2017年も残すところあとわずか。今年もたくさんの映画が公開されました。
2017年に日本国内で公開された映画はおよそ1,200本! みなさんはそのうちの何作品をご覧になったでしょうか。
FILMAGAでは、各界の著名人や有識者に「2017年私のNo.1映画」を伺いました!
あのひとやこのひとの心に残った作品は? 本日から年末にかけて、ゆっくりじっくり紹介していきます。
第11回は「俳優編」。スクリーンに映る側のひとたち=演者たちすらも感動させる映画とは一体どんな作品でしょうか!
観ていて心がギュッとなる。
南沙良さん
(女優、モデル)
■プロフィール
「nicola」専属モデル。2017年公開の映画『幼な子われらに生まれ』で女優デビュー。2018年7月、“初”主演映画『志乃ちゃんは自分の名前が言えない』公開。
映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ
密度の高いセリフや映像が美しくて、一つ一つが心に響きました。映画なのに写真展に行ったような……そんな不思議な感覚で、少し清々しい気持ちになりました。髪飾りをプレゼントされた美香が「ありがとう」と言うシーンはずーっと頭から離れません。それまでの“美香”ではない“美香”であって、“ありがとう”であって“ありがとう”ではなくて。観ていてとても心がギュッとなり、“恋”って素敵だなぁと感じました。
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2018年7月公開の映画『志乃ちゃんは自分の名前が言えない』で映画“初”主演を務める。上手く言葉が話せないことに引け目を感じ、周囲と馴染めずにいる高校一年生・志乃を演じる。次第に変化していく内面を繊細に表現し、言葉が上手く話せないという難役に挑む。
クチ癖の様に「あとは、様子をみよう」と言い続けました。
黒田勇樹さん
(俳優/映画監督)
■プロフィール
幼少時より俳優として活動。『恐怖!セミ男』がゆうばりファンタに出展されるなど、映画監督としても活躍中。
ラ・ラ・ランド
「映画とは、自分の歩まなかった人生を垣間見る瞬間」。僕の映画作りの信念のひとつなのですが、まあ見事にやってのけられました! しかも、それを映画の中で更に、もうひとつの人生に想いを馳せさせるなんて! 『インセプション』か『マトリックス』ばりの多重構造ですよ! こんな映画を年下の監督に撮られちゃったら……頑張るしかありませんね。夢見る馬鹿のひとりとして、久しぶりに心の映画ランキングを更新する映画に出会えました。「あとは、様子をみよう」 こんな、素敵なセリフある!? 夢のような恋愛ドラマのラストに、この現実的で切ないセリフを言わせて、例のフィナーレへと持っていく。あまりの感動に今年1年、クチ癖の様に「あとは、様子をみよう」と言い続けました。お陰でちょっと落ち着いた人間になれた気がします。 生き方が更新されていくのも、映画のいいところですよね。
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年末には朗読劇に、来年2月には自身の作演出舞台に出演します! ブログで随時告知しておりますので是非チェックして下さい! 皆様のチケット代が、次回監督作の制作費になります! 来年は必ず1本撮るぞ!
黒田勇樹オフィシャルブログ「Surrea StringS」
本当の家族ってなんなんだろう…と考えさせられました。
逢田梨香子さん
(声優)
■プロフィール
生年月日:1992年8月8日、出身地:東京都、特技:英会話(3年間留学経験あり)、主な出演作:アニメ「ラブライブ!サンシャイン!!」(桜内梨子)
彼らが本気で編むときは、
母親が出て行ってしまったトモ、心は女性のリンコ。とてもセンシティブな内容を、繊細に美しく時にポップに描いていて、新たなジャンルの映画だなと、とても印象に残っています。リンコがトモにお弁当を作ったシーンや、リンコが入院することになって男性の大部屋に入れられてしまい、彼のマキオが彼女は女性だと抗議するシーンなど、登場人物がそれぞれをとても大切に想っていて、カタチは違えど一本のホームドラマを観たような温かさを感じました。そして僭越ながら、生田斗真さんの演技力の幅には圧巻でした。一つ一つの仕草やトモに対する母のような接し方、声のトーンも女性そのもので私自身とても勉強になることが沢山ありました。ラストはどこか切なくて胸が締め付けられるような気持ちになり、本当の家族ってなんなんだろう……と考えさせられました。これが私が選ぶ2017年のNo.1映画です! 皆様もこの作品を観て、是非温かい気持ちになってみてはいかがでしょうか?
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石橋穂乃香さん
(女優)
■プロフィール
2009年、映画『The Harimaya Bridge はりまや橋』で映画デビュー。『アンを探して』で初主演。その他出演作品に『箱入り息子の恋』『過激派オペラ』など。
オン・ザ・ミルキー・ロード
お恥ずかしながら、私の初めてのクストリッツァ監督体験。 映画が始まった瞬間からエンドロールが終わるその時まで、私のそれまでの映画概念は全て覆されたと言っても過言ではないです。 なんじゃありゃあ。 画面全体から溢れ出す、言葉にできない情熱。 観るものを1秒たりとも飽きさせない、登場人物とシーン展開。 そしてそれを更に盛り上げる壮大な音楽の数々。でもそれが時々すげぇくだらなく見えて笑っちゃったり。どこまで奥ゆかしいんだ!! こんな映画体験をさせてくれるのはエミール・クストリッツァしかいないと確信した2017年でした。
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2018年3月17日公開の映画『ニワトリ★スター』に出演。 是非ご覧ください!
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(C)2017「映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ」製作委員会、(C)2016 LOVE AND WAR LLC、(C)押見修造/太田出版 (C)2017「志乃ちゃんは自分の名前が言えない」製作委員会、(C)2016 Summit Entertainment, LLC. All Rights Reserved.、(C)2017「彼らが本気で編むときは、」製作委員会、(C)映画『ニワトリ★スター』製作委員会
2017年私のNo.1映画
- 第1回:2017年私のNo.1映画 年末連載スタート!
- 第2回:映画監督編〜頭を殴られたようでした〜
- 第3回:Filmarks編〜映画を感じる悦びを与えてくれた〜
- 第4回:映像クリエイター編〜人物たちの想いが共振し、反転し、成長するという映画的高揚感〜
- 第5回:映画メディア編〜「映画愛だ」「いや偽物だ」〜
- 第6回:メディア編〜何があっても人生は奥深く美しい〜
- 第7回:動画配信編〜わたしたちの青春時代が完結したような気がした〜
- 第8回:映画人編〜こんな人生を演じてみたい〜
- 第9回:TSUTAYA編〜「恋」は人を変える〜
- 第10回:芸能編〜小5ぐらいから道徳の時間に観たらええと思う〜
- 第11回:俳優編〜観ていて心がギュッとなる〜
- 第12回:劇団EXILE 町田啓太編〜この微妙な空気感。でも、そういうのって、たぶんあるよな〜
- 第13回:経営者編〜「忖度」が流行語にもなるご時勢にアンチテーゼを想起する〜
- 第14回:AI編〜Google Homeの2017年マイベストムービーは果たして!?〜
※2022年5月30日時点のVOD配信情報です。