2017年も残すところあとわずか。今年もたくさんの映画が公開されました。
2017年に日本国内で公開された映画はおよそ1,200本! みなさんはそのうちの何作品をご覧になったでしょうか。
FILMAGAでは、各界の著名人や有識者に「2017年私のNo.1映画」を伺いました!
あのひとやこのひとの心に残った作品は? 本日から年末にかけて、ゆっくりじっくり紹介していきます。
第3回は「Filmarks編」。Filmarksで最もと言っても過言ではないほど映画を観ている(であろう)このひとたちが選んだ“私No.1”は?
映画を感じる悦びを与えてくれた。
赤山恭子さん
(映画ライター)
■プロフィール
年間200名以上の俳優・監督へのインタビューを行う映画記者。毎日、何らかを取材。趣味はお酒と国外逃亡。
ムーンライト
アメリカの一部地域で絶えることのない薬物依存や暴力、育児放棄、貧困の問題を散りばめながらも、静かで狂おしい愛のもようが、心にひたひたと迫る逸作。印象的なカット割り、美しい映像、音楽の運び……台詞で情景を説明することと真逆に位置する「行間を読み取る」という余白をきっちりと残してくれているので、自分の五感をフルに使える……すなわち、映画を感じる悦びを与えてくれた。中でも海辺のシーンはベスト・オブ・ベストで、鼓動が聴こえてくるよう。しびれた。
Amazon Prime Videoで観る【30日間無料】赤山恭子さんの最新情報
エンタメ雑誌編集部、映画ディストリビューターを経て、フリーランスの映画記者になり早3年目を迎えました。ジャンルに捉われず様々な作品や映画人と触れ合うことで、土壌を豊かにして、誠実に作品をお伝えしていけたら。
スター・ウォーズって年に1回のお祭り映画でいいと思う
鴇田崇さん
(世界のディズニーを翔る元映画サイト編集長)
■プロフィール
「映画生活(現ぴあ映画生活)」初代編集長を経て現在フリー。年間延べ250人ほどのインタビューと、世界のディズニーリゾートを取材しまくる家賃が無駄な日々。生涯マイベストは『ミッドナイト・ラン』(88)。
スター・ウォーズ/最後のジェダイ
そもそもジョージ・ルーカスの私的宇宙だった「スター・ウォーズ」は、ディズニーが本腰入れて、かつ御本人が関わらない以上、どこかで独自路線に行かなければいけなかったが、いったん球を置きにいく名投手J・J・エイブラムスで様子をみて、ある程度自由なセカンドで見事に新たな風を吹かすという作戦が大成功。これでおじさんホイホイの「スター・ウォーズ」は終わるのか、はたまた次で J・J・エイブラムスはまた置きにいくのか……という論調もあるかとは思いますが、「スター・ウォーズ」って年に1回のお祭り映画でいいと思うので、冬休みに堪能したい作品ですよね。
Amazon Prime Videoで観る【30日間無料】鴇田崇さんの最新情報
12月26日、下北沢の「本屋B&B」でトークイベントに出ます。実はチケットがソールドアウトしているので、後は当日券が出るかどうかですが、ディズニージャーナリストの宮田健さん、わたしのパイセン、 よしひろまさみちさんと3人で、あることないことを語る3時間。2018年もあるかもしれないので、その際はフィルマガさんに告知してもらおう。
宮田健×鴇田崇×よしひろまさみち「dpost.jpミートアップ大忘年会~人生で大切なことはすべてdpost.jpから教わった~年忘れ! オレたちがパーフェクト・クリスマスだ!」
エンドロールまで溢れる涙を抑えられなかった。
netfilmsさん
(Filmarksユーザー)
■プロフィール
Filmarksで1日1本入魂レビューを2016年元旦から密かに更新中。無類の映画好き30代。
ラ・ラ・ランド
オープニングのロサンゼルスの高速道路での長回しの圧倒的なパワーと躍動感、夢のようなミュージカル場面を掻き消すような不快な現実音との対比。クライマックスで見た幻視者たちの夢に、エンドロールまで溢れる涙を抑えられなかった。ミュージカル映画としてのトーンが後半はあまりなく残念だが、ライアン・ゴズリングとエマ・ストーンのまるで往年のフレッド・アステアとジンジャー・ロジャースのような所作も見事だった。
Amazon Prime Videoで観る【30日間無料】netfilmsさんの最新情報
宇都宮Lynch ワークショップ「映画の日」(毎月第4木曜日21時から)
FMミヤラジ「We Are Movie Lovers」準レギュラー(毎週金曜日21時から)
(C)2016 A24 Distribution, LLC、(C)2017 Lucasfilm Ltd. All Rights Reserved.、(C)2016 Summit Entertainment, LLC. All Rights Reserved.
※2022年6月30日時点のVOD配信情報です。
2017年私のNo.1映画
- 第1回:2017年私のNo.1映画 年末連載スタート!
- 第2回:映画監督編〜頭を殴られたようでした〜
- 第3回:Filmarks編〜映画を感じる悦びを与えてくれた〜
- 第4回:映像クリエイター編〜人物たちの想いが共振し、反転し、成長するという映画的高揚感〜
- 第5回:映画メディア編〜「映画愛だ」「いや偽物だ」〜
- 第6回:メディア編〜何があっても人生は奥深く美しい〜
- 第7回:動画配信編〜わたしたちの青春時代が完結したような気がした〜
- 第8回:映画人編〜こんな人生を演じてみたい〜
- 第9回:TSUTAYA編〜「恋」は人を変える〜
- 第10回:芸能編〜小5ぐらいから道徳の時間に観たらええと思う〜
- 第11回:俳優編〜観ていて心がギュッとなる〜
- 第12回:劇団EXILE 町田啓太編〜この微妙な空気感。でも、そういうのって、たぶんあるよな〜
- 第13回:経営者編〜「忖度」が流行語にもなるご時勢にアンチテーゼを想起する〜
- 第14回:AI編〜Google Homeの2017年マイベストムービーは果たして!?〜