【ネタバレ】『ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密』血の誓いはなぜ破れた?結末はどうなる?魅力を徹底解説

− 『ハリー・ポッター』では明かされなかった最大の謎、解禁。

世界中を虜にしてやまないファンタジー映画の金字塔『ハリー・ポッター』シリーズのスピンオフ作品第3弾『ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密』が、遂に公開されました。

シリーズを通して脚本を手がけるのは、原作者であるJ・K・ローリング。監督は、『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』(2007)以降シリーズ全ての作品を手掛けた、デヴィッド・イェーツ。

ファンタビオリジナルキャストが再集結する中、新たに悪の魔法使い・グリンデルバルドを演じるのは、デンマークを代表する名優マッツ・ミケルセン。

今作のタイトル『ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密』の通り、『ハリー・ポッター』シリーズでは語られなかった“ダンブルドア”の秘密が解き明かされます。はたして、その秘密の正体とは? 前作で残された謎は回収されるのか? FILMAGAでは、映画『ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密』をネタバレ解説していきます。

ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密』(2021)あらすじ

魔法動物を愛するシャイでおっちょこちょいな魔法使いニュートが、ダンブルドア先生や魔法使いの仲間たち、そしてなんとマグルと、寄せ集めのデコボコチームを結成!魔法界と人間界の支配を企む黒い魔法使い、グリンデルバルドに立ち向かう!”5つの魔法のトランク”に隠された、ダンブルドアの“秘密の作戦”とは、いったい!?

※以下、『ファンタスティック・ビースト』シリーズ及び、『ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密』のネタバレを含みます。

前作で残された謎

「ファンタスティック・ビースト」シリーズで描かれているのは、『ハリー・ポッターと賢者の石』の約70年前の魔法界。ホグワーツ魔法魔術学校のハッフルパフ寮出身で、魔法動物学者のニュート・スキャマンダーが本作の主人公です。

シリーズは全部で5作完結を予定しており、本作はその第3作目。既に多くの謎が生まれているシリーズですが、今作ではそのいくつかが回収されます。まずはおさらいをしてみましょう。

謎1:クリーデンスは本当にダンブルドア家の弟なのか

謎2:グリンデルバルドとアルバスの“血の誓い”の経緯

謎3:グリンデルバルド側についたクイニーのその後

明かされた“ダンブルドアの秘密”#1

今作を待ち侘びていたファンがまず気になるのは、ファンタビ2の終わりにグリンデルバルドがクリーデンスへ告げた「お前はダンブルドアの弟だ」という衝撃の告白かと思います。

クリーデンスは前作でレストレンジの家系ではないことが判明し、彼の窮地にダンブルドア家の象徴である不死鳥が現れたことや、グリンデルバルドに告げられた本当の名前「アウレリウス・ダンブルドア」などから、公開時に様々な考察が飛び交いました。

本作で明かされたクリーデンスの本当の正体は、アルバス・ダンブルドアの兄弟ではなく、アルバスの弟、アバーフォース・ダンブルドアの息子でした。

明かされた“ダンブルドアの秘密”#2

前途したように、クリーデンスの正体はアルバス・ダンブルドアの弟、アバーフォース・ダンブルドアの息子であったことが判明しました。しかしいったい何故、アバーフォースはクリーデンスと別れる事になったのか?  また、母親は誰だったのか?  今作ではその詳細も明かされています。

ダンブルドア一家は昔、とある事情で魔法族とマグルが共存するゴドリックの谷の村に住んでいました。そこでアルバスとグリンデルバドルが出会い親密になっていくのですが、その傍らで、アバーフォースもある娘と愛を育んでいたのでした。その娘との間に出来た子供がクリーデンスであり、母親になった女性は妊娠している最中に姿を消し、それっきりになっていました。

クリーデンスに奇襲をかけられたアルバスは、破れたクリーデンスの側に不死鳥が現れたことや、アバーフォース家の鏡に届くメッセージや事情を知っていた為、彼が弟の息子であると確信したのです。

明かされた“ダンブルドアの秘密”#3

ゴドリックの谷で出会ったアルバスとグリンデルバルド。“血の誓い”を交わした経緯も、ここでの出会いが全てのきっかけでした。ゴドリックの谷に引っ越したアルバスは、死の秘宝を研究するグリンデルバルトと出会い、歳も近く優秀な魔法使いである二人はすぐに親密になりました。二人で過ごすうちに、アルバスはグリンデルバルドに影響され、死の秘宝を探求しマグルを支配する事を共謀します。恋人同士であった二人は愛の証として、若気の至りとも言えるような“血の誓い”を交わしてしまったのです。

今作で無事にその誓いも断ち切ることができましたが、グリンデルバルドが最後に放ったセリフ「私は敵ではない、今までもこれからも」「この先、誰がお前を愛してくれる」などから、これまで敗れなかった誓いは単に制約の問題だけではなく、一筋縄ではいかない二人の想いや、複雑な過去が強く影響していたのです。

明かされた“ダンブルドアの秘密”#4

ダンブルドア家の妹、アリアナの死は『ハリー・ポッター』シリーズで既に語られていますが、実はアリアナもオブスキュリアルであったことが今作で明らかになりました。マグルの少年たちに襲われたトラウマで魔法が制御できなくなったアリアナは、暴走した力で実の母親を葬ってしまいました。オブスキュリアルは10代のうちに死んでしまうというのが通説ですが、アリアナの死の直接的な原因は、ゴドリックの谷でのアルバス、アバーフォース、グリンデルバルドの戦いで、誰かが放った魔法があたり失命したのでした。

血の誓いは何故破れたのか

本作の最大の見どころである、グリンデルバルドとアルバスの“血の誓い”の決闘。互いに戦わない誓いを立てたはずの二人が何故戦えたのか。そこには二つの理由があったと考察します。それは、グリンデルバルドがクリーデンスを攻撃し、アルバスとアバーフォースは防御の呪文でそれに対抗したため、第三者を通した戦いとなり、“互いに戦う”構図にならなかったため、誓いに背かずに戦えたのだと思われます。また、同時に魔法を放ったためにどちらかが粛清されることにはならず契約が破棄され、ペンダントは壊れたのだと筆者は推察します。

グリンデルバルド側についたクイニーのその後

前作でグリンデルバルドの誘惑に負けたクイニーは闇堕ちし、彼の仲間になりました。そもそも何故、クイニーがグリンデルバルド側についたのかというと、愛するノー・マジのジェイコブと結婚することの出来ないアメリカ魔法界の法律に失望していたからです。

「何かを変えてくれる」という淡い期待を抱きグリンデルバルドについたクイニーですが、本作の序盤から既に懐疑的な表情を浮かべ、心までは支配されていない様子が見てとれます。最終的にはジェイコブの愛がこもった説得もあり、アルバス側に戻ってきます。絆を深めた二人は本作の終盤に、念願の結婚式をあげることができました。

『ファンタビ4』はどうなる?

はたしてクリーデンスは生きているのか、ナギニはどうなったのか、グリンデルバルドは次に何をするのかなど、また新たな謎がうまれた今作。

アルバスはクリーデンスはもう助からないと思っていましたが、それはアバーフォースと再会する前の話。父親と再会した彼は“肉親の愛”でオブスキュラスが消え、今後はダンブルドア軍団としてナギニと一緒に仲良く活躍してくれることを筆者は期待しています。

そして、今作でキリンがブラジルの魔女、ヴィセンシア・サントスを国際魔法使い連盟の新たなリーダーに選んだ物語の流れを汲むと、次回の舞台はブラジルとなるのではないかと推察します。シリーズを重ねるごとに魅力を増していく魔法ワールドの世界に、どっぷりと浸ってみてはいかがでしょうか。

ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密』作品情報

■監督:デヴィッド・イェーツ
■脚本・原作:J・K・ローリング
■公式HP:https://wwws.warnerbros.co.jp/fantasticbeasts/index.html
■配給:ワーナー・ブラザース映画
■公開日:2022年4月8日

(C) 2021 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved. Harry Potter and Fantastic Beasts Publishing Rights (C)J.K.R.

※2023年2月1日時点での情報です。

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