仮面ライダーW』で連続TVドラマに初主演・初出演。同年の『仮面ライダー×仮面ライダー W&ディケイド MOVIE大作戦』で映画初主演を果たした。
2013年、主演作『共食い』で第37回日本アカデミー賞 新人俳優賞を受賞。2015年、NHK総合ドラマ『ちゃんぽん食べたか』、TVドラマ『民王』で主演を務め、第40回エランドール賞新人賞などを受賞した。
2017年には音楽活動を開始し「見たこともない景色」「さよならエレジー」などを発表。また、同年に『あゝ、荒野』で第41回日本アカデミー賞 最優秀主演男優賞、芸術選奨文部科学大臣新人賞を受賞。
2019年は、主演を務める山崎貴監督作『アルキメデスの大戦』、大森立嗣監督作『タロウのバカ』が公開される。
映画、TVドラマ、CMなどさまざまな分野で高い演技力を発揮。日本を代表する若手俳優として活躍を続ける。
『共喰い』(2013)
第146回芥川賞受賞を受賞した田中慎弥による小説を『EUREKA ユリイカ』の青山真治監督が実写映画化。昭和終わり頃の田舎町を舞台に、暴力的な性癖を持つ父への嫌悪感と自分がその息子であることに葛藤する男子高校生を描く人間ドラマ。
菅田将暉が演じたのは、主人公の篠垣遠馬。父の血が流れる自分にも、どうしようもない凶暴性が内在することに思い悩む。本作で、第37回日本アカデミー賞 新人俳優賞を受賞した。
『そこのみにて光輝く』(2014)
41歳で自死した不遇の作家・佐藤泰志の唯一の長編小説を『オカンの嫁入り』の呉美保監督が実写映画化。北海道函館を舞台に、社会の底辺で生きる男女の出会いとその暮らしを描くラブストーリー。
菅田将暉が演じたのは、大城拓児。気性が荒っぽいところがあるもの人懐っこいキャラクターで、千夏(池脇千鶴)の弟として登場する。
本作で、高崎映画祭 最優秀助演男優賞を受賞した。
『海月姫』(2014)
東村アキコの人気漫画を『のだめカンタービレ 最終楽章』の川村泰祐監督が実写映画化。オタク女子ばかりが住む男子禁制アパートに暮らすクラゲオタクの女性が、女装男子と育む不思議な友情を描く青春ドラマ。
菅田将暉が演じたのは、女装趣味のイケメン・鯉淵蔵之介。ヒロインの倉下月海(能年玲奈)が熱帯魚ショップでトラブルに遭っているところを、蔵之介が助けることから物語が始まる。本作で女装を披露している。
『チョコリエッタ』(2014)
大島真寿美の青春小説を実写映画化。もどかしい思いを抱える孤独な女子高生と映画好きな青年が、旅を通して再生していくひと夏の物語を、フェリーニの名作『道』へのオマージュを散りばめながら描いた青春ロードムービー。
人気モデルの森川葵とW主演した菅田将暉が演じたのは、映画製作に没頭する青年・正岡正宗。母と愛犬を亡くして心を閉ざしてしまった知世子(森川葵)と一緒に撮影旅行へ出る。
『ピースオブケイク』(2015)
漫画家・ジョージ朝倉の人気漫画を俳優としても活躍する田口トモロヲが実写映画化。周りに流されるままに人生をおくってきた女性が、心機一転、幸せを掴むために奔走する姿を描く。
菅田将暉が演じたのは、主人公の志乃(多部未華子)に付きまとう男・川谷。志乃と同じビデオ屋のアルバイトとして登場し、脇役ながら印象的な演技を見せている。
『ピンクとグレー』(2016)
ジャニーズ初の小説家・加藤シゲアキが芸能界のウソとリアルを描いた小説を行定勲監督が実写映画化。大人気スター・白木蓮吾の突然の死によって親友の河田大貴が迷い、苦しみながらたどり着いた死の真相を描くサスペンス映画。
菅田将暉が演じたのは、知名度のほとんどない俳優・河田大貴。少年時代からの親友であり人気俳優の白木蓮吾(中島裕翔)が急死したことで、一躍世間の注目の的になっていく。
原作を大幅に翻案し小説にはなかったエピソードを盛り込み、前後半で印象がガラリと変わる仕掛けなども話題を呼んだ。
『ディストラクション・ベイビーズ』(2016)
新鋭・真利子哲也監督による青春群像劇。愛媛県松山市を舞台に、暴力にとりつかれた若者たちの欲望と狂気を描く。
菅田将暉が演じたのは、芦原泰良(柳楽優弥)の強さに惹かれ、取り入る青年・北原裕也。通行人に無差別に暴行を働くなどの凶行を繰り返した後、キャバクラで働く少女・那奈(小松菜奈)と乗り合わせた車で松山市外へ向かう。
本作での演技が評価され、ヨコハマ映画祭 助演男優賞を受賞した。
『二重生活』(2016)
直木賞作家・小池真理子原作の小説を、のちに『あゝ、荒野』を撮る岸善幸監督が実写映画化。修士論文のテーマに悩む哲学科の女子大学院生が、教授のアドバイスで近所の既婚男性を尾行して考察することに。やがて尾行に快感を覚えていく姿を描いたサスペンスドラマ。
菅田将暉が演じたのは、主人公の女子大学院生・白石珠(門脇麦)の恋人・鈴木卓也。彼女とのキスシーンやベッドシーンでも話題に。
『セトウツミ』(2016)
此元和津也の人気同名漫画を『まほろ駅前多田便利軒』の大森立嗣監督が実写映画化。元サッカー部で天然キャラの瀬戸とクールなメガネ男子の内海、2人の高校生が放課後の河原でユーモラスなトークを繰り広げる青春ストーリー。
菅田将暉が演じたのは、瀬戸。高校のマドンナ・樫村(小松菜奈)に想いを寄せている。内海(池松壮亮)とは対照的に、明るく、抜けた性格で主にボケ役を担う。ふたりのキャラクターと関西弁で終始繰り広げる会話劇が笑いを誘う。
本作で日本映画プロフェッショナル大賞 最優秀主演男優賞を受賞。
『溺れるナイフ』(2016)
ジョージ朝倉の人気少女漫画を『おとぎ話みたい』の山戸結希監督が実写映画化。東京から田舎町に引っ越して来たモデルの少女と、容姿端麗な個性的な少年の恋の行方を描く青春ラブストーリー。
菅田将暉が演じたのは、土地一帯を取り仕切る一族の末裔である長谷川航一朗。刺激を求めるヒロインの夏芽(小松菜奈)は、窮屈な家庭環境で育ち、感情が満たされず非行に走る航一朗に惹かれていく。
『キセキ あの日のソビト』(2017)
音楽グループ「GReeeeN」の結成と代表曲「キセキ」の誕生秘話を題材に、メンバーが家族や仲間と衝突を経験しながらも、音楽と夢を志して突き進む姿を描く青春ストーリー。
松坂桃李とのW主演で菅田将暉が演じたのは、HIDE。楽曲をプロデュースするJIN(松坂桃李)の弟として、グループのリーダーを務める。歯医者と音楽の道を目指すHIDEと仲間たちの絆が感動を呼ぶ。
『帝一の國』(2017)
古屋兎丸の同名漫画を『世界から猫が消えたなら』の永井聡監督が実写映画化。日本一の名門高校で、生徒会長の座をめぐって勃発する激しいバトルをコミカルに活写した学園コメディ。
菅田将暉が演じたのは、全国屈指のエリートたちが集まる海帝高校に主席入学を果たした主人公・赤場帝一。内閣総理大臣になって自分の国をつくるという野望を果たすための第一歩として、生徒会長の座を狙う。
『銀魂』(2017)
週刊少年ジャンプ連載の空知英秋の人気同名漫画を「勇者ヨシヒコ」シリーズの福田雄一監督が実写映画化。江戸時代末期の日本を舞台に、宇宙人に支配された江戸で万事屋を営む侍と仲間たちの活躍を描くSF時代劇。
菅田将暉が演じたのは、廃れた剣術道場の子息・志村新八。侍魂を持つ男・坂田銀時(小栗旬)、戦闘種族の少女・神楽(橋本環奈)と共に営む万事屋のまわりで、奇怪な事件や騒動が次々と起こる。
翌年には続編の『銀魂2 掟は破るためにこそある』が公開された。
『あゝ、荒野』(2017)
寺山修司による唯一の長編小説「あゝ、荒野」を『二重生活』の岸義幸監督が実写映画化した前後編の2部作。近未来の新宿を舞台に、生まれも育ちも違う2人の男が、共にプロボクサーを目指していく中で、奇妙な友情を育んでいく青春ドラマ。
ヤン・イクチュンとのW主演を務める菅田将暉が演じたのは、かつて母に捨てられた青年・沢村新次。兄貴分を半身不随にした元仲間・裕二(山田裕貴)への復讐を誓う。
そんなある日、街でティッシュ配りをしていた赤面対人恐怖症の健二(ヤン・イクチュン)と一緒に、堀口(ユースケ・サンタマリア)からボクシングジムへ誘われる。
『火花』(2017)
又吉直樹による第153回芥川賞受賞作を板尾創路監督のもと実写映画化。厳しいお笑いの世界で現実の壁に阻まれながらも、日々切磋琢磨し、夢を追い求める若手芸人の姿を描く青春ストーリー。
桐谷健太とのW主演で菅田将暉が演じたのは、まったく芽が出ない芸人・徳永。天才的な発想の持ち主である神谷(桐谷健太)に惹かれ、奇妙な師弟関係を結ぶ。
2人は毎日のように飲み、芸の議論を交わし、仕事はないにもかかわらず充実した日々を送るようになる。
『生きているだけで、愛』(2018)
数々の企業CMや著名アーティストのMVを手がけてきた関根光才監督が、本谷有希子の原作小説を映画化。引きこもり気味で感情を制御できない女と、その恋人であり、彼女と真摯に向き合わない雑誌編集者の男性を描く。
菅田将暉が演じたのは、主人公の引きこもり女子・寧子(趣里)の恋人、津奈木。ゴシップ雑誌の編集者で、他人と距離をとり、傷つきも傷つけもしない人間関係を保ちながら、すべてをあきらめているような男という役どころ。
『アルキメデスの大戦』(2019)
戦艦大和をめぐる謀略を描いた三田紀房の同名コミックを『永遠の0』『ALWAYS 三丁目の夕日』の山崎貴監督が実写映画化。欧米との対立が激化する1930年代の日本を舞台に、巨大戦艦「大和」の建造計画を企てる軍部と、それを食い止めようとする天才数学者の奮闘を描く。
菅田将暉が演じたのは、天才数学者・櫂直。山本五十六の誘いを受け、海軍入り。100年に一人の天才と呼ばれた圧倒的な数学的能力と持ち前の度胸を活かし、巨大戦艦建造計画の阻止に挑む。数学と美に執着し、軍隊嫌いを公言している。
『タロウのバカ』(2019)
『日日是好日』『セトウツミ』の大森立嗣監督・脚本による、社会からはじき出され刹那的に生きる3人の少年の輝きを描く青春ドラマ。生まれてから一度も学校に行ったことがなく、自分の年齢すら知らない、それでも自由に生きている少年タロウが、年上の少年との出会いを通じて「世界」を知っていく。
大森監督とは『セトウツミ』に続くタッグとなる菅田将暉が演じるのは、タロウ(YOSHI)の仲間のひとりで高校生のエージ。やるせない悩みを抱えているが、タロウといるときは心が解き放たれるという役どころ。親友のスギオ(仲野太賀)を含めた3人の理屈を超えた絆と疾走を鮮烈に体現する。
【文/あおやぎ】
(C)2019 映画「タロウのバカ」製作委員会、(C)2018「生きてるだけで、愛。」製作委員会、(C)田中慎弥/集英社・2012「共喰い」製作委員会、(C)2014 佐藤泰志/「そこのみにて光輝く」製作委員会、(C)2014映画「海月姫」製作委員会 (C)東村アキコ/講談社、(C)寿々福堂/アン・エンタテインメント、(C)2015 ジョージ朝倉/祥伝社/「ピース オブ ケイク」製作委員会、(C)2016「ピンクとグレー」製作委員会、(C)2016「ディストラクション・ベイビーズ」製作委員会、(C)2015「二重生活」フィルムパートナーズ、(C)此元和津也(別冊少年チャンピオン)2013 (C)2016 映画「セトウツミ」製作委員会、(C)ジョージ朝倉/講談社 (C)2016「溺れるナイフ」製作委員会、(C)2017「キセキ あの日のソビト」製作委員会、(C)2017 フジテレビジョン 集英社 東宝(C)古屋兎丸/集英社、(C)空知英秋/集英社 (C)2017「銀魂」製作委員会、(C)2017「あゝ、荒野」フィルムパートナーズ、(C)2017「火花」製作委員会、(C)2019「アルキメデスの大戦」製作委員会
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